第五十七話 大学生一日目
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別邸の玄関を原田さんの手が開けた瞬間、私は乾いた笑いを浮かべてしまった
「別邸、いつの間にレッドカーペットなんか敷いたんですか?」
「……私が出張に行く前は無かったはずなんですが……鬼庭殿」
「いや流石に俺は関与していないぞ」
綱元さんが頭の痛そうな顔をしたので、今回はシロだ
つまり犯人は――
「実質二択ですよね、犯人」
「共謀しておるやもしれませんな
三人まとめて義姉の前に並べて差し上げますか」
「悪かった片付けるから喜多姉ちゃん呼ぶのは勘弁してくれ!!」
何も言ってないのに犯人が出てきた
やっぱり成実さんか……
「クソ……発案は梵で用意したのも梵なのに、片付けるのは俺なんだよな……」
「成実さんじゃなかったんですね!?」
「俺だと思ってたのかよ!?
いやそりゃお前に死ぬほど甘い自覚はあるけど、流石にこんなカーペット敷く発想は無かったぞ!?」
「なんでしょうね、安房殿なので信じられるんですが、安房殿だからこそ信じられないというか……」
「信用なさすぎねぇ?」
カーペットを撤去した成実さんが私を見て微笑む
もう格好は普段着だったけど、格好よく決めていた朝の成実さんは私の記憶にばっちり残されているから問題ない
「三人ともおかえり
中で梵と小十郎が仕上げの最中だから、とりあえず着替えて手ぇ洗ってこい」
「はーい!」
「夕華はいつもの客間に部屋を用意してるけど、どうする?
泊まらずに帰ってもいいぞ」
うーん、泊まってもいいけど、着替えを持ってきてないしなぁ
仕方ないけど帰るかな
「申し訳ないですけど、私は帰ろうかと思います」
「ん、了解
俺はどっちになるか分かんねぇから、もしお前だけ帰ることになったら原田に送ってもらえ」
「分かりました
その時はお願いしますね、原田さん」
「かしこまりました」
リビングの方から兄様の声が成実さんを呼んだので、その場は解散となった
スーツのお二人は二階へ向かって、着替えのない私は一階の洗面所で手を洗ってからリビングへと入った
「ただいま戻りましたー」
「おかえり」
「おかえりなさいませ」
双竜が私に向かって微笑んで、次の瞬間には真剣な表情でお皿に料理を盛り付けた
リビングにある広いダイニングテーブルには、またもやこれでもかと言うほど料理が並んでいる
「また私以外全員立食パーティーになるやつじゃないですか」
「興が乗りすぎただけだ」
「前回もそう言ってましたよ、兄様」
兄様がフンと鼻を鳴らして、料理の乗った皿を二つ持ってくる
どうやらそれが最後だったらしい
「いや、どう見ても作りすぎだよな」
「テメェもあれこれ作っただろうが
人のこと言えねぇぞ」
「そうだな……」
とりあえず席に座ってみんなを待つことにした
程なくして原田さんと綱元さんがやってきて、テーブルの上の状況を見るなり胃が痛そうな顔と頭が痛そうな顔になった
分かる、絶対これは予算オーバーも甚だしいと思う
「加減というものをご存知ないのですか、小十郎様?」
「止められるならとっくにお止めしたに決まってるだろうが」
「俺達が何言ったって聞きゃしねぇだろ、梵は」
「アァ?
とんだ風評被害だな」
事実では?
喉元までその言葉が出かかったけど、かろうじて飲み込めた
さすがに私と言えど、火に油を注がないだけの判断力はある
「いや事実だろ」
それがないのが成実さんだ
スルー出来なくて絶対にツッコミを入れてしまう
「テメェにだけは言われたくねぇ!」
「は、はぁ!?
俺はちゃんと品数考えて作ったっつーの!!
大体メインはそっちがやるから、俺は箸休めを三つ四つ作ったくらいだろ!?
まあ材料余ったから一個追加したけど、どう考えてもお前らの方がやりすぎてるからな!!」
うんうん、と綱元さんと原田さんが無言で頷いた
今回、小十郎さんも兄様と同罪であるらしく、弁解する気配は見られない
双竜が成実さんに怒られるの、珍しいな
「まぁまぁ成実さん、せっかくの料理が冷めちゃいますし、お怒りはご尤もですけど落ち着いてください」
「お……前ってやつは、っとに……
はぁ、しゃーねぇ
作っちまったもんはどうしようもねえし、まあこんだけ人数揃ってりゃ完食できるだろ
寄り道してなんか食ったりしてねぇだろうな?」
「寄り道はしましたけど、食べたりはしてません
お腹ぺこぺこです!」
「ん、そんなら良し」
成実さんが頭をぽんぽんと撫でて、それからワインセラーからボトルを二本持ってきた
まさか飲む気か?
