恋模様の花冠
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「お前、今日調子悪くないか?」
「そうか?」
合宿が三日目に入ったところで、事件は起きました。どうやら丸井くんのテニスの調子が悪いみたいで、それは本人も周りの人も気付いている様子。お昼ご飯を間に挟んだ後も相変わらずみたいで、上手くいかないことに対して丸井くんが段々と苛立ってきているのが目に見えてわかった。コートの中に置かれたコーンを狙う練習をしている今も、彼はコーンに当てるどころかアウトになったりボールがガットに当たったり。
「くそっ…」
丸井くんは打てないことの悔しさからかため息を漏らすと、また籠の中からボールを3つほど取り出した。籠の近くにいたわたしが勢いで思わず声を掛けてしまったけど、それが間違いだったと気付いたのは彼から返事が返ってきてからだった。
「あの、丸井くん。もし調子悪いんだったら休憩でも…」
「うるせえな。お前四天宝寺のマネージャーだろぃ?ほっとけよ」
丸井くんはわたしを睨み付けながら、それだけ言うと練習へと戻っていった。お節介なことしちゃった…そうだよね、自分が上手くいかない時に他人にとやかく言われたらわたしだって嫌だ。勢いだけで行動しないように気をつけないと。四天宝寺のみんなは練習に集中しているようでこの惨めな姿は見られていないようだ。よかった、こんな姿見られたら謙也に馬鹿にされちゃうところだったよ。じわりと滲んだ涙をぐっと飲み込んで、ドリンクを作ろうとコートから出た。そうだ、わたしはみんなのサポートをするために合宿に来たんだから、ちゃんと自分の仕事を熟さないと。
*
「うわ、なな、なんでお前がおんねん!」
わたしは少ししか夜ご飯を食べられなくて、お腹が痛いからと嘘をついて先に戻ったのは我が部員たちの部屋。真っ暗な部屋の隅で体育座りをしながらみんなの帰りを待っていると、がちゃっとドアが開いたあとに電気が付き、謙也の驚いた声が聞こえて自然とそちらに顔を向けた。
「つかなんやこの激しくどんよりした空気は!」
「どないしたんスか?先輩」
「うえっ…、わたし、丸井く、に、嫌われちゃっ、た…」
そう言おうとした途端堰を切ったように涙が溢れてきて、上手く言葉を繋ぐことが出来なかった。後から入ってきた蔵たちはわんわん泣きわめくわたしを見て状況を理解出来なかったらしく、わたしが口を開くまでは謙也がわたしを泣かしたと勘違いしていたらしい。
「…なるほど。今日丸井苛々しとったもんなあ」
「あのな、はな、誰にでもスランプっちゅうのはあるんや。あいつも頭ん中で色々考えとったはずやで」
「だ、だって…なんか声掛けなきゃって思って…」
「タイミング悪かったんやな」
蔵がお前は優しい奴やなあ、と言いながら頭を撫でてくれたもんだから、引いていたはずの涙がまたぶわっと溢れた。
「そうか?」
合宿が三日目に入ったところで、事件は起きました。どうやら丸井くんのテニスの調子が悪いみたいで、それは本人も周りの人も気付いている様子。お昼ご飯を間に挟んだ後も相変わらずみたいで、上手くいかないことに対して丸井くんが段々と苛立ってきているのが目に見えてわかった。コートの中に置かれたコーンを狙う練習をしている今も、彼はコーンに当てるどころかアウトになったりボールがガットに当たったり。
「くそっ…」
丸井くんは打てないことの悔しさからかため息を漏らすと、また籠の中からボールを3つほど取り出した。籠の近くにいたわたしが勢いで思わず声を掛けてしまったけど、それが間違いだったと気付いたのは彼から返事が返ってきてからだった。
「あの、丸井くん。もし調子悪いんだったら休憩でも…」
「うるせえな。お前四天宝寺のマネージャーだろぃ?ほっとけよ」
丸井くんはわたしを睨み付けながら、それだけ言うと練習へと戻っていった。お節介なことしちゃった…そうだよね、自分が上手くいかない時に他人にとやかく言われたらわたしだって嫌だ。勢いだけで行動しないように気をつけないと。四天宝寺のみんなは練習に集中しているようでこの惨めな姿は見られていないようだ。よかった、こんな姿見られたら謙也に馬鹿にされちゃうところだったよ。じわりと滲んだ涙をぐっと飲み込んで、ドリンクを作ろうとコートから出た。そうだ、わたしはみんなのサポートをするために合宿に来たんだから、ちゃんと自分の仕事を熟さないと。
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「うわ、なな、なんでお前がおんねん!」
わたしは少ししか夜ご飯を食べられなくて、お腹が痛いからと嘘をついて先に戻ったのは我が部員たちの部屋。真っ暗な部屋の隅で体育座りをしながらみんなの帰りを待っていると、がちゃっとドアが開いたあとに電気が付き、謙也の驚いた声が聞こえて自然とそちらに顔を向けた。
「つかなんやこの激しくどんよりした空気は!」
「どないしたんスか?先輩」
「うえっ…、わたし、丸井く、に、嫌われちゃっ、た…」
そう言おうとした途端堰を切ったように涙が溢れてきて、上手く言葉を繋ぐことが出来なかった。後から入ってきた蔵たちはわんわん泣きわめくわたしを見て状況を理解出来なかったらしく、わたしが口を開くまでは謙也がわたしを泣かしたと勘違いしていたらしい。
「…なるほど。今日丸井苛々しとったもんなあ」
「あのな、はな、誰にでもスランプっちゅうのはあるんや。あいつも頭ん中で色々考えとったはずやで」
「だ、だって…なんか声掛けなきゃって思って…」
「タイミング悪かったんやな」
蔵がお前は優しい奴やなあ、と言いながら頭を撫でてくれたもんだから、引いていたはずの涙がまたぶわっと溢れた。
