番外編4 宮城旅行仙台編・2日目
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私たちの御先祖様で一番の有名どころといえば、やはり仙台藩の初代藩主
奥州の覇者、独眼竜──伊達政宗だ
伊達政宗が好きな人からすれば、この展示エリアは天国だろう
レプリカだけど政宗公の具足もある
こうして見ると、藩主となってからの政宗公は天下の野心を彼方の夢にして、仙台の発展に尽力したことが分かる
展示されている政宗公直筆の書状を眺めて、どうにか読み解けないかと頑張ってみた
残念ながら私の目には、ミミズが這った字にしか見えない
兄様の字とよく似ているとは思うけれど、どうだろう
「……兄様のくださったお手紙のほうが読みやすい気がします」
「お前宛てのは特別
梵が気を使ってくれてたんだよ
お前が自分で読めるようにってな」
「えっ」
「どこかの妹が、ミミズが這ったような字だとか言いやがるからな」
「ひょっとして根に持ってましたか……?」
「字の綺麗さには自信があったこの俺に、面と向かってそう言える度胸は認めてやる」
「自分で言うのかよ」
成実さんの冷静なツッコミが入った
兄様が成実さんの脛を蹴って、成実さんはその場でしゃがみこんで悶絶
背後で小十郎さんが「政宗様」とただ一言、声を発した
「夕華様も何度か、政宗様へ文を書いておられましたな」
「数えるほどしか書きませんでしたけどね
もっとまめに書けばよかったなぁ
成実さんが私の近況も事細かに書いてくださるので、わざわざ私から文を出すこともなかったんですよね」
おかげで向こうの世界では、走り書きのメモすら貴重な史料扱いだ
謎に包まれた、天下人の妹──みたいな立ち位置になっているっぽいけど、本当にただ単純な話で、手紙を書く機会がそんなになかっただけだ
だって字が汚いからね!
それはそれとして、本当にいろんな史料がよく残っている
「政宗公が作り上げた仙台の城下町も、きっと賑やかだったんでしょうね」
「華やかなことを好まれたのは、お二方の共通項ではあるかと
ただやはり、東北の大名のお膝元と、天下人のお膝元では、その反映ぶりは比べるべくもないことです」
「それはそうですよ、兄様のお膝元が一番賑やかでなきゃ」
「うちも伊達の一門じゃあ一番石高あったけど、それでも仙台は桁違いに栄えてたもんなぁ
張り合う気はなかったけど、マジであれは参考にならなかったぞ
なあ小十郎?」
「互いに田舎者同士、仲良くやっていこうじゃねぇかと持ちかけてきたのは、オメェからだったろうが」
「蔵王の麓と領境だぞ
田舎でなけりゃ何なんだ」
小十郎さんの治めた白石に行ったことはないけど、この間訪れた白石とさほど変わりないという言葉を信じるなら、白石も大森も田舎だ
この二つは割とご近所さんのような距離ではあったから、泰平の世と言えど、兄様は南に位置するかつての敵対勢力を警戒していたのだろう
いざ攻め込まれたら、大森と白石で何が何でも食い止める、という意味があったのは間違いない
「泰平成って数年は俺達も警戒はしてたけど、結局、謀反だ何だは起きなかったな」
「佐竹に上杉、武田に真田、北条、徳川、前田、毛利に長曾我部──
これだけの家がうちに頭を垂れたんだ
今更このbig nameを相手取ってまで謀反を起こそうなんて奴はいねぇだろうさ」
「九州の小早川や大友らも、豊臣滅亡後に恭順の意を示してきましたからな」
「そうだったんですか?
知らなかった……」
「ザビー教だかなんだか知らねぇが、ふざけた宗教を持ってこようとしたらぶった斬ると伝えておいたからな
しかしあの毛利が危うく洗脳されかけてやがったのは意外だったが」
「えっ、ザビー教あったんですか!?
