番外編3 宮城旅行仙台編・1日目
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時刻は夕方五時
「そんなわけで、やって来ました!
竹に雀の離れ!」
さっそく本家の権力を行使しようというわけである
通りすがりの小十郎さんに案内してもらえたので、ここまではすんなり辿り着けた
私の目の前には、木製の門
門の横にあるセキュリティパネルにカードをかざすと、カチャンと鍵の外れる音がした
「それではこの小十郎はこれにて」
「ありがとうございました!」
小十郎さんに手を振って、門を開ける
ちょっと重たいけど、女の私でも開けられた
開けられなかったら小十郎さんを呼び戻さなきゃいけないところだった……
しっかりと門を締めて、離れのドアを開ける
広い玄関は収納棚の上にお花や装飾が飾ってあって、手入れされた板張りの床が素足に心地よさそう
「兄様ー」
勝手に上がるのは悪かろうと思って、玄関から兄様を呼び出す
程なくして兄様が現れると、なんと既に一風呂浴びた後だった
「Welcome,my sister.
まさかこっちが先とはな」
「成実さんのお部屋に行ったら、離してもらえないじゃないですか」
「Exactly.
寒いだろ、まずは上がれ」
「お邪魔します!」
外履きの下駄を脱いで、いざ離れへ
居間に足を踏み入れると
「わぁ広ーい……」
「Tripすんな
お前の部屋と大してsizeは変わらねぇぞ」
「なんだかあれですね、青葉城にあった兄様のお部屋と雰囲気が似てますね」
「部屋の作り自体は書院造に寄せてるらしいな
もちろん現代風にarrangeはされてるが」
そのおかげで、お部屋の中にバカでかい液晶テレビがあっても、そこまで浮かないようになっている
そういえば私の部屋はサロンとかシアタールームとかあったけど、離れにはないのかな
「ここは基本、毎日忙殺される本家の人間が、refreshのために来る場所だ
ごちゃごちゃしてると、かえって落ち着けねぇ
何も無いのがいいんだ」
「なるほど」
「ちなみにtheater roomは左
右はguest room……有り体に言やぁ、二つ目の寝室だな」
「兄様の寝室は?」
「二階にある」
「え、でも階段……」
お部屋の外は玄関と、お手洗いと、脱衣所しかなかった
階段なんてどこにも……と思っていると
兄様のおもむろに立ち上がり、何も無いところの壁をトン、と軽く押した
壁が……ドアになった……
「え!!
なにそれすごい!!」
「まあ、ここまでする必要があるかと言うと、ンなもんはないがな」
「じゃあ完全に遊び心ですか?」
「いや……一応はsecurityの一環だな」
なるほど、なんて頷いてみたけど……
このドア、居間からはどうやって締めるんだろう
階段側にはドアノブがあるけど、こっちは完全に壁だったもんな
「それどうやって締めるんですか?」
「ああ、コイツは一旦、奥まで押して……」
どうやら自動でドアストッパーがかかる仕様らしく、ドアを更に押したらストッパーが外れて勝手に締まるんだそう
よく考えられている……
「夕華、手ぇ出せ」
「へ?」
言われた通りに手を出すと、私の手に何かの粒が入った袋がやってきた
小首を傾げる私を連れて、兄様が庭に降りる
庭先に揃えてあった草履を履いて、私も庭に降りると
「錦鯉が泳いでる……」
「そいつは鯉の餌だ」
「え、いいんですか?」
「俺がやるより、お前から貰ったほうが鯉も喜ぶだろ」
「そんなことはないと思いますけど……」
天下人が手ずから餌をあげたほうがいいんじゃないかな……
まあいいや、錦鯉の餌やりなんて滅多にできないもん
池の端に立って、ポロポロと餌を落とす
すぐにパシャパシャと水面が跳ねて、鯉が餌を吸い込んだ
「食べっぷりがいいですね」
「ふっ……」
「……?」
可笑しそうに肩を揺らした兄様が、ゆるゆると首を振った
そのまま浴衣の袖に手を突っ込んで、私と同じように池の端に立って、私の手の中から餌をひとつまみ
それをぱらりと池に落とせば、さっきとは違う鯉がバクンと食べた
「青葉城での生活は楽しかったか」
「えっ?」
「お前が来てすぐ、俺たちのmissで城に攻め込まれたろ
なんとか城下や周辺の村も、城に詰めてた女共も無事だったが、お前には怖い思いをさせちまったな」
「あ……そ、れは……
たしかに怖かったですけど……」
どちらかといえば、怖かったのは自分の命の危険が迫った時よりも、あの世界が夢ではなく、本当に現実だったこと
そして私は、人を殺したことがある──そう確信した瞬間の、自分自身だ
あれは兄様たちのミスと言えば、そうなのだろう
間者に気付けず、至近距離まで侵攻を許したばかりか、城内に侵入を許してしまったのだから
だけど怖いばかりだったかというと、それも少し違うような気がする
口篭ってしまった私の手から餌をまた取って、兄様が池に撒く
足元で池の水が跳ねて、指先にかかった
「そんなわけで、やって来ました!
