番外編3 宮城旅行仙台編・1日目
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足が限界を訴えてきた、十階
とうとう私は白旗を振ることにした
「あの……皆さん、お先に……
あとから追いかけるので……」
十階にベンチがあるのをいいことに、少しそこで休憩を挟むことにした
階段を上るのって、本当にキツい……
「ちょうどいいし、俺らも休憩しようぜ」
「夕華にとってはちょいとpace飛ばしすぎたか」
「六階で休憩を入れて以降は、休みなしで登りましたからな」
さすが私に甘いお兄さん達!
これが成実さんだったら「軟弱」だのなんだの言われて煽られていただろう!
兄様の妹で良かった!
十分ほど休憩して、残り二階への挑戦を再開
今日はもう足がパンパンになる自信があるので、誰かにマッサージをお願いしよう
そんなこんなでヘロヘロになりながらたどり着いた十二階
窓からの景色はものすごく遠くまで見渡せた
なんなら青葉山も見えるそうで……
「さすがにこの距離だと分かんねぇな」
「ですね……」
山は見えども城は見えず
諦めて心殿の御心体に手を合わせることにした
お触り布袋様は……とりあえず、胸のあたりを撫でておいた
どこが悪いわけでもないけど……何となく……
「さすがにいい運動だったな」
「疲れました……」
「満足したなら降りるか」
「ああ」
みんなでエレベーターに乗り込んで、二階へ降りる
そこから一階までは階段で降りて、私たちはしばらくぶりに外に出た
「っし、じゃあ次は定義山だな!」
「楽しみです!」
もはや寺巡りになってきてるけど、気にしない
寺社仏閣は私も大好きだ
しかし改めて見てもめちゃくちゃ大きな観音様だったな
青葉城からでもはっきり見えそう
大観音を車の中から見上げていると、車が駐車場を出ていった
そうして私たちを乗せた片倉号は大観音を後にして、定義山へと走り始めたのだった
*********************
時刻はお昼十二時
片倉号は間もなく定義山へたどり着こうかというところ
そんな中、車内に私の悲鳴が響いた
「ここ本当に正規ルートなんですか!?」
「そうですが?」
「明らかにダムの上ですよ!?」
「安心しろ、ちゃんと県道だから」
「こんな県道……県道なんですか!?」
こんな対向車と離合もできない道路が県道!?
なんて恐ろしい……
みんな初めて来るはずなのに、どうして平然としていられるんだ
「さすがに土曜だし、人も多いかもしれねぇな」
「どうだかな」
ガッツリ山の中だから、そこまででもないかもしれないってことかな?
観光地としてはマイナー寄りなのだろうか
宮城といえば松島、みたいに偏っちゃうのも、分からんでもないんだけど
ダムの上を通って、車は再び片側一車線の道路を走り始めた
程なくして駐車場が見えてきて、定義山に到着!
「着いたー!」
「さすがに遠かったな」
車を降りて全員が背伸びをしながら、参道へと歩いていく
まずは貞能堂から巡るそうで、私はワクワクしながらついて行くだけだ
ものすごく雪が残っている境内を歩いて、手水舎で手を洗った
水が冷たい……!
「指ちぎれそう」
「成実さんでもそんなこと思うんですね」
「残念ながら成実さんも人間だからな」
誰もそんな化け物扱いした事ないのに
どちらかと言うと、バケモンはこの寒さでマフラーも巻いていない小十郎さんだ
本当に寒くないのか不安になる
「この小十郎が如何なされた?」
「マフラーも巻いてないのに、寒くないのかなぁと……」
「特段寒さは感じませぬな」
「嘘だ……」
天邪鬼代表の兄様でさえマフラーを巻いているのに!
逆に兄様はすっかり寒がりになったな
「Hey!
