Doll 10-Sweet fruit be violated in an evil design




「裏切られてザマーねぇな」


全身が震える。
彼が私を助けるはずが無い……


「一つ聞かせろ」
「……何?」
「お前、あいつが好きなのか?」
「え?」
「答えろ」
「あなたに関係──」
「この手、離したっていいんだぜ?」


私の思いは……たった一人にしか向いてない。
それなのに──


「……分からない」
「何だ、つまらねぇ」


そう言ってリゼルは私を引き上げてくれた。


「あの……」
「お前、礼を言うつもりじゃねぇよなァ?」
「助けてもらったわけだし……」
「助けただと? 冗談じゃねぇ……利用するためだ」
「う……っ」


リゼルに首を掴まれる。


「よく考えりゃ利用価値も無さそうじゃねぇの」


と、乱暴に手を離した。


「かはっ……なに……企んでるの?」
「あの男、ハルクとか言ったっけ。アイツに復讐する」


あの時の事を言ってるの?
ハルクはクラリスを守っただけ……
悪いのはリゼルなのに──


「ちゃんと働いてくれよな」


そう言うと彼は私のケータイを奪った──



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