番外編6 宮城旅行のその後
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
大人なクラシックがほのかに流れるレストランは、少し薄暗い照明がいい雰囲気を出している
まるでデートのディナーに来ているかのような私と兄様だが、なんと我々はただの兄妹なのである
……傍目に見たらただの美男美女だよね、自分で言うのも嫌だけど
「どうやらソーヴィニヨン・ブランはお眼鏡にかなったらしいな」
「三杯目でやめます
これ以上は酔っ払って何をしでかすか……」
「お前は酔ったら寝るだけだ、奇行にゃ走らねぇから安心しろ」
「兄様は酔ったら大変なことになりますもんね」
「……否定はしねぇな
小十郎にもさんざん小言を食らった」
「ふふ……」
宴会の翌朝は決まって兄様は二日酔いで、小十郎さんが小言を垂れながら世話をしていたのが懐かしい
若衆には見せられなかったな、二日酔いでダウンする奥州筆頭は……
三傑と私は兄様の身内のようなものだから、二日酔いの兄様を見たところで幻滅とかはしないけど、若衆の中にある最高にかっこいい奥州筆頭の姿は崩しちゃいけない……
「兄様の入籍はいつになるんですか?」
「いつでもいいって話ではあるんだが……
急にどうした?」
「結婚式には呼んでほしいなぁって思って」
「呼ばれねぇと思ったのか?」
「兄様のことですし、絶対に呼んでくれると信じてます
私はトイレに隠れたりしないので安心してください」
「ったく、言いやがる」
「兄様なら紋付袴もタキシードも似合いますけど、どっちでやるんですか?」
「その辺は愛に任せようと思ってな
Weddingは新婦が主役だろ」
「いい心掛けですね」
「昔ならいざ知らず、自由が利くんなら好きなようにやりゃいいさ」
私は愛姫様とお会いすることなく死んでしまったので、兄様の結婚式が初対面になる
どんな人なんだろうなぁ、兄様の正室なんて務め上げる人なんだから、相当な胆力の持ち主なんだろうけど
兄様のシスコンっぷりを知った上で、それでも変わらず兄様とお付き合いしてくれる人なんだから、絶対にいい人に決まってる……
「ねぇ兄様、愛姫様って、記憶があるんですか?」
「少しだけだが残ってるらしい
俺のことも一目で気付きやがったし、二言目にはお前の話だ」
「……私?」
「妹は健在か、今生でも成実と再会して一緒なのか……そんなことを聞かれた
お前は成実と元気にしてると伝えたら、泣いて喜んでいた」
「……愛姫様」
「お前は会わずじまいだったな」
「そうですね……きっといい人なんだろうなとは思いますけど、お会いしたことはないままでした
喜多さんから人となりはそれとなく伺っていましたけど」
私と違って、ちゃんと武家の姫として育てられた方だ
よく兄様を支えてくださっていたように思う
竜の天下のために戦った私のことは、愛姫様も耳にしていたんだろう
だから兄様に嫁ぐことになって、兄様や伊達が愛した私のことを、愛姫様も同じように愛してくださったのかな
「私の姉様になる方なんですから、失礼だけはないようにしないと……」
「そんな心配してやがったのか
お前は失礼なんて言葉から対極にいるだろ」
「そうですか……?」
そりゃ失礼な態度を取ろうなんて思ったことはないし、取ろうと思っても取れないけど
愛姫様もまさか、戦場を駆けた私がお淑やかなお姫様とは思っていないだろうし
あれ、じゃあもう、普段の私のまま接していいのでは?
「失礼致します、ドルチェでございます
本日はとちおとめを使用しました、苺のジェラートでご用意致しました」
「わ、美味しそう……」
「お飲み物はコーヒーと紅茶どちらになさいますか?
エスプレッソをおすすめしておりますが、カプチーノでもご用意できます
紅茶はダージリンでお淹れ致します」
「俺はespresso、こっちはdarjeelingだ」
「承知致しました」
グラスに少し残ったワインを飲み干して、苺のジェラートに添えられたミントをそっと取り外す
苺のジェラートにはとちおとめも添えられていて、その周囲にブルーベリーやラズベリーがお供している
兄様はエスプレッソを待つようだから、私も待っていようかな
「イタリアンはジェラートが出てくるんですね」
「Sometimes.
