疾走STARロマンス
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ヤンとショスナトの仲が怪しい。
ガンナーとシーザーからその話を聞き、クリスマスは肩をすくめた。
―「ショスナト」
『あ、ハゲ。何?』
「剃ってんだ。…今日は1人か?」
『そうだけど。ハゲも1人?』
店に入るとカウンターに1人座るショスナトを見つけ、クリスマスは頷くと隣に腰掛けた。
「奢るよ。好きなの飲め」
『本当?やった!じゃあ…トロピカルハワイアンフルーツミックスのアサイー&シードWパンチミラクルオーロラフロート!トッピングでホイップ増し増し!』
「それ呪文?」
「ナッツは?」
『ナッツも!』
目の前で聞いたこともない謎の飲み物を平然と注文するショスナト。
店主は驚いた様子もなく、ナッツのトッピングを訊ねると頷いてシンク下にある冷蔵庫を漁り出した。
ショスナトが軍団に入ってまだ久しい。
この馴染み具合はただ適応能力が高いという言葉で片付けられるものではない。
クリスマスは慣れた手付きでそのトロピカルなんたらを作る店主を見ながら思った。
「…ところでショスナト、ちょっと質問があるんだが」
『何?あ、私回りくどいのとか分かんないから直球で言って。気にしなくて良いからドンと来い。』
真剣な表情で胸を叩くショスナトにクリスマスは少し怯み、視線を外す為上体を傾けカウンターの上で両手を組んだ。
「ヤンとデキてる?」
『…付き合ってるってこと?デキてないよ。』
「違うのか?」
うん、と笑いながら頷くショスナト。
素直なその返答にクリスマスはホッとして表情を柔らかくした。
『確かにヤンの事は好きだけどさ』
「だよな。…………何て?」
驚き思わず椅子から落ちかけるクリスマス。
店主がチラリとこちらを見て、ショスナトの前に色合いが凄まじいトロピカルなんたらを置いた。
待ちきれたとばかりに礼を言って飲み出すショスナト。
「…ヤンの事、好き、なのか?」
『好きよ?気を使ってくれたみたいでこの前奢ってくれたんだ。で、腹割って話せたし。ヤンは楽しいし優しいね。』
「…そうか」
項垂れるクリスマス。ショスナトはその背中を叩くと笑った。
『もしかして心配してた?大丈夫だって。もう仲良しだから』
「心配?」
『第一印象は最悪だったけどね。今は皆と同じ。大好きな仲間だよ』
「…大好きな仲間?」
『うん』と頷くショスナト。トロピカルなんたらはもう半分もない。
「…ショスナト。1つ聞きたい」
『フロートは渡さん。』
「要らん。俺のこと好きか?」
『好きよ。…大体、クリスマスのお陰でここにいるんだよ私?』
照れた様に笑うショスナトにクリスマスは目を大きく見開き固まった。
残りのフロートを飲み干すショスナトを見ながら、クリスマスは心の中でガッツポーズをとった。
『…何ニヤついてんの?きも。』
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20230826添削