真っ赤な愛にくちづけ
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最近気付いたことがある。丸井くんがわたしのことを名前で呼び始めたということ。今まで名字呼びだったことを考えると、わたしにとってはかなりの進歩なのである。付き合ってるから当たり前のことかもしれないし、丸井くんにとっては対したことないかもしれないけれど。
わたしもブン太、って呼びたいな。
「はな!」
「あ、お疲れ様!」
「さんきゅー。待たせてごめんな」
「うん、大丈夫」
丸井くんは部活が終わると、いつもベンチで待っているわたしの所まで走ってきてくれる。多分着替えも急いでくれてるんだと思う。シャツのボタンが掛け違ってるときがあるし、色々と中途半端だから。それから彼は待っててくれてありがとうの意味を込めてわたしの頭を撫でるのだ。丸井くんに頭を撫でられるのはとても気持ちがいい。丸井くんはごく自然にわたしの手を取ると校門へと歩き始めた。なんか、あれだな。わたしばっかりドキドキさせられてる気がする。それは当たり前のことなのかもしれないけれど。わたしも名前くらいは頑張って呼んでみようかな。
「あの、あのさ」
「どした?」
「ぶ…」
「ん?」
ブン太って呼ぶだけなんだから留まるな自分!たった3文字じゃない。3文字だけ。そうは思うものの言葉が喉につっかえてなかなか出てきやしなかった。
「…ブルーカラーって仁王くんに合いそうだよね」
「はあ?」
やっと言葉が出て来たかと思えばこれ。丸井くんもわけが分からないと言った風に顔をしかめた。笑ってほしいのにこんな顔にしかさせられないわたしって彼女として大丈夫なのだろうか。
「…ぶ」
「今度は何」
「…ぶりっこな子って、仁王くんには見抜かれそうだよねー…」
ああ。もうなんだか自分が嫌になってきた。名前を呼びたいのになんで仁王くんの話ばかりしてるんだろう。こんなことばかり話してたら、丸井くんも良い気はしないだろう。その考えは的中したらしく、丸井くんは立ち止まってわたしを振り返った。う、やっぱりちょっと怒ってるみたい。
「お前、仁王のこと好きなの?」
「ち、違うよ!」
「じゃあ他に言いてえことがあんの?」
少し怒った表情でわたしの目を見つめる丸井くんに思わず身を引いてしまいそうになった。だけどまたバレンタインのときみたいに誤解されてしまうのはごめんだ。そう思うと本当のことを言う他に手段はなかった。
「その、丸井くんのこと名前で呼びたくて」
「え?」
「だから、名前を…」
わたしの言葉に目を見開いた彼は、またも人懐こいいつもの笑顔でわたしの頭を撫でる。もう、何度この笑顔に心を奪われたんだろうか。
「呼んでみろぃ」
「えーと、ぶ、ぶん…」
「ぶーんーた。ほら、早く」
「ぶ、ブン太…」
わたしが目線を逸らしながらそう言うと、待ってましたと言わんばかりに目をキラキラさせて、わたしをぎゅうっと抱きしめた。ただでさえドキドキして胸が苦しいのに、抱きしめられる強さで心臓が止まってしまいそうだ。
「お前ほんっとに…」
「え…」
「可愛いヤツ」
抱きしめる力を弱めてわたしの両頬を彼の両手で包まれると、そのまま二回目のキスをしてくれた。その直後、照れ隠しなのか何なのか、両手に力を入れて両頬を潰された。きっととんでもない間抜け面をしているに違いない。こんな顔、好きな人に見られたくないのに、丸井くんが笑っているから強く拒否できないのはきっと惚れた弱み。
「丸井く、はなひてっ…」
「あ、今丸井っつったな?」
「あっ…」
「呼び間違えるたびにキスってのもアリだな」
おでこにキスをくれた丸井くんはきっと意地悪な人だ。意地悪で、愛おしい人。
