変人の邂逅

とれも「……はっ。ここは……」
残下ざんげ「目覚めたか。見るがよい、あれを」
「? ああ、あれですか。ええと、――××××しないと出られない部屋」
「麻呂にはここに来るまでの記憶がない。お主はどうでおじゃるか?」
「私も、覚えていないですね……。他には誰かいないんですか?」
「どうやら麻呂とお主だけのようでおじゃる。麻呂も先程目覚めて困惑しておる」
「うーん、本当に出られないんでしょうか? ――出口はこのドアのみ。――ばっちり施錠されてますね」
「まあ、そうであろうな」
「この状況って……」
「二次創作でよく見るやつでおじゃるな?」
「それです。実在するんですねぇ、こういうの」
「部屋から出られる条件は色々バリエーションがあるでおじゃるよね」
「ええ。健全なものから、年齢制限のものまでありますね」
「健全なやつだと相手の好きなところを言うだとか、怪しい薬を飲み干さないといけないとかでおじゃるね」
「不健全なものだと、アレですよね」
「アレでおじゃるな。――ここも伏字で4文字だから、やはりそうなんでおじゃるか」
「……三点倒立かもしれないですよ」
「お主できるか? 麻呂は無理でおじゃる」
「できません。体を動かすのは苦手です」
「…………他に思いつくでおじゃるか?」
「……いえ。アレするしかないんでしょうか」
「試すほかなかろう。近う寄れ」
「うう……」
「見知らぬ人間ととはな。――そういえばお主、誰でおじゃるか?」
「同じことを考えていました。誰なのか知らないまま喋ってたんですねぇ」
「うっふふ、そうでおじゃるなぁ。――麻呂は残下。残虐の残に、下手人の下と書くでおじゃる」「残下、ですね。私はとれもといいます。自営業者です。周りからはよく変人呼ばわりされていますね……。あと運動が苦手です」
「お主が変わり者であるのは既に分かっておる。――麻呂の職務はダストハンターでおじゃる。好物は猫」
「ネッコ」
 ――ガチャリ
「開いた!?」
「――あ、開いてますね。これで出られます」
「……条件は何でおじゃるか? 今の流れでよかったと?」
「ただ自己紹介しただけですよね。――ん? 自己紹介……4文字ですね」
「えええ……? なら伏字にする必要はないであろう? なんなんでおじゃるか……」
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