Hurry up!」
「へーへー」
貞能堂の目の前まで先に行っていたらしい兄様が急かしてきた
成実さんが適当な返事をして、私の手を引いていく
その後ろから小十郎さんもついてきた
「おお、これまた歴史を感じる佇まいですね……」
「西方寺自体は八百年以上の歴史があるんだとよ
この貞能堂は戦前に増築されたらしい」
「伊達家と同じくらい歴史があるんですね」
「奥州合戦の年号がなんでサラッと出てくるんだよ」
「私を誰だと思ってるんですか」
「俺は時々、お前が怖ぇよ……」
失礼な、ちょっと政宗時代の伊達家への愛が大爆発している子孫なだけなのに
自分の御先祖様があの有名な伊達政宗というのも、なんだか不思議な感じはするけど
そんな怖がることじゃないのになぁ
「自分のrootsを知っておくのは悪いことじゃねぇが……」
「大丈夫です
私が一番愛した伊達政宗は、天下を手にした奥州筆頭なので」
「Good.」
満足そうに頷いて、兄様は貞能堂の賽銭箱に五円を入れた
神仏なんて信じちゃいない、みたいな顔をしているけど、実は兄様はちゃんと信仰心がある
そうじゃなきゃ、寺とか神社とか造営しないもんね
私もお賽銭を入れて手を合わせる
貞能堂の周辺にもいくつか史跡があって……たとえば天皇塚もそのひとつ
壇ノ浦で入水した安徳天皇の遺品が埋められているらしい
その上にある二本のケヤキは根だけになってしまったけど、縁結びのご利益があるとか何とか
「縁結びかぁ」
「そういうのは困ってないですよね、私たち」
「梵もなんだかんだで彼女いるしな」
「そうなんですか!?
それなのに私にここまでゲロ甘なんですか!?」
「彼女がいることと夕華を甘やかすのは、話が別なんじゃねーの?」
「別なんですか!?
それでいいんですか!?」
「Of course.
むしろ何が悪いのか教えてもらいたいもんだ」
「私、そのうち兄様の彼女さんに殺されるんだ……」
「殺されねぇから
なに一人で恐ろしい結末を描いてんだよ」
だって私の知る限り、兄様ってほぼ私といない?
彼女さんと出掛けるから居ない、みたいな事がなかったような……
これはもう、遠距離恋愛か、はたまたとんでもなく物分かりのいい彼女さんのどちらかだ
「……兄様
彼女さんのこと、絶対に手放しちゃ駄目ですよ
超ド級のシスコンだって分かっててお付き合いしてくださってるんですからね」
「ツッコミどころ満載すぎるだろ」
「何を勘違いしてやがるか知らねぇが、相手は愛だからな」
「待ってください、なんて?」
ちょっと聞き捨てならない名前が聞こえてきた気がするんだけど?
愛ってサラッと言ったけど、兄様
ひょっとしなくても愛姫様だよね!?
そりゃ兄様が超ド級のシスコンだって分かっててもお付き合いしてくれるよ!!
乱世の頃からそうだったんだもん!!
むしろものすごく納得できちゃった!!
兄様の彼女なんて愛姫様にしか務まらないもんね!!
とうとう私は白旗を振ることにした
「あの……皆さん、お先に……
あとから追いかけるので……」
十階にベンチがあるのをいいことに、少しそこで休憩を挟むことにした
階段を上るのって、本当にキツい……
「ちょうどいいし、俺らも休憩しようぜ」
「夕華にとってはちょいとpace飛ばしすぎたか」
「六階で休憩を入れて以降は、休みなしで登りましたからな」
さすが私に甘いお兄さん達!
これが成実さんだったら「軟弱」だのなんだの言われて煽られていただろう!
兄様の妹で良かった!
十分ほど休憩して、残り二階への挑戦を再開
今日はもう足がパンパンになる自信があるので、誰かにマッサージをお願いしよう
そんなこんなでヘロヘロになりながらたどり着いた十二階
窓からの景色はものすごく遠くまで見渡せた
なんなら青葉山も見えるそうで……
「さすがにこの距離だと分かんねぇな」
「ですね……」
山は見えども城は見えず
諦めて心殿の御心体に手を合わせることにした
お触り布袋様は……とりあえず、胸のあたりを撫でておいた
どこが悪いわけでもないけど……何となく……
「さすがにいい運動だったな」
「疲れました……」
「満足したなら降りるか」
「ああ」
みんなでエレベーターに乗り込んで、二階へ降りる
そこから一階までは階段で降りて、私たちはしばらくぶりに外に出た
「っし、じゃあ次は定義山だな!」
「楽しみです!」
もはや寺巡りになってきてるけど、気にしない
寺社仏閣は私も大好きだ
しかし改めて見てもめちゃくちゃ大きな観音様だったな
青葉城からでもはっきり見えそう
大観音を車の中から見上げていると、車が駐車場を出ていった
そうして私たちを乗せた片倉号は大観音を後にして、定義山へと走り始めたのだった
*********************
時刻はお昼十二時
片倉号は間もなく定義山へたどり着こうかというところ
そんな中、車内に私の悲鳴が響いた
「ここ本当に正規ルートなんですか!?」
「そうですが?」
「明らかにダムの上ですよ!?」
「安心しろ、ちゃんと県道だから」
「こんな県道……県道なんですか!?」
こんな対向車と離合もできない道路が県道!?
