閑話七
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
後期試験を終えた大学生には敵など存在しない
季節はまだ二月
ようやく梅が咲く頃で、何となく春も近いのかな、なんて思いはするけれど、依然として寒い季節だ
もっとも、私達は春休みに突入したので、自由なのだけれども
「大学生の春休み、ながーい!」
「丸々二ヶ月はあるわよね
遊びたい放題、バイトし放題だわ」
「おお、海夜から遊びなんて言葉が出てくるとは」
「私だってそのくらいの理解はあるわよ
そもそも最初に遊びに誘ったのは、あなたの方でしょ」
「二つ返事だったのは海夜だよ」
「悪かったわね、誘ってもらえて嬉しかったのよ!」
嬉しかったのかー!
本当に可愛いな、私の親友
ニコニコしてしまうと、顔を赤くしたままの海夜が「何よ!」と怒ってきたので、ニコニコしたまま本題に入ることにした
「旅行に行きたいなって思ったけど、どこに行きたいってのがあるわけじゃなくてさ
無難に京都とかかなぁ?
海夜は行きたいところある?」
「そう言われると、なかなか浮かばないわね……
私は京都でも構わないけれど、本当に行きたいところはないの?」
「うーん……」
私はともかく、海夜はバイトをして自分のお小遣いを稼いでるわけだから、あんまり遠いところは良くないよね
京都でもなかなかお金がかかる旅行になると思うのに
「……あのさ」
「なに?」
「二月の沖縄って、シーズンオフだから、ちょっと安いらしいんです、よ?」
「沖縄ね……
海には入れないけれど、それでもあなたが楽しめるなら、沖縄に行くのは賛成よ」
「絶対楽しめると思う!
美ら海水族館でしょ、国際通りでしょ?
それからねぇ」
「なによ、沖縄に行きたいって最初から言えばいいのに」
「……私はいいんだよ、親からの仕送りが引くほどあるし
でも海夜はバイトして自分で稼いでるでしょ
沖縄がいくらシーズンオフで安いって言ったって、お金かかるしさぁ」
「金銭面に不安があるなら、賛成だなんて言わないわ
心配してもらわなくても大丈夫よ
一人暮らしならまだしも、私は実家暮らしだもの
貯金はけっこうあるのよ」
ついつい成実さんや兄様の派手なお金の使いっぷりを想像してしまうけど、海夜は堅実な方だったのを忘れてた
本人がこう言うんだし、間違いないよね
「じゃあ沖縄行こう!」
「いいわね
日程も決めちゃいましょ
あなたはバイトしてないから、私に合わせてくれると助かるのだけれど」
「もちろんもちろん!
もう来月のシフト出てる?」
「三月はまだよ
今なら変更してもらえると思うわ
どうせなら二泊三日で遊びましょう
あなたと沖縄なんて、次はいつ行けるか分からないもの
とことん遊び倒すわ」
「さすが海夜、やるとなったら本気だ」
ならば私も遠慮はすまい
速攻で呼び出したるは、我らが頼れる軍師・小十郎さん
三コールで出てくれた
「もしもし小十郎さん?
お疲れ様です」
『夕華様からお電話を頂戴するとは
如何なされた?』
「伊達家って沖縄に別荘持ってましたよね?」
『はい
別荘もありますし、グループ直営のリゾートホテルもございます
ご友人とご利用になるのであれば、ホテルの方が宜しいかと
別荘ではご友人が気を遣われてしまうやもしれませぬゆえ』
「さすが小十郎さん、配慮のできる男……!」
『過分なお言葉、痛み入ります
日程が決まりましたら、またお声掛けください
夕華様の御名で眺めの良いお部屋をご予約致しまする』
「ありがとうございます!」
『差し支えなければ往復の航空券と、那覇空港からのホテルまでのリムジンタクシーも手配致しまする』
「……なんだかVIP客扱いじゃないですか?」
『夕華様ですので……』
そりゃそうだ……
本家生まれの末席育ちといえども、ご当主様の後ろ盾も得ている本家の要人
特別待遇にならないはずがない
「片倉小十郎はなんて?」
「海夜、一緒にVIP客対応してもらいに行こう」
「そうなると思ったわよ」
でも異存はないらしい
私より肝が据わっておられる
まあそれはさておき、宿と航空券の手配も当てができたし、あとは日程だ
「ド平日なら人もちょっとは少ないかな」
「いいんじゃない?
私達は春休みだから、平日でも土日でも関係ないもの」
「じゃあ第二週の火曜から木曜は?」
「いいわよ、休みを申請しておくわ」
「やった!
小十郎さんに予約取ってもらお!」
意気揚々と小十郎さんにLEINでメッセージを打つ
送信を押した瞬間、海夜がなにかに気づいたように、コーヒーを飲む手を止めた
「ねえ、片倉小十郎はホテルに関して、なんて言ってたの?」
「眺めのいい部屋を用意するって」
「……スイートルームが用意されていないことを祈るわ」
「やばいかもしれない……」
小十郎さんだし大丈夫かなと思いたいけど、そう思ってる時に限ってブルジョワなことするからな……
とりあえず釘をさしておこうとスマホの画面をつけた瞬間
小十郎さんから通知が飛んできた
「……海夜」
「なに?」
「最上階のラグジュアリースイートが取れたってさ
費用は別邸が持ってくれるって」
「一歩遅かったわね……」
伊達の男達はどうしてこう……ちょうどいいラインで留まってくれないのだろう……
ということで、海夜との初めての旅行は、リゾートホテルのラグジュアリースイートルームに、行き帰りの飛行機はファーストクラス、空港からホテルまでリムジンの迎えつきという、とんでもないプランが確定してしまった
私達、ただの女子大生なのにな……
季節はまだ二月
ようやく梅が咲く頃で、何となく春も近いのかな、なんて思いはするけれど、依然として寒い季節だ
もっとも、私達は春休みに突入したので、自由なのだけれども
「大学生の春休み、ながーい!」
「丸々二ヶ月はあるわよね
遊びたい放題、バイトし放題だわ」
「おお、海夜から遊びなんて言葉が出てくるとは」
「私だってそのくらいの理解はあるわよ
そもそも最初に遊びに誘ったのは、あなたの方でしょ」
「二つ返事だったのは海夜だよ」
「悪かったわね、誘ってもらえて嬉しかったのよ!」
嬉しかったのかー!
