ブレイクスルー
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
こんなにも携帯にメールが来る回数が増えたのは、彼、芥川慈郎くんに出会ってから。メールに性格が出るっていうのはこういうことだろうか。実際、ジローくんとメールしていると気持ちがほんわかしてくる。自分が今学校にいることや、自分が今すべきことを完全に忘れてしまっている、気がする。
「って、違う!完璧に方向性が変わってる!ちがーうっ!」
「…何を叫んでいる」
「はなさん、そろそろ君を変な目で見ている周りの方々の視線に気付いて下さい」
人が真剣に悩んでいるというときに、柳と柳生がわたしの席の前まで来ていた。わたしがジローくんに好かれたという話はもちろんこの2人も知っている。なんたってジローくん、ものすごく大声で言うし、あの日はそれはそれはもうずっと付き纏われてたし。それもあってか丸井くんとは全然話せなかった。丸井くんの目の前で惚れたって言われたこととか、付き纏われたこととか、すごく複雑だったけど、わたしはジローくんを振り払うことは出来なかったのだ。
「なんでジローくんあんなにかわいいの!?」
「お前は本当は誰でもいいんじゃないのか?」
「違うよ、バカ!あんなに可愛いジローくんをこんなわたしが突き放したら罰が当たるんじゃないかって…!」
「おっはー」
わたしがこんなにも悩んでいることを知る由もない丸井くんが、手を振りながらわたしの席に小走りで向かってきた。最近彼に犬耳と尻尾が見えるのは気のせいだろうか。
「はな、お菓子ー」
「どうぞ!」
「お前の頭の中は菓子だけか、丸井」
「なんだよぃ、真田」
いつもながらの重苦しいオーラを漂わせながら参上したのは紛れもなく真田。柳によると、あの恐怖のドラえもん事件からこの二人の間には度々険悪な空気が生まれるらしい。ていうかなんで柳がドラえもん事件のこと知ってるんだ。怖い、恐すぎる、柳。二人の言い合いはわたしたちが話している間にヒートアップしていて、教室の中でも少し騒ぎ事になりそうだった。これは止めなくちゃいけないと本能が叫んだので、わたしは慌てて立ち上がった。
「筋肉はちゃんと付けているのか?」
「ちょっと二人とも、その辺にして…」
「体重も維持出来ない奴はスポーツマンとして失格だぞ!」
「ちょ、真田いい加減に…」
静止しても言い続ける真田に対して、何故か頭に血が上ったわたしの右手は無意識に動いて、その後鈍い音が響いた。気付いた時にはわたしは真田くんの頬を平手打ちしてしまっていて、さすがの柳も柳生も、丸井くんも。何馬鹿なことしてるんだという風にこの状況を見ていた。わたしも自分が何をしたのか、すぐには判断出来なかった。
「何だ今のは」
「あ、ご、ごめ、なさ…」
「待てよ、真田!こいつわざとってわけじゃ…」
「もっと強くぶたんかぁ!」
「……は?」
丸井くんがわたしと真田の間に割ってきたときに彼が発したその言葉に、その場にいたクラスみんなが固まってしまったのは言うまでもない。何だそのマゾ発言は。
「…何だこの胸の高鳴りは。まさかに恋に落ちてしまったというのか…!?」
「は?いや、あの」
「たなか!」
「は、はい」
真田がいきなり大声でわたしの名前を呼ぶもんだから、自然と背筋がぴんと伸びた。かと思うと、それはもうすごい勢いで肩をがしっと掴まれた。痛い痛い。テニス部の握力を舐めてた。そんなことを頭の片隅で考えながらも硬直していると、真田が口を開いた。
「これから毎朝俺にみそ汁を作ってくれ!」
「…はい!?」
