番外編1 宮城旅行白石編
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それはニュースから聞こえてきた、アナウンサーの一言がきっかけだった
「宮城県仙台市では今日から、仙台七夕まつりが始まり、商店街には大きな七夕飾りが──」
テレビに映っているのは、仙台市街にある商店街
そこから大きな七夕飾りがいくつも吊り下げられていて、なんとはなしに壮観だ
「もうそんな時期か」
「兄様」
お昼ご飯の用意をしようとお部屋から戻ってきたらしい兄様が、テレビを見て懐かしそうに呟いた
この世界は、私たちが実際に生きた世界とは違う
この世界で奥州を治めた伊達政宗と兄様は、名前が同じなだけの違う人物で
それでも兄様にとって、今の仙台も愛着のある場所らしいというのは、私でも知っている
「兄様は行ったことあるんですか?」
「一度だけな
無理言って連れて行ってもらったが、なかなかenjoyできたぜ」
「中学の時とかじゃなかったっけか?
こっちに移り住んで割とすぐだったよな」
「成実さんも一緒に?」
「俺は留守番だったよ
梵と小十郎だけ」
「小十郎さんも……」
今の仙台が、私にとっても馴染みのある場所ではないというのは、分かっている
それでもやっぱり私たちにとって、『仙台』というのは大切な場所なんだ
「行くか?」
「え、でもそんな急には……
兄様もご予定がおありでしょう?」
「……俺と?
成実と二人じゃなくていいのか」
「仙台に行くのに、兄様がいなくてどうするんですか
あっでも、小十郎さんにもついてきてほしいです
白石城も見てみたくて」
「白石か……
鬼小十郎まつりの時以外は何もねぇ田舎だけどなぁ」
「成実さん……小十郎さんに失礼ですよ」
「お気遣い痛み入りまする
されど白石が田舎というのは、本当のことでございまするゆえ」
兄様をちらりと見て、小十郎さんがお昼ご飯の用意に入った
私が手伝いに入る前に成実さんが立ち上がったので、私はそのまま大人しく待つことに
兄様はスケジュールアプリを眺めて、それから大きなため息をついた
「……俺が行くとなると、十二月だな」
「十二月の白石かぁ……」
「何かよくない事でもあるんですか?」
「白石は蔵王山の麓にございまするゆえ、真冬は雪が積もりやすく……
有り体に言うと、仙台よりも寒いので……」
「降ったら除雪車レベルだもんな」
東北だから寒いのは知っているけど、そんなにか
だったら尚更行ってみたい
雪化粧の白石城も素敵じゃないかな
「……梵、諦めろ
夕華の顔が行きたいって言ってる」
「かなり寒いぞ」
「はい!」
「……マイナス気温だぞ」
「はい!!」
「……小十郎」
「は、宿を手配致しまする」
「別荘はないんですね?」
「仙台にはあるが、白石には流石にないな」
外泊になるのであまり宜しくはないんだろうけど、私としてはノープロブレムだ
宿はどこがいいかと話し合う双竜をよそに、成実さんがとうとうワンオペで昼食を作り始めた
もう私が手伝いに入ったほうがいいんじゃないだろうか
「白石ならキツネ村にも行けるだろ」
「キツネ村!?」
「おっ、姫様が食いついたぜ、小十郎
どうせなら鎌先温泉に宿取れよ、キツネ村から近いだろ」
「鎌先温泉か、そうだな……」
「初日から仙台で遊ぶか?
それとも最初に白石に行って、その後に仙台へ行くか?」
「松島にも行きたいです!」
「交通手段が新幹線であることを考えると、最終日に仙台を回るほうがスムーズだよな」
「白石、松島、仙台の流れか
悪かねぇが……」
「白石で二泊すりゃいいだろ、なぁ?」
「そうだな……松島でも一泊すれば、主なところは回れそうです
如何なさいますか、政宗様」
「聞くのは俺じゃなくて、こっちだぜ」
兄様が私に視線を向ける
私はもう、何泊でもばっちこいだ
ここは小十郎さんにお任せしよう!
「小十郎さんの言う通りにします!」
「はは……では仙台で二泊して帰るように致しましょう
一週間ほどの長旅になりまするが、宜しいか」
「はい!」
そんなこんなで、真冬の宮城ツアーが決定
どんなお宿をとるのかは、小十郎さんの裁量に任せた
変なお宿にはならないだろうし、そこは安心だ
楽しみだな、とわくわくしていると、成実さんが言いたげな顔をしてこちらを見ていた
「成実さん?」
「伊達成実には興味なしなのか?」
「えっ」
「まー別にいいんだけどよ
俺が治めたのは大森で、こっちの伊達成実は亘理を治めたんだし
福島まで行ったら戻ってくるのも大変だし、今の大森にゃ何もねぇしよ」
「分かりやすく拗ねてますね」
「亘理に行くなら夏だろ
はらこ飯のseason過ぎてんぞ」
「はらこ飯?」
聞いた事のない料理名が出てきた
何か分かんないけど、兄様がわざわざ言うってことは、絶対に美味しいやつだ
「言うなりゃ鮭といくらの炊き込みご飯だな」
「絶対に美味しいやつだ!!」
「はらこ飯は夏から秋までだもんなぁ
十二月はほっき飯になっちまう」
「じゃあ亘理は夏にリベンジします!」
「っはは、分かったよ」
なんだか嬉しそうに笑って、成実さんがフライパンを取り出した
ひとまず今は、成実さん特製のあんかけチャーハンだ
みんなで旅行なんて初めてだもん、楽しみだなぁ!
