唇で紡ぐ哀
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今日も同じように病院に訪れるところだった。少しだけ開いていたドアから顔を覗かせると、ブン太の寂しそうな表情が目に入った。明るく声を掛けようと思っていたのに、わたしも同じように眉が下がってしまう。ブン太は今何を考えているんだろう、なんて。分かりきっていること。
「ブン太…」
わたしが声を掛けると、ブン太は驚いたのと同時にすぐに笑顔を作った。無理してるんだと今更ながらに気付いて、なんだか自分が情けなくなる。
だけどわたしまで悲しい顔をしちゃだめだと思って出来る限り笑ったつもりだけど、ちゃんと笑えてるか不安だ。辛い思いをわたしにも打ち明けてほしいのが本音だったから。
「よく寝れた?」
そう聞くとブン太は大きく頷いた。怪我をしているわけだからベッドから立ち上がることもあまりしないんだろう。活発なブン太にとってはつまらない以外の何でもないと思う。そう考えていると、ブン太はいつもと同じように紙にボールペンを走らせた。
"昨日は電話サンキュー"
「どういたしまして。またいつでも言ってね?」
うん、と頷きながらまたなにかを書いたブン太の文字を見て、思わず言葉を失った。
"俺このまま一生話せねーのかな"
「な、に、書いてんの…」
弱々しい文字がわたしの涙腺を一気に弱まらせた。怒ってやろうとブン太に目を向けると、悲しそうに笑いながらも泣きそうな顔をしていたから、何も言えなかった。どうして泣いてるの、わたし。どうして不安がってるの。一番不安で怖くて、泣きたいのはブン太なのに。そうは思っていても涙は止まらなかった。
「だいじょ、ぶ、だよ…。絶対話せるようになるから…!そんなこと、言わないで…」
少しでもブン太を安心させてあげたい、そう思って普段よりも小さく見えた彼の身体を抱きしめた。わたしの背中に回された手が震えていて、自分が本当に馬鹿だと思い知った。初めてブン太の心の叫び声を聞いた気がしたから。
見慣れたはずの瞳
今日はいつもと違った
「ブン太…」
わたしが声を掛けると、ブン太は驚いたのと同時にすぐに笑顔を作った。無理してるんだと今更ながらに気付いて、なんだか自分が情けなくなる。
だけどわたしまで悲しい顔をしちゃだめだと思って出来る限り笑ったつもりだけど、ちゃんと笑えてるか不安だ。辛い思いをわたしにも打ち明けてほしいのが本音だったから。
「よく寝れた?」
そう聞くとブン太は大きく頷いた。怪我をしているわけだからベッドから立ち上がることもあまりしないんだろう。活発なブン太にとってはつまらない以外の何でもないと思う。そう考えていると、ブン太はいつもと同じように紙にボールペンを走らせた。
"昨日は電話サンキュー"
「どういたしまして。またいつでも言ってね?」
うん、と頷きながらまたなにかを書いたブン太の文字を見て、思わず言葉を失った。
"俺このまま一生話せねーのかな"
「な、に、書いてんの…」
弱々しい文字がわたしの涙腺を一気に弱まらせた。怒ってやろうとブン太に目を向けると、悲しそうに笑いながらも泣きそうな顔をしていたから、何も言えなかった。どうして泣いてるの、わたし。どうして不安がってるの。一番不安で怖くて、泣きたいのはブン太なのに。そうは思っていても涙は止まらなかった。
「だいじょ、ぶ、だよ…。絶対話せるようになるから…!そんなこと、言わないで…」
少しでもブン太を安心させてあげたい、そう思って普段よりも小さく見えた彼の身体を抱きしめた。わたしの背中に回された手が震えていて、自分が本当に馬鹿だと思い知った。初めてブン太の心の叫び声を聞いた気がしたから。
見慣れたはずの瞳
今日はいつもと違った
