番外編1 宮城旅行白石編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
かぽーん……と聞こえそうな大浴場は、まだ夕方四時を前にした時間ということもあって、貸切状態だった
そして私の隣にはナイスバディな美魔女
大浴場、最高……!
「夕華様、お背中をお流し致します」
「すっかり侍女モードですね」
「性分でございますれば」
背中に温かいお湯がかけられる
それから美魔女が私の背中を丹念に洗い始めた
備え付けのボディソープではなく、喜多さんが持参した肌に優しいものを使っている
流石に顔と頭は自分で洗うことにしたけど、喜多さんの顔には「夕華様をお世話できて幸せです」と書かれていた
もう好きにさせよう……
私の周りってなんでこういう人たちばかりなんだろう
シャワーで泡を洗い流したら、今度は私の番だ
「喜多さんの背中もお流ししますよ」
「私のことはお気になさらず」
「まあまあ、そうおっしゃらずに」
困ったような顔をする喜多さんを座らせて、背中にボディソープを泡立てたタオルを当てる
そういえば、他人の背中なんて洗ったことなかったな
「力加減が強かったり弱かったりしたら言ってくださいね
誰かの背中を流すのって初めてなので、加減が分からなくて」
「これは貴重な初めてを頂いてしまいました
ちょうどよいお加減でございます」
幸せそうに喜多さんが微笑む
それならよかった、と私も洗い残しのないように背中を洗った
髪と顔も(持参のもので)洗ったら、いよいよ湯船へ
「あ〜、いいお湯だ……」
「お隣を失礼致します」
「どうぞどうぞ」
いい湯だな、なんか鼻歌とか歌いそうになる
外の気温が零度だったのもあって、余計に温かさが身に沁みるなぁ
「なぜ白石へ参ろうと思われたのです?」
「私自身、あの時代でも大森から出たことがなくて
小十郎さんが治めていた白石へは行けなかったですけど、この世界でも白石は片倉家が治めた土地でしょう?
どんなところなんだろうって、知りたかったんです
私、仙台と大森しか知らないままでしたから」
「ふふ……あの頃も、何もない田舎の領地でございましたよ」
「あの時代にも温麺ってあったんでしょうか?」
「ふふ、きっと作っておりましたことと存じます
なにせ白石三白でございますから」
「それって?」
「白石の特産品の総称でございます
白石温麺、白石和紙、白石葛……これらをまとめて白石三白と申し上げました」
「白石って和紙作りもやってるんですね
小学生の頃、一回だけ手漉き体験はしましたけど、あんまり覚えてないなぁ……」
「それは貴重な体験をなさいましたね
今では和紙を手にする機会など滅多にございませんから」
「私は和紙が好きなんですけどね
手に馴染むというか、使い慣れた感じがして」
「ふふ、夕華様にとってはそうでございましょうとも」
あの時代で紙といえば、もちろん和紙だった
いろんな人から手紙を頂いた
それに返事を認めたり、返事は要らないと書かれたものは大事に仕舞っておいたり
読んだら燃やせと書いてあったけど、燃やさずに大切に保管していたり──これは兄様には内緒だ
字が汚いから、内容が纏まらなかったから
いろんな理由をつけて、最後にそっと「即火中」だ
もちろん燃やすことなく全て残した
見つかったら怒られ……はしないまでも、呆れられそうだから、秘密なんだけど
「喜多さんはどうでした?
私が死んだ後はどうしてたんです?」
「大森にて海夜様にお仕えしておりました
海夜様が片倉家へ嫁ぎましたので、私も海夜様と共に白石へ参りまして、小十郎の世話になりまして」
「母娘二代でお世話になりました」
「喜多めにとりましては、この上ない誇りでございます」
「そうおっしゃっていただけて嬉しいです」
そろそろ逆上せそうだな
喜多さんを見やると、「上がりますか?」と微笑まれた
最後まで貸切だった大浴場を出て、湯冷めしないうちに着替え、タオルはダストボックスへ
大浴場の脱衣所にはドライヤーがないので、髪の毛は部屋に戻ってから乾かすしかなさそうだ
「ご夕食は、西棟の宴会場で召し上がっていただくとの事です
お時間になりましたら、お迎えに上がります」
「喜多さんもお客様なのに、中居さんと同じことするんですか?」
「性分でございます」
……さっきも聞いたな、それ
好きにさせようと思ったばっかりなのに
中居さんたち、ここにきて仕事を喜多さんやら留守さん白石さんやらに取られまくりだな
お部屋に戻るかと思いきや、喜多さんは私の部屋まで一緒にやってきた
首を傾げて「喜多さん?」と声を掛けると、喜多さんはにっこりと微笑んで
「この喜多の目が黒いうちは、御髪のケアを怠るわけにはまいりません」
「……はい」
もう、好きにさせよう、本当に
なんだか前世の頃に戻ったみたいで擽ったいけど、喜多さんが楽しいならなんでもいいや
そして私の隣にはナイスバディな美魔女
大浴場、最高……!
