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きっと、初めて見たときから好きだった。だからこそ、女子にきゃーきゃー騒がれてるのを見るのが嫌で嫌で、なんかよくわかんないけど丸井の悪口なんか言ってて、いつの間にかこんな関係になった。自分から嫌われてどうすんの。
今日は卒業式。3年生の生活は3年間の中で一番早かった気がする。それはきっと丸井とクラスが同じになったから。毎日何かしら接していた丸井とも、ここ最近ではまったく話さなくなった。好きだと気付いた今、このまま卒業してしまえば絶対に後悔するだろうと思うのに。今まであんな態度をとっていたくせに、今更好きだなんて簡単には言えない。だけど後悔するのは嫌だ。どう思われたって、本当は嫌いなんかじゃなくて好きだったっていうことを知ってほしい。
「たなかはな」
担任である先生に名前を呼ばれて壇上に上がると、穏やかな表情をした校長先生から卒業証書を受け取った。こんなものいらない。まだ、卒業したくない。丸井ともっと違う形で話したかった。そんなことを考えながらみんなが座る方に振り返ると、自然と口が開いていた。
「丸井ブン太!あんたのこと、好きだバカー!!」
そのままわたしは壇上から降りて、体育館の横のドアから飛び出していった。あんな恥ずかしいことをしておいて、あんなところにいれるはずもない。あんなやつ、あのまま恥かけばいいんだ。わたしが出た後の体育館からはざわざわとみんなの驚いた声が聞こえてきて、顔から火が出そうなほど恥ずかしかった。そういえばあの中に丸井のお母さんとかもいるんだよね。あ、わたしのお母さんもいる…!絶対夕飯の時にその話で笑われるんだろうな。必死に走ったあと、肩で息をしながら校舎に背中を預けた。卒業式に何やってんだろ、わたし。
「おい」
「ま、丸井!」
誰もいないはずなのに誰かの声が聞こえたかと思えば、今さっき公衆の面前で告白してやった、丸井ブン太張本人。思考回路が上手く回らないままわたしが慌てて逃げようと地面を蹴ろうとすると、左腕をきつく掴まれた。
「言い逃げは卑怯だろぃ」
「は、離して!」
「いやだ」
しばらく腕を振りほどこうと頑張ってみたけど、彼の握力からは逃げられそうもない。もし抜け出せたとしても彼の足の早さならわたしなんかすぐに捕まるだろう。
「俺のこと好きなのかよ?」
「だ、から、そうだってさっき言ったじゃん」
「お前分かりにくすぎ…」
はあ、と呆れながらため息をついた丸井に対して涙が出そうになった。そりゃそうだよ。今まで嫌いとか言ったりひどいこと言ったりしたりして、いきなり好きだなんて言われたって意味わからないよね。
「たなか」
「な、なに?」
「俺がずっとお前に言いたかったこと、聞いてくれる?」
「うん…」
「お前、すげえ可愛いよ」
「……!」
「ほら、そういうとことか」
丸井はそう言うと、かわいく笑いながらわたしをぎゅうっと抱きしめた。何恥ずかしいことをさらっと言ってるんだとも思ったけれど、わたしも人のこと言えないかな。抱きしめられたことには驚いたけど、丸井がすごくあったかくて離れたくないと思ったから、わたしも丸井をぎゅっと抱きしめ返した。
「俺もお前が好き」
「え…?うそ!」
「嘘なんか言わねえし、好きじゃなかったらこんなことしねえよ」
そっか…なんて変に納得しながらも、現実をちゃんと受け止められなかった。丸井がわたしを好きだなんて、夢にも思わなかった。こんな凶暴な女を好きだなんて、丸井も変わった人間だなって思う。だけど、変わり者同士いいのかもしれないなんて。
「つか、エスカレーターなんだから高校も一緒だろぃ」
「あ…!じゃあわたしのしたことって…」
「ま、いんじゃねーの。公認カップルってことで」
そう言って笑った丸井の笑顔に自然と頬が緩んだ。丸井とこうして笑い合ったことなんてあっただろうか。素直になるのがこんなにも難しいんだと知った3年の初め。素直になることでこんなにも幸せになれるんだと知った今。丸井は笑ったわたしを見てまた可愛いと呟くと、またぎゅっと抱きしめてわたしの髪に優しく口付けた。
