Depression of the early afternoon
弱みを握ったヤツは何かと俺を脅してくる。
「よぉ、カマリス」
カマリス。
その後は決まって、“変態”と呼びやがる。
好きでやっているわけじゃねぇんだよ、畜生!
そんな俺を見てリクは嬉しそうに笑う。
「何がそんなに嬉しいんだよ、リク!」
「だっ、だって……ぐすん……カマ野郎が……不良にモテて……ぐす、プププ」
「泣くか笑うか一つにしろよ。つぅか、カマじゃねぇ! そ・れ・にモテてな──」
「俺は気に入ってるぜ? お前の不格好をな」
「はぁ?」
「こんな笑える奴なんざいねぇしな」
すげぇ、嫌な好かれ方と我ながら思う。
怒りに体を震わせていると、もう一人の厄介な男がやってきた。
〈Depression of the early afternoon〉
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