本当に可愛いな、私の親友
ニコニコしてしまうと、顔を赤くしたままの海夜が「何よ!」と怒ってきたので、ニコニコしたまま本題に入ることにした
「旅行に行きたいなって思ったけど、どこに行きたいってのがあるわけじゃなくてさ
無難に京都とかかなぁ?
海夜は行きたいところある?」
「そう言われると、なかなか浮かばないわね……
私は京都でも構わないけれど、本当に行きたいところはないの?」
「うーん……」
私はともかく、海夜はバイトをして自分のお小遣いを稼いでるわけだから、あんまり遠いところは良くないよね
京都でもなかなかお金がかかる旅行になると思うのに
「……あのさ」
「なに?」
「二月の沖縄って、シーズンオフだから、ちょっと安いらしいんです、よ?」
「沖縄ね……
海には入れないけれど、それでもあなたが楽しめるなら、沖縄に行くのは賛成よ」
「絶対楽しめると思う!
美ら海水族館でしょ、国際通りでしょ?
それからねぇ」
「なによ、沖縄に行きたいって最初から言えばいいのに」
「……私はいいんだよ、親からの仕送りが引くほどあるし
でも海夜はバイトして自分で稼いでるでしょ
沖縄がいくらシーズンオフで安いって言ったって、お金かかるしさぁ」
「金銭面に不安があるなら、賛成だなんて言わないわ
心配してもらわなくても大丈夫よ
一人暮らしならまだしも、私は実家暮らしだもの
貯金はけっこうあるのよ」
ついつい成実さんや兄様の派手なお金の使いっぷりを想像してしまうけど、海夜は堅実な方だったのを忘れてた
本人がこう言うんだし、間違いないよね
「じゃあ沖縄行こう!」
「いいわね
日程も決めちゃいましょ
あなたはバイトしてないから、私に合わせてくれると助かるのだけれど」
「もちろんもちろん!
もう来月のシフト出てる?」
「三月はまだよ
今なら変更してもらえると思うわ
どうせなら二泊三日で遊びましょう
あなたと沖縄なんて、次はいつ行けるか分からないもの
とことん遊び倒すわ」
「さすが海夜、やるとなったら本気だ」
ならば私も遠慮はすまい
速攻で呼び出したるは、我らが頼れる軍師・小十郎さん
三コールで出てくれた
「もしもし小十郎さん?
お疲れ様です」
『夕華様からお電話を頂戴するとは
如何なされた?』
「伊達家って沖縄に別荘持ってましたよね?」
『はい
別荘もありますし、グループ直営のリゾートホテルもございます
ご友人とご利用になるのであれば、ホテルの方が宜しいかと
別荘ではご友人が気を遣われてしまうやもしれませぬゆえ』
「さすが小十郎さん、配慮のできる男……!」
『過分なお言葉、痛み入ります
日程が決まりましたら、またお声掛けください
夕華様の御名で眺めの良いお部屋をご予約致しまする』
「ありがとうございます!」
『差し支えなければ往復の航空券と、那覇空港からのホテルまでのリムジンタクシーも手配致しまする』
「……なんだかVIP客扱いじゃないですか?」
『夕華様ですので……』
そりゃそうだ……
本家生まれの末席育ちといえども、ご当主様の後ろ盾も得ている本家の要人
特別待遇にならないはずがない
「片倉小十郎はなんて?」
「海夜、一緒にVIP客対応してもらいに行こう」
「そうなると思ったわよ」
でも異存はないらしい
私より肝が据わっておられる
まあそれはさておき、宿と航空券の手配も当てができたし、あとは日程だ
「ド平日なら人もちょっとは少ないかな」
「いいんじゃない?
私達は春休みだから、平日でも土日でも関係ないもの」
「じゃあ第二週の火曜から木曜は?」
「いいわよ、休みを申請しておくわ」
「やった!
小十郎さんに予約取ってもらお!」
意気揚々と小十郎さんにLEINでメッセージを打つ
送信を押した瞬間、海夜がなにかに気づいたように、コーヒーを飲む手を止めた
「ねえ、片倉小十郎はホテルに関して、なんて言ってたの?」
「眺めのいい部屋を用意するって」
「……スイートルームが用意されていないことを祈るわ」
「やばいかもしれない……」
小十郎さんだし大丈夫かなと思いたいけど、そう思ってる時に限ってブルジョワなことするからな……
とりあえず釘をさしておこうとスマホの画面をつけた瞬間
小十郎さんから通知が飛んできた
「……海夜」
「なに?」
「最上階のラグジュアリースイートが取れたってさ
費用は別邸が持ってくれるって」
「一歩遅かったわね……」
伊達の男達はどうしてこう……ちょうどいいラインで留まってくれないのだろう……
ということで、海夜との初めての旅行は、リゾートホテルのラグジュアリースイートルームに、行き帰りの飛行機はファーストクラス、空港からホテルまでリムジンの迎えつきという、とんでもないプランが確定してしまった
私達、ただの女子大生なのにな……
1/2ページ
