Doll 11-If a pain turns into strength




「……此処は?」
「やっと、起きたのかよ」
「大丈夫?」
「ハルク……とアリス?」


リゼルは驚いたように辺りを見回す。


「アリスの部屋だ」
「はぁ?  何で……いや、お前が助けてくれたんだろ」
「……リゼル、覚えているの?」
「何となく、そう思うだけだ」
「つぅか、目が覚めたんなら帰れよ」


ハルクがリゼルを押し退け、ベッドに倒れ込む。


「おい、テメェ!」
「ちょっと、ハルク」
「うるせェ。今回は……ちっとばかし、しんどかったんだよ」


それ以上は何も言えない。
リゼルも同じみたいで、「ありがとな」と少し濁しながら呟いて出て行った。

不思議と彼を怖いと思わなくなっていた。





Doll 11-If a pain turns into strength....END....
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