-END-
今日は卒業式。3年生の生活は3年間の中で一番早かった気がする。それはきっと丸井とクラスが同じになったから。毎日何かしら接していた丸井とも、ここ最近ではまったく話さなくなった。好きだと気付いた今、このまま卒業してしまえば絶対に後悔するだろうと思うのに。今まであんな態度をとっていたくせに、今更好きだなんて簡単には言えない。だけど後悔するのは嫌だ。どう思われたって、本当は嫌いなんかじゃなくて好きだったっていうことを知ってほしい。
「たなかはな」
担任である先生に名前を呼ばれて壇上に上がると、穏やかな表情をした校長先生から卒業証書を受け取った。こんなものいらない。まだ、卒業したくない。丸井ともっと違う形で話したかった。そんなことを考えながらみんなが座る方に振り返ると、自然と口が開いていた。
「丸井ブン太!あんたのこと、好きだバカー!!」
そのままわたしは壇上から降りて、体育館の横のドアから飛び出していった。あんな恥ずかしいことをしておいて、あんなところにいれるはずもない。あんなやつ、あのまま恥かけばいいんだ。わたしが出た後の体育館からはざわざわとみんなの驚いた声が聞こえてきて、顔から火が出そうなほど恥ずかしかった。そういえばあの中に丸井のお母さんとかもいるんだよね。あ、わたしのお母さんもいる…!絶対夕飯の時にその話で笑われるんだろうな。必死に走ったあと、肩で息をしながら校舎に背中を預けた。卒業式に何やってんだろ、わたし。
「おい」
「ま、丸井!」
誰もいないはずなのに誰かの声が聞こえたかと思えば、今さっき公衆の面前で告白してやった、丸井ブン太張本人。思考回路が上手く回らないままわたしが慌てて逃げようと地面を蹴ろうとすると、左腕をきつく掴まれた。
「言い逃げは卑怯だろぃ」
「は、離して!」
「いやだ」
しばらく腕を振りほどこうと頑張ってみたけど、彼の握力からは逃げられそうもない。もし抜け出せたとしても彼の足の早さならわたしなんかすぐに捕まるだろう。
「俺のこと好きなのかよ?」
「だ、から、そうだってさっき言ったじゃん」
「お前分かりにくすぎ…」
はあ、と呆れながらため息をついた丸井に対して涙が出そうになった。そりゃそうだよ。今まで嫌いとか言ったりひどいこと言ったりしたりして、いきなり好きだなんて言われたって意味わからないよね。
「たなか」
「な、なに?」
「俺がずっとお前に言いたかったこと、聞いてくれる?」
「うん…」
「お前、すげえ可愛いよ」
「……!」
「ほら、そういうとことか」
丸井はそう言うと、かわいく笑いながらわたしをぎゅうっと抱きしめた。何恥ずかしいことをさらっと言ってるんだとも思ったけれど、わたしも人のこと言えないかな。抱きしめられたことには驚いたけど、丸井がすごくあったかくて離れたくないと思ったから、わたしも丸井をぎゅっと抱きしめ返した。
「俺もお前が好き」
「え…?うそ!」
「嘘なんか言わねえし、好きじゃなかったらこんなことしねえよ」
そっか…なんて変に納得しながらも、現実をちゃんと受け止められなかった。丸井がわたしを好きだなんて、夢にも思わなかった。こんな凶暴な女を好きだなんて、丸井も変わった人間だなって思う。だけど、変わり者同士いいのかもしれないなんて。
「つか、エスカレーターなんだから高校も一緒だろぃ」
「あ…!じゃあわたしのしたことって…」
「ま、いんじゃねーの。公認カップルってことで」
そう言って笑った丸井の笑顔に自然と頬が緩んだ。丸井とこうして笑い合ったことなんてあっただろうか。素直になるのがこんなにも難しいんだと知った3年の初め。素直になることでこんなにも幸せになれるんだと知った今。丸井は笑ったわたしを見てまた可愛いと呟くと、またぎゅっと抱きしめてわたしの髪に優しく口付けた。
-END-