「成実さん、まだ未成年では?」
「来月で二十歳になるから見逃してくれ」
外でやるならアウトだけど、お家の中ならいい……のかな、いや良くはないな……
でも小十郎さんも止める気配はない
そもそも前世ではお酒を飲む年齢の規定なんて無かったから、今更と言えば今更なんだけど
まあいいか、私はいつも通りジュースで乾杯させてもらおう
「別邸、いつの間にレッドカーペットなんか敷いたんですか?」
「……私が出張に行く前は無かったはずなんですが……鬼庭殿」
「いや流石に俺は関与していないぞ」
綱元さんが頭の痛そうな顔をしたので、今回はシロだ
つまり犯人は――
「実質二択ですよね、犯人」
「共謀しておるやもしれませんな
三人まとめて義姉の前に並べて差し上げますか」
「悪かった片付けるから喜多姉ちゃん呼ぶのは勘弁してくれ!!」
何も言ってないのに犯人が出てきた
やっぱり成実さんか……
「クソ……発案は梵で用意したのも梵なのに、片付けるのは俺なんだよな……」
「成実さんじゃなかったんですね!?」
「俺だと思ってたのかよ!?
いやそりゃお前に死ぬほど甘い自覚はあるけど、流石にこんなカーペット敷く発想は無かったぞ!?」
「なんでしょうね、安房殿なので信じられるんですが、安房殿だからこそ信じられないというか……」
「信用なさすぎねぇ?」
カーペットを撤去した成実さんが私を見て微笑む
もう格好は普段着だったけど、格好よく決めていた朝の成実さんは私の記憶にばっちり残されているから問題ない
「三人ともおかえり
中で梵と小十郎が仕上げの最中だから、とりあえず着替えて手ぇ洗ってこい」
「はーい!」
「夕華はいつもの客間に部屋を用意してるけど、どうする?
泊まらずに帰ってもいいぞ」
うーん、泊まってもいいけど、着替えを持ってきてないしなぁ
仕方ないけど帰るかな
「申し訳ないですけど、私は帰ろうかと思います」
「ん、了解
俺はどっちになるか分かんねぇから、もしお前だけ帰ることになったら原田に送ってもらえ」
「分かりました
その時はお願いしますね、原田さん」
「かしこまりました」
リビングの方から兄様の声が成実さんを呼んだので、その場は解散となった
スーツのお二人は二階へ向かって、着替えのない私は一階の洗面所で手を洗ってからリビングへと入った
「ただいま戻りましたー」
「おかえり」
「おかえりなさいませ」
双竜が私に向かって微笑んで、次の瞬間には真剣な表情でお皿に料理を盛り付けた
リビングにある広いダイニングテーブルには、またもやこれでもかと言うほど料理が並んでいる
「また私以外全員立食パーティーになるやつじゃないですか」
「興が乗りすぎただけだ」
「前回もそう言ってましたよ、兄様」
兄様がフンと鼻を鳴らして、料理の乗った皿を二つ持ってくる
どうやらそれが最後だったらしい
「いや、どう見ても作りすぎだよな」
「テメェもあれこれ作っただろうが
人のこと言えねぇぞ」
「そうだな……」
とりあえず席に座ってみんなを待つことにした
程なくして原田さんと綱元さんがやってきて、テーブルの上の状況を見るなり胃が痛そうな顔と頭が痛そうな顔になった
分かる、絶対これは予算オーバーも甚だしいと思う
「加減というものをご存知ないのですか、小十郎様?」
「止められるならとっくにお止めしたに決まってるだろうが」
「俺達が何言ったって聞きゃしねぇだろ、梵は」
「アァ?
とんだ風評被害だな」
事実では?
喉元までその言葉が出かかったけど、かろうじて飲み込めた
さすがに私と言えど、火に油を注がないだけの判断力はある
「いや事実だろ」
それがないのが成実さんだ
スルー出来なくて絶対にツッコミを入れてしまう
「テメェにだけは言われたくねぇ!」
「は、はぁ!?
俺はちゃんと品数考えて作ったっつーの!!
大体メインはそっちがやるから、俺は箸休めを三つ四つ作ったくらいだろ!?
まあ材料余ったから一個追加したけど、どう考えてもお前らの方がやりすぎてるからな!!」
うんうん、と綱元さんと原田さんが無言で頷いた
今回、小十郎さんも兄様と同罪であるらしく、弁解する気配は見られない
双竜が成実さんに怒られるの、珍しいな
「まぁまぁ成実さん、せっかくの料理が冷めちゃいますし、お怒りはご尤もですけど落ち着いてください」
「お……前ってやつは、っとに……
はぁ、しゃーねぇ
作っちまったもんはどうしようもねえし、まあこんだけ人数揃ってりゃ完食できるだろ
寄り道してなんか食ったりしてねぇだろうな?」
「寄り道はしましたけど、食べたりはしてません
お腹ぺこぺこです!」
「ん、そんなら良し」
成実さんが頭をぽんぽんと撫でて、それからワインセラーからボトルを二本持ってきた
まさか飲む気か?
「成実さん、まだ未成年では?」
「来月で二十歳になるから見逃してくれ」
外でやるならアウトだけど、お家の中ならいい……のかな、いや良くはないな……
でも小十郎さんも止める気配はない
そもそも前世ではお酒を飲む年齢の規定なんて無かったから、今更と言えば今更なんだけど
まあいいか、私はいつも通りジュースで乾杯させてもらおう
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