「宮城県仙台市では今日から、仙台七夕まつりが始まり、商店街には大きな七夕飾りが──」
テレビに映っているのは、仙台市街にある商店街
そこから大きな七夕飾りがいくつも吊り下げられていて、なんとはなしに壮観だ
「もうそんな時期か」
「兄様」
お昼ご飯の用意をしようとお部屋から戻ってきたらしい兄様が、テレビを見て懐かしそうに呟いた
この世界は、私たちが実際に生きた世界とは違う
この世界で奥州を治めた伊達政宗と兄様は、名前が同じなだけの違う人物で
それでも兄様にとって、今の仙台も愛着のある場所らしいというのは、私でも知っている
「兄様は行ったことあるんですか?」
「一度だけな
無理言って連れて行ってもらったが、なかなかenjoyできたぜ」
「中学の時とかじゃなかったっけか?
こっちに移り住んで割とすぐだったよな」
「成実さんも一緒に?」
「俺は留守番だったよ
梵と小十郎だけ」
「小十郎さんも……」
今の仙台が、私にとっても馴染みのある場所ではないというのは、分かっている
それでもやっぱり私たちにとって、『仙台』というのは大切な場所なんだ
「行くか?」
「え、でもそんな急には……
兄様もご予定がおありでしょう?」
「……俺と?
成実と二人じゃなくていいのか」
「仙台に行くのに、兄様がいなくてどうするんですか
あっでも、小十郎さんにもついてきてほしいです
白石城も見てみたくて」
「白石か……
鬼小十郎まつりの時以外は何もねぇ田舎だけどなぁ」
「成実さん……小十郎さんに失礼ですよ」
「お気遣い痛み入りまする
されど白石が田舎というのは、本当のことでございまするゆえ」
兄様をちらりと見て、小十郎さんがお昼ご飯の用意に入った
私が手伝いに入る前に成実さんが立ち上がったので、私はそのまま大人しく待つことに
兄様はスケジュールアプリを眺めて、それから大きなため息をついた
「……俺が行くとなると、十二月だな」
「十二月の白石かぁ……」
「何かよくない事でもあるんですか?」
「白石は蔵王山の麓にございまするゆえ、真冬は雪が積もりやすく……
有り体に言うと、仙台よりも寒いので……」
「降ったら除雪車レベルだもんな」
東北だから寒いのは知っているけど、そんなにか
だったら尚更行ってみたい
雪化粧の白石城も素敵じゃないかな
「……梵、諦めろ
夕華の顔が行きたいって言ってる」
「かなり寒いぞ」
「はい!」
「……マイナス気温だぞ」
「はい!!」
「……小十郎」
「は、宿を手配致しまする」
「別荘はないんですね?」
「仙台にはあるが、白石には流石にないな」
外泊になるのであまり宜しくはないんだろうけど、私としてはノープロブレムだ
宿はどこがいいかと話し合う双竜をよそに、成実さんがとうとうワンオペで昼食を作り始めた
もう私が手伝いに入ったほうがいいんじゃないだろうか
「白石ならキツネ村にも行けるだろ」
「キツネ村!?」
「おっ、姫様が食いついたぜ、小十郎
どうせなら鎌先温泉に宿取れよ、キツネ村から近いだろ」
「鎌先温泉か、そうだな……」
「初日から仙台で遊ぶか?
それとも最初に白石に行って、その後に仙台へ行くか?」
「松島にも行きたいです!」
「交通手段が新幹線であることを考えると、最終日に仙台を回るほうがスムーズだよな」
「白石、松島、仙台の流れか
悪かねぇが……」
「白石で二泊すりゃいいだろ、なぁ?」
「そうだな……松島でも一泊すれば、主なところは回れそうです
如何なさいますか、政宗様」
「聞くのは俺じゃなくて、こっちだぜ」
兄様が私に視線を向ける
私はもう、何泊でもばっちこいだ
ここは小十郎さんにお任せしよう!
「小十郎さんの言う通りにします!」
「はは……では仙台で二泊して帰るように致しましょう
一週間ほどの長旅になりまするが、宜しいか」
「はい!」
そんなこんなで、真冬の宮城ツアーが決定
どんなお宿をとるのかは、小十郎さんの裁量に任せた
変なお宿にはならないだろうし、そこは安心だ
楽しみだな、とわくわくしていると、成実さんが言いたげな顔をしてこちらを見ていた
「成実さん?」
「伊達成実には興味なしなのか?」
「えっ」
「まー別にいいんだけどよ
俺が治めたのは大森で、こっちの伊達成実は亘理を治めたんだし
福島まで行ったら戻ってくるのも大変だし、今の大森にゃ何もねぇしよ」
「分かりやすく拗ねてますね」
「亘理に行くなら夏だろ
はらこ飯のseason過ぎてんぞ」
「はらこ飯?」
聞いた事のない料理名が出てきた
何か分かんないけど、兄様がわざわざ言うってことは、絶対に美味しいやつだ
「言うなりゃ鮭といくらの炊き込みご飯だな」
「絶対に美味しいやつだ!!」
「はらこ飯は夏から秋までだもんなぁ
十二月はほっき飯になっちまう」
「じゃあ亘理は夏にリベンジします!」
「っはは、分かったよ」
なんだか嬉しそうに笑って、成実さんがフライパンを取り出した
ひとまず今は、成実さん特製のあんかけチャーハンだ
みんなで旅行なんて初めてだもん、楽しみだなぁ!
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