ブレイクスルー
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今日も天気は快晴。気分が良いということもあってか、わたしは今日ずっとにこにこしていた。友達に気味が悪いと頬を抓られたことは言うまでもない。そんな時にわたしの元にやって来た丸井くんのお陰でわたしは天にも昇る気持ちになれるわけで。
「はな!放課後暇だよな?」
「ひ、暇だけど…!(悲しいです。その断定的な言い方は。はな、心の俳句)」
「俺今日ミーティングだけだからさ、ケーキバイキング行こうぜ」
にこやかにわたしの肩をぽんぽんと叩く丸井くんの言葉を理解して思わず頭が爆発しそうになった。え、丸井くんとわたしがでででで、デートですか!?
「え、な、なんでわたし?いいの?」
「おう。ジャッカルは用事だし仁王は姉ちゃんと約束らしいし、簡単に言えば消去法」
「そ、そうですか…」
もう何も言うまい。あなたのその甘い物好きという能力でわたしを振り回してくれ、愛しい人よ。そしてそろそろ期待するのはやめようか、自分。落ち込むのは自分自身なのだから。じゃあなと手を振りながら教室を出ていく彼を見送ると、一気に顔が熱くなった。きっかけがどうであれ、今日丸井くんとケーキバイキングという名のデートに行くのだから。
その後の授業は放心状態でまったく手に付かず、あっという間に放課後がきてしまった。丸井くんはわたしに「すぐ終わるからここで待っててくれ」とだけ短く伝えて、部室へいくのだろう、走っていってしまった。さっきと同様、放心状態のまま教室で彼の帰りを待つわたしは少しだけ恋人気分に浸っていた。付き合うことができたら、毎日こうやって部活が終わるのを待って一緒に帰るのかな。だけど他の子と付き合うことになったら他の子とそういう毎日を送るわけで。きっと丸井くんに彼女が出来たらわたしのお菓子も必要じゃなくなるんだろうな。あれ、なんか今ちくっときた。わたしがこんなことでへこむなんて、馬鹿らしい。
「悪りぃ遅くなった!」
「あ、全然大丈夫」
「よし!んじゃさっそく行こうぜ、ケーキバイキング!」
満面の笑みを浮かべる丸井くんに何故だか胸が痛んだ。あれ、なんでだろう。大好きなはずの笑顔なのに、なんだか辛い。よくわからない感情を抱いたまま丸井くんに手を引かれて学校を後にした。いつもなら丸井くんと手繋いでる!ってはしゃぐ場面なのに、そんなことは一切考えられなかった。お店に着いて二人分の席を指定されると、丸井くんは早く取りに行こうぜ、と、それはそれは楽しそうに立ち上がった。
「あ、モンブラン美味そう!くれ!」
「うん、どうぞ」
「ん」
わたしはお皿に5個しかケーキを取っていなかったけど、丸井くんは10個ほど乗せたお皿を2枚持っていた。ほんとに甘いもの好きなんだなあ、と思いながらもお皿ごと丸井くんの方に寄せると、彼はわたしに向かって軽く身を乗り出した。
「え?」
「何だよ?あーんに決まってんだろぃ」
「う、嘘!?」
「女子と来といて自分で食うのは虚しい。ほら、はーやーく」
「…失礼します」
「あーん」
譲ろうとしない丸井くんに意を決してフォークでモンブランを救い取った。緊張で震えながらもその手を丸井くんの口まで持っていくと、彼は待ってましたと言わんばかりにぱくっと平らげた。それからは頬を動かしながらその味を堪能していた。
「…うんめえー!ほら、俺もやる!」
「わ、ありがとう」
丸井くんは自分のチョコケーキを一口分フォークに乗せて、同じようにわたしの口元に運んだ。食べさせ合いっこってなんだか恋人がやることみたいで、なぜだか申し訳なく思えた。丸井くん、わたしのことちゃんと女の子って思ってくれてたんだ。嬉しくてそのことしか考えられなくて、チョコケーキの味はよくわからなかった。
ブレイクスルー
わたしはいつの間にこんなに欲張りになってしまったんだろう
「はな!放課後暇だよな?」
「ひ、暇だけど…!(悲しいです。その断定的な言い方は。はな、心の俳句)」
「俺今日ミーティングだけだからさ、ケーキバイキング行こうぜ」
にこやかにわたしの肩をぽんぽんと叩く丸井くんの言葉を理解して思わず頭が爆発しそうになった。え、丸井くんとわたしがでででで、デートですか!?