突然プロポーズ!?しかもなんか古風!ちょっとこの人不器用すぎるよ。ぽかんと口を開けるわたしの隣で、丸井くんはそれはそれは愉快そうに笑っていた。
「お前モテ期到来だな!あ、でもお菓子は俺のモンだからな?」
ブレイクスルー
好きな人に好かれないモテ期は、必要なんでしょうか
「って、違う!完璧に方向性が変わってる!ちがーうっ!」
「…何を叫んでいる」
「はなさん、そろそろ君を変な目で見ている周りの方々の視線に気付いて下さい」
人が真剣に悩んでいるというときに、柳と柳生がわたしの席の前まで来ていた。わたしがジローくんに好かれたという話はもちろんこの2人も知っている。なんたってジローくん、ものすごく大声で言うし、あの日はそれはそれはもうずっと付き纏われてたし。それもあってか丸井くんとは全然話せなかった。丸井くんの目の前で惚れたって言われたこととか、付き纏われたこととか、すごく複雑だったけど、わたしはジローくんを振り払うことは出来なかったのだ。
「なんでジローくんあんなにかわいいの!?」
「お前は本当は誰でもいいんじゃないのか?」
「違うよ、バカ!あんなに可愛いジローくんをこんなわたしが突き放したら罰が当たるんじゃないかって…!」
「おっはー」
わたしがこんなにも悩んでいることを知る由もない丸井くんが、手を振りながらわたしの席に小走りで向かってきた。最近彼に犬耳と尻尾が見えるのは気のせいだろうか。
「はな、お菓子ー」
「どうぞ!」
「お前の頭の中は菓子だけか、丸井」
「なんだよぃ、真田」
いつもながらの重苦しいオーラを漂わせながら参上したのは紛れもなく真田。柳によると、あの恐怖のドラえもん事件からこの二人の間には度々険悪な空気が生まれるらしい。ていうかなんで柳がドラえもん事件のこと知ってるんだ。怖い、恐すぎる、柳。二人の言い合いはわたしたちが話している間にヒートアップしていて、教室の中でも少し騒ぎ事になりそうだった。これは止めなくちゃいけないと本能が叫んだので、わたしは慌てて立ち上がった。
「筋肉はちゃんと付けているのか?」
「ちょっと二人とも、その辺にして…」
「体重も維持出来ない奴はスポーツマンとして失格だぞ!」
「ちょ、真田いい加減に…」
静止しても言い続ける真田に対して、何故か頭に血が上ったわたしの右手は無意識に動いて、その後鈍い音が響いた。気付いた時にはわたしは真田くんの頬を平手打ちしてしまっていて、さすがの柳も柳生も、丸井くんも。何馬鹿なことしてるんだという風にこの状況を見ていた。わたしも自分が何をしたのか、すぐには判断出来なかった。
「何だ今のは」
「あ、ご、ごめ、なさ…」
「待てよ、真田!こいつわざとってわけじゃ…」
「もっと強くぶたんかぁ!」
「……は?」
丸井くんがわたしと真田の間に割ってきたときに彼が発したその言葉に、その場にいたクラスみんなが固まってしまったのは言うまでもない。何だそのマゾ発言は。
「…何だこの胸の高鳴りは。まさかに恋に落ちてしまったというのか…!?」
「は?いや、あの」
「たなか!」
「は、はい」
真田がいきなり大声でわたしの名前を呼ぶもんだから、自然と背筋がぴんと伸びた。かと思うと、それはもうすごい勢いで肩をがしっと掴まれた。痛い痛い。テニス部の握力を舐めてた。そんなことを頭の片隅で考えながらも硬直していると、真田が口を開いた。
「これから毎朝俺にみそ汁を作ってくれ!」
「…はい!?」
突然プロポーズ!?しかもなんか古風!ちょっとこの人不器用すぎるよ。ぽかんと口を開けるわたしの隣で、丸井くんはそれはそれは愉快そうに笑っていた。
「お前モテ期到来だな!あ、でもお菓子は俺のモンだからな?」
ブレイクスルー
好きな人に好かれないモテ期は、必要なんでしょうか