なんて恐ろしい……
みんな初めて来るはずなのに、どうして平然としていられるんだ
「さすがに土曜だし、人も多いかもしれねぇな」
「どうだかな」
ガッツリ山の中だから、そこまででもないかもしれないってことかな?
観光地としてはマイナー寄りなのだろうか
宮城といえば松島、みたいに偏っちゃうのも、分からんでもないんだけど
ダムの上を通って、車は再び片側一車線の道路を走り始めた
程なくして駐車場が見えてきて、定義山に到着!
「着いたー!」
「さすがに遠かったな」
車を降りて全員が背伸びをしながら、参道へと歩いていく
まずは貞能堂から巡るそうで、私はワクワクしながらついて行くだけだ
ものすごく雪が残っている境内を歩いて、手水舎で手を洗った
水が冷たい……!
「指ちぎれそう」
「成実さんでもそんなこと思うんですね」
「残念ながら成実さんも人間だからな」
誰もそんな化け物扱いした事ないのに
どちらかと言うと、バケモンはこの寒さでマフラーも巻いていない小十郎さんだ
本当に寒くないのか不安になる
「この小十郎が如何なされた?」
「マフラーも巻いてないのに、寒くないのかなぁと……」
「特段寒さは感じませぬな」
「嘘だ……」
天邪鬼代表の兄様でさえマフラーを巻いているのに!
逆に兄様はすっかり寒がりになったな
「Hey!
Hurry up!」
「へーへー」
貞能堂の目の前まで先に行っていたらしい兄様が急かしてきた
成実さんが適当な返事をして、私の手を引いていく
その後ろから小十郎さんもついてきた
「おお、これまた歴史を感じる佇まいですね……」
「西方寺自体は八百年以上の歴史があるんだとよ
この貞能堂は戦前に増築されたらしい」
「伊達家と同じくらい歴史があるんですね」
「奥州合戦の年号がなんでサラッと出てくるんだよ」
「私を誰だと思ってるんですか」
「俺は時々、お前が怖ぇよ……」
失礼な、ちょっと政宗時代の伊達家への愛が大爆発している子孫なだけなのに
自分の御先祖様があの有名な伊達政宗というのも、なんだか不思議な感じはするけど
そんな怖がることじゃないのになぁ
「自分のrootsを知っておくのは悪いことじゃねぇが……」
「大丈夫です
私が一番愛した伊達政宗は、天下を手にした奥州筆頭なので」
「Good.」
満足そうに頷いて、兄様は貞能堂の賽銭箱に五円を入れた
神仏なんて信じちゃいない、みたいな顔をしているけど、実は兄様はちゃんと信仰心がある
そうじゃなきゃ、寺とか神社とか造営しないもんね
私もお賽銭を入れて手を合わせる
貞能堂の周辺にもいくつか史跡があって……たとえば天皇塚もそのひとつ
壇ノ浦で入水した安徳天皇の遺品が埋められているらしい
その上にある二本のケヤキは根だけになってしまったけど、縁結びのご利益があるとか何とか
「縁結びかぁ」
「そういうのは困ってないですよね、私たち」
「梵もなんだかんだで彼女いるしな」
「そうなんですか!?
それなのに私にここまでゲロ甘なんですか!?」
「彼女がいることと夕華を甘やかすのは、話が別なんじゃねーの?」
「別なんですか!?
それでいいんですか!?」
「Of course.
むしろ何が悪いのか教えてもらいたいもんだ」
「私、そのうち兄様の彼女さんに殺されるんだ……」
「殺されねぇから
なに一人で恐ろしい結末を描いてんだよ」
だって私の知る限り、兄様ってほぼ私といない?
彼女さんと出掛けるから居ない、みたいな事がなかったような……
これはもう、遠距離恋愛か、はたまたとんでもなく物分かりのいい彼女さんのどちらかだ
「……兄様
彼女さんのこと、絶対に手放しちゃ駄目ですよ
超ド級のシスコンだって分かっててお付き合いしてくださってるんですからね」
「ツッコミどころ満載すぎるだろ」
「何を勘違いしてやがるか知らねぇが、相手は愛だからな」
「待ってください、なんて?」
ちょっと聞き捨てならない名前が聞こえてきた気がするんだけど?
愛ってサラッと言ったけど、兄様
ひょっとしなくても愛姫様だよね!?
そりゃ兄様が超ド級のシスコンだって分かっててもお付き合いしてくれるよ!!
乱世の頃からそうだったんだもん!!
むしろものすごく納得できちゃった!!
兄様の彼女なんて愛姫様にしか務まらないもんね!!
