「アリス、足どうしたの？」
「え？」


クラスメイトに話し掛けられて足を見る。
と、靴下に血が付いていた。

……写真立てを落とした時の……？

傷が疼く。
さっきまでは痛みを感じなかったのに──


「保健室、行こ？」
「大丈──」


言い掛けてやめた。
写真の事が……全てが気になる。


「あら。顔色も冴えないわね。一限は休んだらいいわ」
「はい……」
「横になりなさい。カーテン締めておくし、私もいるから心配しないで」
「……ありがとうございます」


ベッドに横になって目を閉じる。
様々な出来事が足の痛みと混ざっていく──


「──つまらないわ……そう思うでしょ、フラップ」


誰かの声が脳裏に響き渡る。

うっすら見えた映像……淡いピンク髪の女の人──……



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