ブレイクスルー
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なんでこんなことになっているんでしょうか。わたしは自分のお弁当を持って、隣に座る彼もまた自分のお弁当を持っていて。一番日の当たりのいい屋上で仲良く丸井くんと肩を並べている自分がいた。しかもいつもいるはずのお節介メンバーズ、もとい柳と柳生もいません。夢じゃないよね、え、夢オチ?そう思って頬っぺたをぎゅうって抓ってみると、予想を超えた痛みがわたしの頬を襲った。
「いたたたっ!」
「おわ!いきなりどうしたんだよぃ」
ある意味目が覚めました。ここは屋上わたしはちゃんといて隣に丸井くんもいた。よかった、ありがちな夢オチじゃなかった。ふう、と一息つくと、ご飯を食べていた手が止まっていた丸井くんは再びお箸を動かし始めた。何かを食べてるときの丸井くんって本当に幸せそう。これだけ喜んでくれたら、彼のお母さんも作り甲斐があるだろう。そう思いながらわたしもご飯にお箸をつけた。隣に座る彼がわたしのお弁当のおかずを狙っていたなんてまったく知らずに。
「隙あり!」
「え、あっ、わたしの"揚げずにから揚げ"が!」
「うんめー!」
「やられたあ…」
全くもって、取られるかもなんて警戒心ありませんでした。主役のおかずが取られて少し悲しくなったけど、いつもと同じように幸せそうに頬張る彼を見て頬が緩んだ。から揚げの作者のお母さんがこの笑顔を向けられていると思うと羨ましいぐらい。くすんと見えない涙を流しながらもご飯を口に運んでいると、視界にわたしのものとは別のお弁当が目に入った。丸井くんがわたしに自分のお弁当を差し出している。
「ん、好きなものやるよ」
「え、いいの…?」
「おう、お返し」
丸井くんが自分の食べ物を自分から人にあげるなんてすごく貴重かも。お弁当箱には春巻きとたこさんとかにさんのウインナーが入っていた。春巻きは多分丸井くんの中で王様だと思う。それにウインナーは2つあるから一つ減っても一つは残る!でも春巻きを取ったらウインナーがニつ残ってしまう。それは丸井くんにとっても、春巻きがなくなって悲しむ丸井くんを見るわたしにとっても美味しくない!一瞬のうちに答えを出して、わたしはたこさんウインナーを頂戴することにした。
「おいひい!ありがとう!」
「当然。ウインナーといえど料理も天才的だろい」
「うん!って、え?」
もしかして、もしかしなくてもその口ぶりは。そう考えながらも恐る恐る丸井くんが自分で作ったのかと聞いてみると、きらきらした笑顔で大きく頷いた。うわあ、わたしはお母さん作で、しかもから揚げなのに揚げてないから揚げ。丸井くんは見るからに残る春巻きも手作りとみた。…料理の練習始めようかな。
お弁当を食べ終えた丸井くんは、いつの間に購入したのやら、パンの袋を派手に開けて食いついていた。菓子パン、で思い出してしまった。普段からわたしを悩ませているもの。
「丸井くんって…」
「なんだよい」
「好きな人何人いるの?」
「は?」
思わずずっと悩んでいたことを口にしてしまった。うん。そうなるよね、普通。でも気になっちゃうもんだからしょうがないよ。わたしがふうっとため息をついたのを見て不思議におもったのか、丸井くんはわたしの頭をがしがしと無造作に撫ぜた。え、うわ、これってあこがれの髪の毛くしゃってやつですか!?
「あああ、あの!」
「よく分かんねえけど、元気出せよ!」
にっこり笑ってそう言った丸井くんは、元気出ない時にはお菓子だ!糖分!そういってお菓子をねだるようにわたしにパンを持っていない方の掌を差し出した。お願いします。せめてこの場面では丸井くんからください。菓子パン食べてるのにまだ糖分が必要なのですか。
ブレイクスルー
彼の頭は足りすぎてる糖分でフル回転してると見た
「いたたたっ!」
「おわ!いきなりどうしたんだよぃ」
ある意味目が覚めました。ここは屋上わたしはちゃんといて隣に丸井くんもいた。よかった、ありがちな夢オチじゃなかった。ふう、と一息つくと、ご飯を食べていた手が止まっていた丸井くんは再びお箸を動かし始めた。何かを食べてるときの丸井くんって本当に幸せそう。これだけ喜んでくれたら、彼のお母さんも作り甲斐があるだろう。そう思いながらわたしもご飯にお箸をつけた。隣に座る彼がわたしのお弁当のおかずを狙っていたなんてまったく知らずに。
「隙あり!」
「え、あっ、わたしの"揚げずにから揚げ"が!」
「うんめー!」
「やられたあ…」
全くもって、取られるかもなんて警戒心ありませんでした。主役のおかずが取られて少し悲しくなったけど、いつもと同じように幸せそうに頬張る彼を見て頬が緩んだ。から揚げの作者のお母さんがこの笑顔を向けられていると思うと羨ましいぐらい。くすんと見えない涙を流しながらもご飯を口に運んでいると、視界にわたしのものとは別のお弁当が目に入った。丸井くんがわたしに自分のお弁当を差し出している。
「ん、好きなものやるよ」
「え、いいの…?」
「おう、お返し」
丸井くんが自分の食べ物を自分から人にあげるなんてすごく貴重かも。お弁当箱には春巻きとたこさんとかにさんのウインナーが入っていた。春巻きは多分丸井くんの中で王様だと思う。それにウインナーは2つあるから一つ減っても一つは残る!でも春巻きを取ったらウインナーがニつ残ってしまう。それは丸井くんにとっても、春巻きがなくなって悲しむ丸井くんを見るわたしにとっても美味しくない!一瞬のうちに答えを出して、わたしはたこさんウインナーを頂戴することにした。
「おいひい!ありがとう!」
「当然。ウインナーといえど料理も天才的だろい」
「うん!って、え?」
もしかして、もしかしなくてもその口ぶりは。そう考えながらも恐る恐る丸井くんが自分で作ったのかと聞いてみると、きらきらした笑顔で大きく頷いた。うわあ、わたしはお母さん作で、しかもから揚げなのに揚げてないから揚げ。丸井くんは見るからに残る春巻きも手作りとみた。…料理の練習始めようかな。
お弁当を食べ終えた丸井くんは、いつの間に購入したのやら、パンの袋を派手に開けて食いついていた。菓子パン、で思い出してしまった。普段からわたしを悩ませているもの。
「丸井くんって…」
「なんだよい」
「好きな人何人いるの?」
「は?」
思わずずっと悩んでいたことを口にしてしまった。うん。そうなるよね、普通。でも気になっちゃうもんだからしょうがないよ。わたしがふうっとため息をついたのを見て不思議におもったのか、丸井くんはわたしの頭をがしがしと無造作に撫ぜた。え、うわ、これってあこがれの髪の毛くしゃってやつですか!?
「あああ、あの!」
「よく分かんねえけど、元気出せよ!」
にっこり笑ってそう言った丸井くんは、元気出ない時にはお菓子だ!糖分!そういってお菓子をねだるようにわたしにパンを持っていない方の掌を差し出した。お願いします。せめてこの場面では丸井くんからください。菓子パン食べてるのにまだ糖分が必要なのですか。
ブレイクスルー
彼の頭は足りすぎてる糖分でフル回転してると見た
