ブレイクスルー
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「練習試合見に来て!はながお菓子持って応援来てくれたら頑張れっから!」
昨日の丸井くんのこの一言で、今日、彼の試合の応援をしに行くことになった。試合を見に行けるなんてこんな幸せなことがあっていいのかとも疑ったけど、彼から余計な一言まで頂いたので潔く行くことにしました。どうせなら手づくりのおやつを作っていこうと思って昨日慌てて作り上げたのがこの大量のクッキー。いくら何でもちょっと作りすぎたかな。まあ彼なら全部平らげそうだけど。そして学校にやって来たわけだけど、いつもよりギャラリーが多い気がする。あ、相手校の男子のファンもいるわけね。そりゃ人数も増えるか。
「あ、はなー!」
「丸井くん!」
「お前遅ぇぞ。俺もう一試合終わっちまった」
「え、うそ!」
がーん。丸井くんの試合を誰の邪魔もなく(この人混みだと難しそうだけど)拝めると思ったのに…!がっくりと肩を落としていると、丸井くんはわたしの手に持つ紙袋を見つけてはうれしそうに頬を緩めた。
「それ、差し入れ!?」
「そうだよ、よかったら一緒に…」
「丸井くーん!試合しようよ~」
「お、芥川!」
わたしが最後まで言い切れなかったのは第三者の声が邪魔になったからなのである。ていうかなんというバッドタイミングなの…褒めてあげたいぐらいだよこのタイミング。「芥川くん」は丸井くんによると氷帝のテニス部らしい。うん、たしか氷帝もテニスで有名なところだよね。わたしは跡場さんという人しか知らないけれど。
「それを言うなら跡部だろい。お前ぶっ飛ばされんぜ?」
「は!うっかり心の声が!しかも間違ってた!」
慌てて自分の口を塞ぎながらも丸井くんに紙袋を差し出そうとすると、芥川くんが丸井くんの腕を引っ張っていた。むむ、何丸井くんにボディータッチしてんだこの子は!咄嗟にわたしも丸井くんのもう片方の腕を掴むと、芥川くんとわたしによる丸井くん争奪戦が始まった。
「丸井くんは俺と試合するんだC~」
「だ、だめ!今から持ってきたお菓子食べるんだから!」
負けるわけにはいかないのだ、この戦い!そう思っていると、丸井くんの方から痛い痛いと声が聞こえて慌てて手を放した。しまった、危うく丸井くんを壊してしまうところだった!我に返って丸井くんに謝ると、にかっと笑ってすんなり許してくれた。だけど次に丸井くんが放った言葉はわたしにとっては衝撃的なものでした。
「お前とはいつでも話せるし、今は芥川と試合してくるわ」
「やった~。早く行こ〜」
「おう」
…ま、負けた。お菓子という武器を持っていたにも関わらず他校の人ましてや男子に負けてしまった。男の友情とはそこまで固いものだったのか。わたし、舐めてた。わかりやすいほどに落ち込みながらもフェンス越しに丸井くんと芥川くんの試合を見ていると、無意識に頬が緩んだ。なになに、あの笑顔。かわいすぎる。なんか二人で蝶々追い掛けて遊んでるように見えるほどほのぼのしてる!しばらくして試合を終えた二人がコートの中から出てきて、わたしの元にやってきた。
「はな!頑張ったご褒美にお菓子くれぃ」
「………」
「何拗ねてんだよ。ごめんな?」
「す、拗ねてないよ」
頭をがしがしと撫でられて真っ赤になった顔を隠そうと、丸井くんにお菓子の入った紙袋を手渡した。丸井くんは受け取った紙袋からタッパーを取り出すと、きらきらと目を輝かせているようにみえる。
「え、今日手作りなのかよ?」
「そう。丸井くんも試合頑張るって言ったからわたしも頑張って作ってきた」
「やりぃ!」
「あ、いいな~」
「うらやましいだろぃ」
「いっぱい持ってきたから、芥川くんも食べてね」
わたしは2つ目のタッパーを取り出すと、近付いてきた芥川くんに差し出した。彼は目を輝かせてクッキーをぼりぼりと食べると、笑顔でありがとうと言ってくれた。さっきは丸井くん争奪戦で憎たらしいと思ってたけど、笑うとすごくかわいい。丸井くんと二人揃って口の周りにクッキーの粉付けてるし。やばい、萌える。そんなことを考えながら頬を緩めていると、顔をあげた芥川くんとぱちっと目が合った。
「お前、いい奴だな~」
「え」
「惚れた!」