「夕華様、お背中をお流し致します」
「すっかり侍女モードですね」
「性分でございますれば」
背中に温かいお湯がかけられる
それから美魔女が私の背中を丹念に洗い始めた
備え付けのボディソープではなく、喜多さんが持参した肌に優しいものを使っている
流石に顔と頭は自分で洗うことにしたけど、喜多さんの顔には「夕華様をお世話できて幸せです」と書かれていた
もう好きにさせよう……
私の周りってなんでこういう人たちばかりなんだろう
シャワーで泡を洗い流したら、今度は私の番だ
「喜多さんの背中もお流ししますよ」
「私のことはお気になさらず」
「まあまあ、そうおっしゃらずに」
困ったような顔をする喜多さんを座らせて、背中にボディソープを泡立てたタオルを当てる
そういえば、他人の背中なんて洗ったことなかったな
「力加減が強かったり弱かったりしたら言ってくださいね
誰かの背中を流すのって初めてなので、加減が分からなくて」
「これは貴重な初めてを頂いてしまいました
ちょうどよいお加減でございます」
幸せそうに喜多さんが微笑む
それならよかった、と私も洗い残しのないように背中を洗った
髪と顔も(持参のもので)洗ったら、いよいよ湯船へ
「あ〜、いいお湯だ……」
「お隣を失礼致します」
「どうぞどうぞ」
いい湯だな、なんか鼻歌とか歌いそうになる
外の気温が零度だったのもあって、余計に温かさが身に沁みるなぁ
「なぜ白石へ参ろうと思われたのです?」
「私自身、あの時代でも大森から出たことがなくて
小十郎さんが治めていた白石へは行けなかったですけど、この世界でも白石は片倉家が治めた土地でしょう?
どんなところなんだろうって、知りたかったんです
私、仙台と大森しか知らないままでしたから」
「ふふ……あの頃も、何もない田舎の領地でございましたよ」
「あの時代にも温麺ってあったんでしょうか?」
「ふふ、きっと作っておりましたことと存じます
なにせ白石三白でございますから」
「それって?」
「白石の特産品の総称でございます
白石温麺、白石和紙、白石葛……これらをまとめて白石三白と申し上げました」
「白石って和紙作りもやってるんですね
小学生の頃、一回だけ手漉き体験はしましたけど、あんまり覚えてないなぁ……」
「それは貴重な体験をなさいましたね
今では和紙を手にする機会など滅多にございませんから」
「私は和紙が好きなんですけどね
手に馴染むというか、使い慣れた感じがして」
「ふふ、夕華様にとってはそうでございましょうとも」
あの時代で紙といえば、もちろん和紙だった
いろんな人から手紙を頂いた
それに返事を認めたり、返事は要らないと書かれたものは大事に仕舞っておいたり
読んだら燃やせと書いてあったけど、燃やさずに大切に保管していたり──これは兄様には内緒だ
字が汚いから、内容が纏まらなかったから
いろんな理由をつけて、最後にそっと「即火中」だ
もちろん燃やすことなく全て残した
見つかったら怒られ……はしないまでも、呆れられそうだから、秘密なんだけど
「喜多さんはどうでした?
私が死んだ後はどうしてたんです?」
「大森にて海夜様にお仕えしておりました
海夜様が片倉家へ嫁ぎましたので、私も海夜様と共に白石へ参りまして、小十郎の世話になりまして」
「母娘二代でお世話になりました」
「喜多めにとりましては、この上ない誇りでございます」
「そうおっしゃっていただけて嬉しいです」
そろそろ逆上せそうだな
喜多さんを見やると、「上がりますか?」と微笑まれた
最後まで貸切だった大浴場を出て、湯冷めしないうちに着替え、タオルはダストボックスへ
大浴場の脱衣所にはドライヤーがないので、髪の毛は部屋に戻ってから乾かすしかなさそうだ
「ご夕食は、西棟の宴会場で召し上がっていただくとの事です
お時間になりましたら、お迎えに上がります」
「喜多さんもお客様なのに、中居さんと同じことするんですか?」
「性分でございます」
……さっきも聞いたな、それ
好きにさせようと思ったばっかりなのに
中居さんたち、ここにきて仕事を喜多さんやら留守さん白石さんやらに取られまくりだな
お部屋に戻るかと思いきや、喜多さんは私の部屋まで一緒にやってきた
首を傾げて「喜多さん?」と声を掛けると、喜多さんはにっこりと微笑んで
「この喜多の目が黒いうちは、御髪のケアを怠るわけにはまいりません」
「……はい」
もう、好きにさせよう、本当に
なんだか前世の頃に戻ったみたいで擽ったいけど、喜多さんが楽しいならなんでもいいや