竹に雀の離れ!」
さっそく本家の権力を行使しようというわけである
通りすがりの小十郎さんに案内してもらえたので、ここまではすんなり辿り着けた
私の目の前には、木製の門
門の横にあるセキュリティパネルにカードをかざすと、カチャンと鍵の外れる音がした
「それではこの小十郎はこれにて」
「ありがとうございました!」
小十郎さんに手を振って、門を開ける
ちょっと重たいけど、女の私でも開けられた
開けられなかったら小十郎さんを呼び戻さなきゃいけないところだった……
しっかりと門を締めて、離れのドアを開ける
広い玄関は収納棚の上にお花や装飾が飾ってあって、手入れされた板張りの床が素足に心地よさそう
「兄様ー」
勝手に上がるのは悪かろうと思って、玄関から兄様を呼び出す
程なくして兄様が現れると、なんと既に一風呂浴びた後だった
「Welcome,my sister.
まさかこっちが先とはな」
「成実さんのお部屋に行ったら、離してもらえないじゃないですか」
「Exactly.
寒いだろ、まずは上がれ」
「お邪魔します!」
外履きの下駄を脱いで、いざ離れへ
居間に足を踏み入れると
「わぁ広ーい……」
「Tripすんな
お前の部屋と大してsizeは変わらねぇぞ」
「なんだかあれですね、青葉城にあった兄様のお部屋と雰囲気が似てますね」
「部屋の作り自体は書院造に寄せてるらしいな
もちろん現代風にarrangeはされてるが」
そのおかげで、お部屋の中にバカでかい液晶テレビがあっても、そこまで浮かないようになっている
そういえば私の部屋はサロンとかシアタールームとかあったけど、離れにはないのかな
「ここは基本、毎日忙殺される本家の人間が、refreshのために来る場所だ
ごちゃごちゃしてると、かえって落ち着けねぇ
何も無いのがいいんだ」
「なるほど」
「ちなみにtheater roomは左
右はguest room……有り体に言やぁ、二つ目の寝室だな」
「兄様の寝室は?」
「二階にある」
「え、でも階段……」
お部屋の外は玄関と、お手洗いと、脱衣所しかなかった
階段なんてどこにも……と思っていると
兄様のおもむろに立ち上がり、何も無いところの壁をトン、と軽く押した
壁が……ドアになった……
「え!!
なにそれすごい!!」
「まあ、ここまでする必要があるかと言うと、ンなもんはないがな」
「じゃあ完全に遊び心ですか?」
「いや……一応はsecurityの一環だな」
なるほど、なんて頷いてみたけど……
このドア、居間からはどうやって締めるんだろう
階段側にはドアノブがあるけど、こっちは完全に壁だったもんな
「それどうやって締めるんですか?」
「ああ、コイツは一旦、奥まで押して……」
どうやら自動でドアストッパーがかかる仕様らしく、ドアを更に押したらストッパーが外れて勝手に締まるんだそう
よく考えられている……
「夕華、手ぇ出せ」
「へ?」
言われた通りに手を出すと、私の手に何かの粒が入った袋がやってきた
小首を傾げる私を連れて、兄様が庭に降りる
庭先に揃えてあった草履を履いて、私も庭に降りると
「錦鯉が泳いでる……」
「そいつは鯉の餌だ」
「え、いいんですか?」
「俺がやるより、お前から貰ったほうが鯉も喜ぶだろ」
「そんなことはないと思いますけど……」
天下人が手ずから餌をあげたほうがいいんじゃないかな……
まあいいや、錦鯉の餌やりなんて滅多にできないもん
池の端に立って、ポロポロと餌を落とす
すぐにパシャパシャと水面が跳ねて、鯉が餌を吸い込んだ
「食べっぷりがいいですね」
「ふっ……」
「……?」
可笑しそうに肩を揺らした兄様が、ゆるゆると首を振った
そのまま浴衣の袖に手を突っ込んで、私と同じように池の端に立って、私の手の中から餌をひとつまみ
それをぱらりと池に落とせば、さっきとは違う鯉がバクンと食べた
「青葉城での生活は楽しかったか」
「えっ?」
「お前が来てすぐ、俺たちのmissで城に攻め込まれたろ
なんとか城下や周辺の村も、城に詰めてた女共も無事だったが、お前には怖い思いをさせちまったな」
「あ……そ、れは……
たしかに怖かったですけど……」
どちらかといえば、怖かったのは自分の命の危険が迫った時よりも、あの世界が夢ではなく、本当に現実だったこと
そして私は、人を殺したことがある──そう確信した瞬間の、自分自身だ
あれは兄様たちのミスと言えば、そうなのだろう
間者に気付けず、至近距離まで侵攻を許したばかりか、城内に侵入を許してしまったのだから
だけど怖いばかりだったかというと、それも少し違うような気がする
口篭ってしまった私の手から餌をまた取って、兄様が池に撒く
足元で池の水が跳ねて、指先にかかった
