Doll 15ーTell the end and an opening at time
私とリンネは、タスクさんとリコリスさんによって引き離された。
次の瞬間、リコリスさんが私の背中の傷に噛みつく。
「あああ──ッ」
あまりの痛みに体が仰け反る。
腕の自由を奪われていて、倒れる事は許されない。
リゼルの時と重なる──
「ほらァ、リコリスも怒ってる」
楽しそうに笑いながら、タスクさんは私の血を指で拭う。
「あ……アリス?」
「大丈夫──」
「材料、その1……アリスの血」
「何……言って──」
「そうだよ。全部、オレっちの勘」
話しながら彼はリンネの心臓部に手を当てる。
瞬間、リンネの顔が青白く変わっていく。
「材料は揃ってるんだ。間違えてもやり直しが利く……」
薄ら笑いを浮かべたタスクさんは、リンネとハルクを私の血に近付ける。
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