Doll 9ーThe day when she was broken
「アリスから光が……コレって──」
「ん……」
「気が付いたかアリス。見ろよ……リコリスが息、してる……」
「私、助けてあげられたの?」
「サンキューな。これでタスクさんも……」
ハルク、凄く嬉しそうだな。
しかし、喜びは束の間だった──
「あ……」
百合の花が見る見る枯れていく。
そして、リコリスさんの呼吸が浅くなる。
「何だよ、コレ!」
「そんな……」
完全に闇を消し去る事が出来なかった反動かもしれない──
そんな考えが脳裏を過ぎった。
「まさか、失敗──?」
その瞬間、トサっと背後で音がした。
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