Doll 10-Sweet fruit be violated in an evil design
「どけよ、おい!!」
「え……きゃあっ!」
意識が戻った瞬間、私はハルクに突き飛ばされた。
「いきなり、何──」
「こっちの台詞だ。ふざけんじゃねェ!!」
そう言ったハルクの服は酷く乱れていた。
「……どうしたの……それ?」
「とぼけるってか? お前がやったんだろ」
「え……」
「呼び出して、油断させて……そんなにオレが好きか?」
「知らない……」
「いい加減にしろよ……」
ハルクは低く呟く。
「……邪悪なものは感じなかった。お前の意思以外、考えられねェんだよ……」
その言葉にハッとする。
「リンネだ……」
「仕舞いにゃ人のせいか?」
と、壁に押し付けられる。
そして、「いい加減にしろ……」と耳打ちをされた。
「聞いて……私、リンネに会ったの」
「仮にそうだとしても、あんなガキに何が出来る?」
「分からない。けど、何か──」
「もういい、黙れ。今はお前の顔も見たくねェ」
そう言って、ハルクは窓から出て行ってしまった。
「ハルク……」
リンネは私に何をしたっていうの……?
私にハルクを襲わせて何をしようとしているの──?
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