Doll 13ーCradle
「ここが、遊園ランド……」
リンネが目を輝かせて呟いた。
私は正直、気まずい……
タスクさんとリコリス、ハルクとラセン。
そして、私とセツナ。
明らかにトリプルデート状態。
そこにリンネが加わった感じ……
「アリスさん、どうかしました?」
「いえ……」
「緊張しているのね。ふふっ、可愛いわ」
リコリスさんは優しい表情で微笑んだ。
何でだろう……
凄く安心する。
「アリスよりもリコリスのが可愛いけどね」
タスクさんが負けじと言った。
「アリスよりはラセンのが可愛いがな」
「だろだろ?……って、セツナ! お前はアリスの──」
「いい加減にしてよ、男ども! 少しはハルクを見習ったらどうなのっ」
リンネの言葉で皆がハルクを見る。
「大人しいつーか、ラセンと一緒にボケ~っとしてるだけじゃん」
「ラセン、どうかしたのか?」
「何でもないよ……行こ、ハルク!」
「あ、おい」
ラセンはハルクの腕を引っ張って走って行った。
「オレっち達も行こうぜ」
「でも……」
「いいから。じゃあ後は頼んだぞ、アリス」
「え?」
残ったのは、セツナとリンネと私。
つまり──
「僕達も行くとしようか」
そう言って、セツナは肩にリンネを担ぐ。
世に言う肩車。
「パパみたいだ」と言って、リンネは嬉しそうにはしゃぐ。
「アリス」
そして彼は私に手を差し出した。
「う、うん」
私は手を取らずにセツナの横を歩く。
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