外で寝るな
るくら「わぁ、満開だ。ここって桜の木あったんだ。……」
べきせ「(お、桜。もうすっかり春だな)」
「…………zzz」
「うわ!? ――おい起きろ!」
「……? あとさんじかん……」
「長えよ! 普通は五分とかだろ」
「……きょうは困り人もおおかったし、つかれたから、いいんだよ〜……」
「何言ってんだ? こまりびと?」
「…………はっ。——べきせか。寝てた」
「こんなところで寝るなよ。驚いたぞ」
「ごめんごめん、うとうとしてたみたい」
「春は頭おかしいやつが多いし、危ないぞ」
「だね〜。今朝はリコーダー吹きながら自転車乗ってる人とかいたよ〜」
「思いっきり不審者じゃないか……」
「あはは」
「——困り人ってなんだ?」
「え! なんでそれを……。そんなこと言ってた?」
「今日は困り人も多かったし疲れたって」
「マジか〜、危ないや。——困ってる人のことだよ。そのまんま」
「つまりそいつらを助けて、疲れてたってことか?」
「うん。その、有償ボランティアのようなものをしてたんだ。今日は忙しくて、一休みのつもりがうっかり寝ちゃってたみたい」
「有償ボランティア? そんなことしてたのか」
「そうそう。面白いよ〜、いろんな人を見れて。人の役にも立てるし」
「きみらしいな。人を助けたいって昔から言ってたもんな」
「きっと天職なんだよ〜。——そういえば」
「なんだ」
「前に穴を掘っては埋めるバイトしてるって言ってなかった?」
「言ってないしやってないぞ。なんだその拷問じみたバイトは」
「あれ? じゃ今は何してるの」
「生き物の管理をしている。まあ、飼育員だ」
「……パンダとか?」
「こんな町にパンダなんていたら大ニュースだろ……。——ちょっと特殊な生き物で、口外はできないな」
「極秘生物? なんか責任重大そうだね〜」
「ああ。一歩間違えたら実害が出る。でもそんなところも良いんだ」
「へえ、植物以外にも情が湧くんだ?」
「語弊のある言い方するなよ。生物にも人にも愛情深いって定評があるぞ」
「誰が評価してるの、それ……」
「――ん、風が出てきたな」
「寒っ。だんだん暗くなってきたね〜。……あ、腕に」
「腕?」
「毛虫ついてるよ」
「!?」
べきせ「(お、桜。もうすっかり春だな)」
「…………zzz」
「うわ!? ――おい起きろ!」
「……? あとさんじかん……」
「長えよ! 普通は五分とかだろ」
「……きょうは困り人もおおかったし、つかれたから、いいんだよ〜……」
「何言ってんだ? こまりびと?」
「…………はっ。——べきせか。寝てた」
「こんなところで寝るなよ。驚いたぞ」
「ごめんごめん、うとうとしてたみたい」
「春は頭おかしいやつが多いし、危ないぞ」
「だね〜。今朝はリコーダー吹きながら自転車乗ってる人とかいたよ〜」
「思いっきり不審者じゃないか……」
「あはは」
「——困り人ってなんだ?」
「え! なんでそれを……。そんなこと言ってた?」
「今日は困り人も多かったし疲れたって」
「マジか〜、危ないや。——困ってる人のことだよ。そのまんま」
「つまりそいつらを助けて、疲れてたってことか?」
「うん。その、有償ボランティアのようなものをしてたんだ。今日は忙しくて、一休みのつもりがうっかり寝ちゃってたみたい」
「有償ボランティア? そんなことしてたのか」
「そうそう。面白いよ〜、いろんな人を見れて。人の役にも立てるし」
「きみらしいな。人を助けたいって昔から言ってたもんな」
「きっと天職なんだよ〜。——そういえば」
「なんだ」
「前に穴を掘っては埋めるバイトしてるって言ってなかった?」
「言ってないしやってないぞ。なんだその拷問じみたバイトは」
「あれ? じゃ今は何してるの」
「生き物の管理をしている。まあ、飼育員だ」
「……パンダとか?」
「こんな町にパンダなんていたら大ニュースだろ……。——ちょっと特殊な生き物で、口外はできないな」
「極秘生物? なんか責任重大そうだね〜」
「ああ。一歩間違えたら実害が出る。でもそんなところも良いんだ」
「へえ、植物以外にも情が湧くんだ?」
「語弊のある言い方するなよ。生物にも人にも愛情深いって定評があるぞ」
「誰が評価してるの、それ……」
「――ん、風が出てきたな」
「寒っ。だんだん暗くなってきたね〜。……あ、腕に」
「腕?」
「毛虫ついてるよ」
「!?」