Doll 15ーTell the end and an opening at time
「クソっ! 何が違うってんだよ!!」
何度目かの失敗。
私の血液は立っていられないくらいに奪われた。
気を失うわけにはいかない。
リンネを……守らなきゃ。
一緒に明日を乗り越えるんだから──
「もう一度だ、アリス! 今度こそ──」
「そんなやり方じゃ、作れないよ……タスク」
「知ってんのか、リンネ?」
「……当たり前だ」
「教えろ」
「…………」
「言え。言えよ!」
「きゃあ──」
タスクさんは剣を私の傷に宛行う。
「アリスがまた、血を流すよ。いいの?」
「剣をしまえ」
その言葉にタスクさんは微笑む。
「やっぱリンネの事、嫌いじゃねェや」
タスクさんは信じられないくらいに穏やかな顔を見せた。
「あたしも……大好きだったのに……」
「ほら、言えよ」
剣を鞘にしまうと、タスクさんはリンネの前に屈む。
「ダメ──」
私の言葉はリコリスさんの手に塞がれてしまう。
「なァ、リンネ。オレっち、そんなに気は長くないんだよね」
「耳をかせ……アリスには聞かれたくない」
「命令口調は気に入らないけど、な」
リンネはタスクさんを一瞬、睨んで耳打ちをした。
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