じゃあザビー本人は……?」
「教祖ならとっくの昔に魔王のオッサンにやられて死んでるぜ
……それだけは唯一、感謝してやらねぇでもねぇがな」
布教された瞬間を思い出したのか、兄様の顔がすごいことになっている
どんだけアレだったんだ、ザビー教……
「マジで俺は自分の頭が正常かどうかをずっと心配してたよ
知らんうちにおかしくなったのかと思った」
「私それ知らないです」
「ちょっと……会わせねぇほうがいい気がして……
ほんとにただの勘だったけど、そういう時の勘ほどよく当たるもんだな……」
成実さんが遠い目をしてそう言った
たしかに嫌な勘ほどよく当たるとは言うけれども、そのお陰でザビー教の洗脳から逃れられていたなんて
本当に成実さん様様だ
私の知らないところで人知れずザビー教から守られていたことを、まさか四百年越しに知ることになるとは思わなかったけど、さすがにこれは誇張抜きで二人の過保護が功を奏したのだと思う
よかった、私のセコムたちが度を超えた心配性で
奥州の覇者、独眼竜──伊達政宗だ
伊達政宗が好きな人からすれば、この展示エリアは天国だろう
レプリカだけど政宗公の具足もある
こうして見ると、藩主となってからの政宗公は天下の野心を彼方の夢にして、仙台の発展に尽力したことが分かる
展示されている政宗公直筆の書状を眺めて、どうにか読み解けないかと頑張ってみた
残念ながら私の目には、ミミズが這った字にしか見えない
兄様の字とよく似ているとは思うけれど、どうだろう
「……兄様のくださったお手紙のほうが読みやすい気がします」
「お前宛てのは特別
梵が気を使ってくれてたんだよ
お前が自分で読めるようにってな」
「えっ」
「どこかの妹が、ミミズが這ったような字だとか言いやがるからな」
「ひょっとして根に持ってましたか……?」
「字の綺麗さには自信があったこの俺に、面と向かってそう言える度胸は認めてやる」
「自分で言うのかよ」
成実さんの冷静なツッコミが入った
兄様が成実さんの脛を蹴って、成実さんはその場でしゃがみこんで悶絶
背後で小十郎さんが「政宗様」とただ一言、声を発した
「夕華様も何度か、政宗様へ文を書いておられましたな」
「数えるほどしか書きませんでしたけどね
もっとまめに書けばよかったなぁ
成実さんが私の近況も事細かに書いてくださるので、わざわざ私から文を出すこともなかったんですよね」
おかげで向こうの世界では、走り書きのメモすら貴重な史料扱いだ
謎に包まれた、天下人の妹──みたいな立ち位置になっているっぽいけど、本当にただ単純な話で、手紙を書く機会がそんなになかっただけだ
だって字が汚いからね!
それはそれとして、本当にいろんな史料がよく残っている
「政宗公が作り上げた仙台の城下町も、きっと賑やかだったんでしょうね」
「華やかなことを好まれたのは、お二方の共通項ではあるかと
ただやはり、東北の大名のお膝元と、天下人のお膝元では、その反映ぶりは比べるべくもないことです」
「それはそうですよ、兄様のお膝元が一番賑やかでなきゃ」
「うちも伊達の一門じゃあ一番石高あったけど、それでも仙台は桁違いに栄えてたもんなぁ
張り合う気はなかったけど、マジであれは参考にならなかったぞ
なあ小十郎?」
「互いに田舎者同士、仲良くやっていこうじゃねぇかと持ちかけてきたのは、オメェからだったろうが」
「蔵王の麓と領境だぞ
田舎でなけりゃ何なんだ」
小十郎さんの治めた白石に行ったことはないけど、この間訪れた白石とさほど変わりないという言葉を信じるなら、白石も大森も田舎だ
この二つは割とご近所さんのような距離ではあったから、泰平の世と言えど、兄様は南に位置するかつての敵対勢力を警戒していたのだろう
いざ攻め込まれたら、大森と白石で何が何でも食い止める、という意味があったのは間違いない
「泰平成って数年は俺達も警戒はしてたけど、結局、謀反だ何だは起きなかったな」
「佐竹に上杉、武田に真田、北条、徳川、前田、毛利に長曾我部──
これだけの家がうちに頭を垂れたんだ
今更このbig nameを相手取ってまで謀反を起こそうなんて奴はいねぇだろうさ」
「九州の小早川や大友らも、豊臣滅亡後に恭順の意を示してきましたからな」
「そうだったんですか?
知らなかった……」
「ザビー教だかなんだか知らねぇが、ふざけた宗教を持ってこようとしたらぶった斬ると伝えておいたからな
しかしあの毛利が危うく洗脳されかけてやがったのは意外だったが」
「えっ、ザビー教あったんですか!?
じゃあザビー本人は……?」
「教祖ならとっくの昔に魔王のオッサンにやられて死んでるぜ
……それだけは唯一、感謝してやらねぇでもねぇがな」
布教された瞬間を思い出したのか、兄様の顔がすごいことになっている
どんだけアレだったんだ、ザビー教……
「マジで俺は自分の頭が正常かどうかをずっと心配してたよ
知らんうちにおかしくなったのかと思った」
「私それ知らないです」
「ちょっと……会わせねぇほうがいい気がして……
ほんとにただの勘だったけど、そういう時の勘ほどよく当たるもんだな……」
成実さんが遠い目をしてそう言った
たしかに嫌な勘ほどよく当たるとは言うけれども、そのお陰でザビー教の洗脳から逃れられていたなんて
本当に成実さん様様だ
私の知らないところで人知れずザビー教から守られていたことを、まさか四百年越しに知ることになるとは思わなかったけど、さすがにこれは誇張抜きで二人の過保護が功を奏したのだと思う
よかった、私のセコムたちが度を超えた心配性で