「え、な、なんでわたし?いいの?」
「おう。ジャッカルは用事だし仁王は姉ちゃんと約束らしいし、簡単に言えば消去法」
「そ、そうですか…」
もう何も言うまい。あなたのその甘い物好きという能力でわたしを振り回してくれ、愛しい人よ。そしてそろそろ期待するのはやめようか、自分。落ち込むのは自分自身なのだから。じゃあなと手を振りながら教室を出ていく彼を見送ると、一気に顔が熱くなった。きっかけがどうであれ、今日丸井くんとケーキバイキングという名のデートに行くのだから。
その後の授業は放心状態でまったく手に付かず、あっという間に放課後がきてしまった。丸井くんはわたしに「すぐ終わるからここで待っててくれ」とだけ短く伝えて、部室へいくのだろう、走っていってしまった。さっきと同様、放心状態のまま教室で彼の帰りを待つわたしは少しだけ恋人気分に浸っていた。付き合うことができたら、毎日こうやって部活が終わるのを待って一緒に帰るのかな。だけど他の子と付き合うことになったら他の子とそういう毎日を送るわけで。きっと丸井くんに彼女が出来たらわたしのお菓子も必要じゃなくなるんだろうな。あれ、なんか今ちくっときた。わたしがこんなことでへこむなんて、馬鹿らしい。
「悪りぃ遅くなった!」
「あ、全然大丈夫」
「よし!んじゃさっそく行こうぜ、ケーキバイキング!」
満面の笑みを浮かべる丸井くんに何故だか胸が痛んだ。あれ、なんでだろう。大好きなはずの笑顔なのに、なんだか辛い。よくわからない感情を抱いたまま丸井くんに手を引かれて学校を後にした。いつもなら丸井くんと手繋いでる!ってはしゃぐ場面なのに、そんなことは一切考えられなかった。お店に着いて二人分の席を指定されると、丸井くんは早く取りに行こうぜ、と、それはそれは楽しそうに立ち上がった。
「あ、モンブラン美味そう!くれ!」
「うん、どうぞ」
「ん」
わたしはお皿に5個しかケーキを取っていなかったけど、丸井くんは10個ほど乗せたお皿を2枚持っていた。ほんとに甘いもの好きなんだなあ、と思いながらもお皿ごと丸井くんの方に寄せると、彼はわたしに向かって軽く身を乗り出した。
「え?」
「何だよ?あーんに決まってんだろぃ」
「う、嘘!?」
「女子と来といて自分で食うのは虚しい。ほら、はーやーく」
「…失礼します」
「あーん」
譲ろうとしない丸井くんに意を決してフォークでモンブランを救い取った。緊張で震えながらもその手を丸井くんの口まで持っていくと、彼は待ってましたと言わんばかりにぱくっと平らげた。それからは頬を動かしながらその味を堪能していた。
「…うんめえー!ほら、俺もやる!」
「わ、ありがとう」
丸井くんは自分のチョコケーキを一口分フォークに乗せて、同じようにわたしの口元に運んだ。食べさせ合いっこってなんだか恋人がやることみたいで、なぜだか申し訳なく思えた。丸井くん、わたしのことちゃんと女の子って思ってくれてたんだ。嬉しくてそのことしか考えられなくて、チョコケーキの味はよくわからなかった。
ブレイクスルー
わたしはいつの間にこんなに欲張りになってしまったんだろう