もっぱらはティラミスだがな」
「あ、なるほど」
某格安イタリアンレストランにもティラミスがあるもんね
……つまりあのレストランに行けば、一人イタリアンフルコースができてしまうのでは?
こういうことに付き合ってくれそうなのは……もちろん海夜だ
あの子、なんだかんだで付き合い良いんだよね
「お待たせ致しました」
目の前にダージリンティーがやってきた
いい色だし、いい香りだ
ふわりと香りを楽しんで一口
うん、美味しい
「ジェラートも甘くて美味しいです」
「そうか」
兄様はコーヒーカップを上品に持ち上げて微笑んだ
本当にヤンキーなんだか育ちが良いんだか分からないな、育ちのいいヤンキーって何よ
粗野な口振りが目立つけど、仕草は上品なんだよなぁ
「俺の結婚式の話で思い出したが、お前らはいつ挙げるつもりだ?」
「来年やれたらいいなって感じです
まずは式場探しからかなぁとは」
「探すまでもねぇ、うちのホテルを貸し切ってやる
親父に頼めば一発だ」
「うちのホテルとは」
「Ah?
都心の一等地にグランドホテル持ってるだろ」
「……もしかしてここですか?」
嫌な予感がしつつ、スマートフォンで都心の一等地にあるグランドホテルを見せる
ここってたしか、名だたる有名人が挙式をしたんじゃなかったっけ
少なくとも私のような小娘が使っていい場所では無いぞ……
「知ってるじゃねぇか
予約次第だが、まあ一年あれば日程も押さえやすいだろ」
「……やっぱり自分たちで探していいですか?」
「遠慮なんざいらねぇぜ、
だいたい、伊達本家と筆頭分家のWeddingだ
相応のところでやるべきだろ」
「身の丈に合わなさ過ぎません?」
「馬鹿言え」
一蹴されてしまった
成実さんが式場探しにそこまで前のめりじゃない理由、ここにあったりするのか?
ひょっとして成実さん、最初から本家の力をフルパワーで使う気だったんじゃ……!?
まるでデートのディナーに来ているかのような私と兄様だが、なんと我々はただの兄妹なのである
……傍目に見たらただの美男美女だよね、自分で言うのも嫌だけど
「どうやらソーヴィニヨン・ブランはお眼鏡にかなったらしいな」
「三杯目でやめます
これ以上は酔っ払って何をしでかすか……」
「お前は酔ったら寝るだけだ、奇行にゃ走らねぇから安心しろ」
「兄様は酔ったら大変なことになりますもんね」
「……否定はしねぇな
小十郎にもさんざん小言を食らった」
「ふふ……」
宴会の翌朝は決まって兄様は二日酔いで、小十郎さんが小言を垂れながら世話をしていたのが懐かしい
若衆には見せられなかったな、二日酔いでダウンする奥州筆頭は……
三傑と私は兄様の身内のようなものだから、二日酔いの兄様を見たところで幻滅とかはしないけど、若衆の中にある最高にかっこいい奥州筆頭の姿は崩しちゃいけない……
「兄様の入籍はいつになるんですか?」
「いつでもいいって話ではあるんだが……
急にどうした?」
「結婚式には呼んでほしいなぁって思って」
「呼ばれねぇと思ったのか?」
「兄様のことですし、絶対に呼んでくれると信じてます
私はトイレに隠れたりしないので安心してください」
「ったく、言いやがる」
「兄様なら紋付袴もタキシードも似合いますけど、どっちでやるんですか?」
「その辺は愛に任せようと思ってな
Weddingは新婦が主役だろ」
「いい心掛けですね」
「昔ならいざ知らず、自由が利くんなら好きなようにやりゃいいさ」
私は愛姫様とお会いすることなく死んでしまったので、兄様の結婚式が初対面になる
どんな人なんだろうなぁ、兄様の正室なんて務め上げる人なんだから、相当な胆力の持ち主なんだろうけど
兄様のシスコンっぷりを知った上で、それでも変わらず兄様とお付き合いしてくれる人なんだから、絶対にいい人に決まってる……
「ねぇ兄様、愛姫様って、記憶があるんですか?」
「少しだけだが残ってるらしい
