Doll 15ーTell the end and an opening at time
ラセンに総てを話すと彼女もまた、自分を責めながら泣いた。
“あたしが起きていれば──”と。
ハルクもまた意識を失っている間の事を知り、表情には出さなかったものの苛立っていた。
「リンネ……」
私は着替えを済ませて、リンネが消えた場所で手を合わせた。
コツン。
足に何かが当たった。
ポケットに手を入れる。
と、リンネが好きで大切にしていたスプーンがあった。
「リンネ──っ」
それを抱き締めて、また泣いた。
──そんな時だった。
何処からともなく声が聞こえてくる。
「今夜は月が赤い……血に染まってしもたんやなァ」と。
Doll 15ーTell the end and an opening at time....END....
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