ブレイクスルー
わたしが今まで頑張ってきたお菓子作戦に引っ掛かったのは、まさかの芥川くんでした
昨日の丸井くんのこの一言で、今日、彼の試合の応援をしに行くことになった。試合を見に行けるなんてこんな幸せなことがあっていいのかとも疑ったけど、彼から余計な一言まで頂いたので潔く行くことにしました。どうせなら手づくりのおやつを作っていこうと思って昨日慌てて作り上げたのがこの大量のクッキー。いくら何でもちょっと作りすぎたかな。まあ彼なら全部平らげそうだけど。そして学校にやって来たわけだけど、いつもよりギャラリーが多い気がする。あ、相手校の男子のファンもいるわけね。そりゃ人数も増えるか。
「あ、はなー!」
「丸井くん!」
「お前遅ぇぞ。俺もう一試合終わっちまった」
「え、うそ!」
がーん。丸井くんの試合を誰の邪魔もなく(この人混みだと難しそうだけど)拝めると思ったのに…!がっくりと肩を落としていると、丸井くんはわたしの手に持つ紙袋を見つけてはうれしそうに頬を緩めた。
「それ、差し入れ!?」
「そうだよ、よかったら一緒に…」
「丸井くーん!試合しようよ~」
「お、芥川!」
わたしが最後まで言い切れなかったのは第三者の声が邪魔になったからなのである。ていうかなんというバッドタイミングなの…褒めてあげたいぐらいだよこのタイミング。「芥川くん」は丸井くんによると氷帝のテニス部らしい。うん、たしか氷帝もテニスで有名なところだよね。わたしは跡場さんという人しか知らないけれど。
「それを言うなら跡部だろい。お前ぶっ飛ばされんぜ?」
「は!うっかり心の声が!しかも間違ってた!」
慌てて自分の口を塞ぎながらも丸井くんに紙袋を差し出そうとすると、芥川くんが丸井くんの腕を引っ張っていた。むむ、何丸井くんにボディータッチしてんだこの子は!咄嗟にわたしも丸井くんのもう片方の腕を掴むと、芥川くんとわたしによる丸井くん争奪戦が始まった。
「丸井くんは俺と試合するんだC~」
「だ、だめ!今から持ってきたお菓子食べるんだから!」
負けるわけにはいかないのだ、この戦い!そう思っていると、丸井くんの方から痛い痛いと声が聞こえて慌てて手を放した。しまった、危うく丸井くんを壊してしまうところだった!我に返って丸井くんに謝ると、にかっと笑ってすんなり許してくれた。だけど次に丸井くんが放った言葉はわたしにとっては衝撃的なものでした。
「お前とはいつでも話せるし、今は芥川と試合してくるわ」
「やった~。早く行こ〜」
「おう」
…ま、負けた。お菓子という武器を持っていたにも関わらず他校の人ましてや男子に負けてしまった。男の友情とはそこまで固いものだったのか。わたし、舐めてた。わかりやすいほどに落ち込みながらもフェンス越しに丸井くんと芥川くんの試合を見ていると、無意識に頬が緩んだ。なになに、あの笑顔。かわいすぎる。なんか二人で蝶々追い掛けて遊んでるように見えるほどほのぼのしてる!しばらくして試合を終えた二人がコートの中から出てきて、わたしの元にやってきた。
「はな!頑張ったご褒美にお菓子くれぃ」
「………」
「何拗ねてんだよ。ごめんな?」
「す、拗ねてないよ」
頭をがしがしと撫でられて真っ赤になった顔を隠そうと、丸井くんにお菓子の入った紙袋を手渡した。丸井くんは受け取った紙袋からタッパーを取り出すと、きらきらと目を輝かせているようにみえる。
「え、今日手作りなのかよ?」
「そう。丸井くんも試合頑張るって言ったからわたしも頑張って作ってきた」
「やりぃ!」
「あ、いいな~」
「うらやましいだろぃ」
「いっぱい持ってきたから、芥川くんも食べてね」
わたしは2つ目のタッパーを取り出すと、近付いてきた芥川くんに差し出した。彼は目を輝かせてクッキーをぼりぼりと食べると、笑顔でありがとうと言ってくれた。さっきは丸井くん争奪戦で憎たらしいと思ってたけど、笑うとすごくかわいい。丸井くんと二人揃って口の周りにクッキーの粉付けてるし。やばい、萌える。そんなことを考えながら頬を緩めていると、顔をあげた芥川くんとぱちっと目が合った。
「お前、いい奴だな~」
「え」
「惚れた!」
ブレイクスルー
わたしが今まで頑張ってきたお菓子作戦に引っ掛かったのは、まさかの芥川くんでした
