ブレイクスルー
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
いつからでしょう。わたしを呼ぶあなたの言葉がだんだんと「お菓子」にしか聞こえなくなったのは。それでもいいと自分に言い聞かせていたのに心のどこかでそのお菓子に嫉妬しているわたしがいるのは、どうしてでしょう。そして今、目の前にいるメガネくんがわたしに伝えようとしていることはきっと良くない話に違いない。
「はなさんに謝らなければならないことがあるんです」
「…何ですか?」
「大事なことを忘れていました」
授業の合間の短い休み時間。少し申し訳なさそうな顔をしてやってきた柳生は口を開いたとたん拳を作って熱く語り始めた。
少し前に丸井くんの好きなタイプが食べ物をくれる人だと言いましたが、昨日気付いたんです。丸井くんは今までにも、何度もファンの人から食べ物をもらっています。つまり、あげただけで惚れてくれるとしたら丸井くんは現在好きな人が何十人もいるということになってしまいます。ですがそんなことは有り得ません。丸井くんも人の子ですからね。つまり、食べ物をあげたくらいでは惚れることはないということです。
そう熱心に語り始めた柳生のこの光景はつい最近見た筈なのに、なんだか懐かしい。わたしは今きっと焦点が合ってないうつろな視線を柳生に送っているだろう。分かってたよ心のどこかでは。だっておかしいもん、お菓子あげただけで好きになってくれちゃうとか。とりあえず丸井くんにとって少しでも「いい奴」になろうと思ってやったことなのに、なんか結構キツいかも。ふりだしより更に前に、出会う前に戻ってしまった気がする。自分で言っておきながらなんだか悲しくなってきた。そしてわたしは今日もきっとコンビニへと足を運ぶ。わたしはもう彼に捕われてしまったのです。もう逃げられない、彼からは。
「はなさん」
「うえ、な、なに」
「今狂愛チックなポエムを考えていたようですが、勘違いしないで下さい。捕われて逃げられないのは丸井くんです」
「…どうせわたしはストーカーですようだ」
ついでに、変態。でもさ、逃げられないのは事実でしょ。丸井くんはこれから先ずっとわたしをお菓子としてしか見てくれないかもだけど、そうされることによってわたしの気持ちは丸井くんのところへと引き寄せられるわけですから。きっと彼に彼女が出来たって、お菓子ちょうだいって言われたらわたしはしっぽ振ってついていくんです。丸井くんに。
「あー!このまま一人死んでいくのは寂しい…」
「短時間でよくそこまで…素晴らしい想像力ですね、関心します」
柳生はぽんと手を叩いてわたしの手を握った。あなたのその想像力を私が文章にしてあげます。そして本を出版しましょう!そうですね…タイトルぐらいはあなたに考えさせてあげてもいいですよ。あ、冗談ですよ。聞いてますか?
ブレイクスルー
ああ、丸井くん。冗談だとしたらどこからどこまでが冗談なのですか
「はなさんに謝らなければならないことがあるんです」
「…何ですか?」
「大事なことを忘れていました」
授業の合間の短い休み時間。少し申し訳なさそうな顔をしてやってきた柳生は口を開いたとたん拳を作って熱く語り始めた。
少し前に丸井くんの好きなタイプが食べ物をくれる人だと言いましたが、昨日気付いたんです。丸井くんは今までにも、何度もファンの人から食べ物をもらっています。つまり、あげただけで惚れてくれるとしたら丸井くんは現在好きな人が何十人もいるということになってしまいます。ですがそんなことは有り得ません。丸井くんも人の子ですからね。つまり、食べ物をあげたくらいでは惚れることはないということです。
そう熱心に語り始めた柳生のこの光景はつい最近見た筈なのに、なんだか懐かしい。わたしは今きっと焦点が合ってないうつろな視線を柳生に送っているだろう。分かってたよ心のどこかでは。だっておかしいもん、お菓子あげただけで好きになってくれちゃうとか。とりあえず丸井くんにとって少しでも「いい奴」になろうと思ってやったことなのに、なんか結構キツいかも。ふりだしより更に前に、出会う前に戻ってしまった気がする。自分で言っておきながらなんだか悲しくなってきた。そしてわたしは今日もきっとコンビニへと足を運ぶ。わたしはもう彼に捕われてしまったのです。もう逃げられない、彼からは。
「はなさん」
「うえ、な、なに」
「今狂愛チックなポエムを考えていたようですが、勘違いしないで下さい。捕われて逃げられないのは丸井くんです」
「…どうせわたしはストーカーですようだ」
ついでに、変態。でもさ、逃げられないのは事実でしょ。丸井くんはこれから先ずっとわたしをお菓子としてしか見てくれないかもだけど、そうされることによってわたしの気持ちは丸井くんのところへと引き寄せられるわけですから。きっと彼に彼女が出来たって、お菓子ちょうだいって言われたらわたしはしっぽ振ってついていくんです。丸井くんに。
「あー!このまま一人死んでいくのは寂しい…」
「短時間でよくそこまで…素晴らしい想像力ですね、関心します」
柳生はぽんと手を叩いてわたしの手を握った。あなたのその想像力を私が文章にしてあげます。そして本を出版しましょう!そうですね…タイトルぐらいはあなたに考えさせてあげてもいいですよ。あ、冗談ですよ。聞いてますか?
ブレイクスルー
ああ、丸井くん。冗談だとしたらどこからどこまでが冗談なのですか