俺のことも一目で気付きやがったし、二言目にはお前の話だ」
「……私?」
「妹は健在か、今生でも成実と再会して一緒なのか……そんなことを聞かれた
お前は成実と元気にしてると伝えたら、泣いて喜んでいた」
「……愛姫様」
「お前は会わずじまいだったな」
「そうですね……きっといい人なんだろうなとは思いますけど、お会いしたことはないままでした
喜多さんから人となりはそれとなく伺っていましたけど」
私と違って、ちゃんと武家の姫として育てられた方だ
よく兄様を支えてくださっていたように思う
竜の天下のために戦った私のことは、愛姫様も耳にしていたんだろう
だから兄様に嫁ぐことになって、兄様や伊達が愛した私のことを、愛姫様も同じように愛してくださったのかな
「私の姉様になる方なんですから、失礼だけはないようにしないと……」
「そんな心配してやがったのか
お前は失礼なんて言葉から対極にいるだろ」
「そうですか……?」
そりゃ失礼な態度を取ろうなんて思ったことはないし、取ろうと思っても取れないけど
愛姫様もまさか、戦場を駆けた私がお淑やかなお姫様とは思っていないだろうし
あれ、じゃあもう、普段の私のまま接していいのでは?
「失礼致します、ドルチェでございます
本日はとちおとめを使用しました、苺のジェラートでご用意致しました」
「わ、美味しそう……」
「お飲み物はコーヒーと紅茶どちらになさいますか?
エスプレッソをおすすめしておりますが、カプチーノでもご用意できます
紅茶はダージリンでお淹れ致します」
「俺はespresso、こっちはdarjeelingだ」
「承知致しました」
グラスに少し残ったワインを飲み干して、苺のジェラートに添えられたミントをそっと取り外す
苺のジェラートにはとちおとめも添えられていて、その周囲にブルーベリーやラズベリーがお供している
兄様はエスプレッソを待つようだから、私も待っていようかな
「イタリアンはジェラートが出てくるんですね」
「Sometimes.
もっぱらはティラミスだがな」
「あ、なるほど」
某格安イタリアンレストランにもティラミスがあるもんね
……つまりあのレストランに行けば、一人イタリアンフルコースができてしまうのでは?
こういうことに付き合ってくれそうなのは……もちろん海夜だ
あの子、なんだかんだで付き合い良いんだよね
「お待たせ致しました」
目の前にダージリンティーがやってきた
いい色だし、いい香りだ
ふわりと香りを楽しんで一口
うん、美味しい
「ジェラートも甘くて美味しいです」
「そうか」
兄様はコーヒーカップを上品に持ち上げて微笑んだ
本当にヤンキーなんだか育ちが良いんだか分からないな、育ちのいいヤンキーって何よ
粗野な口振りが目立つけど、仕草は上品なんだよなぁ
「俺の結婚式の話で思い出したが、お前らはいつ挙げるつもりだ?」
「来年やれたらいいなって感じです
まずは式場探しからかなぁとは」
「探すまでもねぇ、うちのホテルを貸し切ってやる
親父に頼めば一発だ」
「うちのホテルとは」
「Ah?
都心の一等地にグランドホテル持ってるだろ」
「……もしかしてここですか?」
嫌な予感がしつつ、スマートフォンで都心の一等地にあるグランドホテルを見せる
ここってたしか、名だたる有名人が挙式をしたんじゃなかったっけ
少なくとも私のような小娘が使っていい場所では無いぞ……
「知ってるじゃねぇか
予約次第だが、まあ一年あれば日程も押さえやすいだろ」
「……やっぱり自分たちで探していいですか?」
「遠慮なんざいらねぇぜ、
だいたい、伊達本家と筆頭分家のWeddingだ
相応のところでやるべきだろ」
「身の丈に合わなさ過ぎません?」
「馬鹿言え」
一蹴されてしまった
成実さんが式場探しにそこまで前のめりじゃない理由、ここにあったりするのか?
ひょっとして成実さん、最初から本家の力をフルパワーで使う気だったんじゃ……!?
