Doll 11-If a pain turns into strength




「何だ、ガキ」
「無駄よ」


リンネはリゼルの腕を掴み、いとも簡単にハルクから引き離した。


「オマエ──」


リゼルの腕を制してリンネはハルクに向き直る。


「ハルク。お前にあたしの時間を少しあげる」
「何……言ってん──」
「あたしとハルクだから……出来るんだよ」


リンネは寂しそうに微笑むと、ハルクの心臓部に手を当てた。
と、みるみる傷口が塞がっていく──

その様子に私とラセンも驚きを隠せない。



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