Doll 10-Sweet fruit be violated in an evil design
「──っ」
突然、体中に痛みが走った。
「どうした、アリス?」
「痛い……」
「あんの馬鹿……!」
タスクさんが立ち上がる。
と、窓の外にハルクが俯いて立っていた。
彼は体中、傷だらけだった。
「アリス、ゴメン……オレ……」
「一心同体の意味、理解しろよ!」
「え──」
「え、じゃねェ! こんなに傷だらけで……アリスだって痛みを感じるんだよ!」
「……そうだっけ……じゃあ……オレはどうアリスに償えばいいんですか?」
力無くハルクが言った。
「……どうやら、直ぐに答えが出そうだぜ?」
タスクさんはハルクを押し退け窓から飛びだす。
「お前がリンネか?」
その言葉に外を見る。
と、リンネが逃げていく所だった。
「へっ、逃がさねェよ」
彼女の後をタスクさんが追っていった。
「……そういえばオレもアイツにあったような気がする──」
そう言ってハルクは倒れた。
「ハルク……」
恐る恐る触れる。
どうやら、気を失っているだけみたい。
「手当てしないと……」
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