彼はにかっと笑うとわたしの肩を抱き寄せて、満足そうに歩き始めた。口笛上手いなあ、とか、指はすごくごつごつしてるなあ、とか。毎日毎日彼のことを知れて嬉しかった。
今、改めて思うこと
好きになった人が、あなたでよかった
わたしもブン太、って呼びたいな。
「はな!」
「あ、お疲れ様!」
「さんきゅー。待たせてごめんな」
「うん、大丈夫」
丸井くんは部活が終わると、いつもベンチで待っているわたしの所まで走ってきてくれる。多分着替えも急いでくれてるんだと思う。シャツのボタンが掛け違ってるときがあるし、色々と中途半端だから。それから彼は待っててくれてありがとうの意味を込めてわたしの頭を撫でるのだ。丸井くんに頭を撫でられるのはとても気持ちがいい。丸井くんはごく自然にわたしの手を取ると校門へと歩き始めた。なんか、あれだな。わたしばっかりドキドキさせられてる気がする。それは当たり前のことなのかもしれないけれど。わたしも名前くらいは頑張って呼んでみようかな。
「あの、あのさ」
「どした?」
「ぶ…」
「ん?」
ブン太って呼ぶだけなんだから留まるな自分!たった3文字じゃない。3文字だけ。そうは思うものの言葉が喉につっかえてなかなか出てきやしなかった。
「…ブルーカラーって仁王くんに合いそうだよね」
「はあ?」
やっと言葉が出て来たかと思えばこれ。丸井くんもわけが分からないと言った風に顔をしかめた。笑ってほしいのにこんな顔にしかさせられないわたしって彼女として大丈夫なのだろうか。
「…ぶ」
「今度は何」
「…ぶりっこな子って、仁王くんには見抜かれそうだよねー…」
ああ。もうなんだか自分が嫌になってきた。名前を呼びたいのになんで仁王くんの話ばかりしてるんだろう。こんなことばかり話してたら、丸井くんも良い気はしないだろう。その考えは的中したらしく、丸井くんは立ち止まってわたしを振り返った。う、やっぱりちょっと怒ってるみたい。
「お前、仁王のこと好きなの?」
「ち、違うよ!」
「じゃあ他に言いてえことがあんの?」
少し怒った表情でわたしの目を見つめる丸井くんに思わず身を引いてしまいそうになった。だけどまたバレンタインのときみたいに誤解されてしまうのはごめんだ。そう思うと本当のことを言う他に手段はなかった。
「その、丸井くんのこと名前で呼びたくて」
「え?」
「だから、名前を…」
わたしの言葉に目を見開いた彼は、またも人懐こいいつもの笑顔でわたしの頭を撫でる。もう、何度この笑顔に心を奪われたんだろうか。
「呼んでみろぃ」
「えーと、ぶ、ぶん…」
「ぶーんーた。ほら、早く」
「ぶ、ブン太…」
わたしが目線を逸らしながらそう言うと、待ってましたと言わんばかりに目をキラキラさせて、わたしをぎゅうっと抱きしめた。ただでさえドキドキして胸が苦しいのに、抱きしめられる強さで心臓が止まってしまいそうだ。
「お前ほんっとに…」
「え…」
「可愛いヤツ」
抱きしめる力を弱めてわたしの両頬を彼の両手で包まれると、そのまま二回目のキスをしてくれた。その直後、照れ隠しなのか何なのか、両手に力を入れて両頬を潰された。きっととんでもない間抜け面をしているに違いない。こんな顔、好きな人に見られたくないのに、丸井くんが笑っているから強く拒否できないのはきっと惚れた弱み。
「丸井く、はなひてっ…」
「あ、今丸井っつったな?」
「あっ…」
「呼び間違えるたびにキスってのもアリだな」
おでこにキスをくれた丸井くんはきっと意地悪な人だ。意地悪で、愛おしい人。
彼はにかっと笑うとわたしの肩を抱き寄せて、満足そうに歩き始めた。口笛上手いなあ、とか、指はすごくごつごつしてるなあ、とか。毎日毎日彼のことを知れて嬉しかった。
今、改めて思うこと
好きになった人が、あなたでよかった
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