沫系
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聞いてくれよ、今日仁王とジャッカルの奴が俺たちがどれくらい続くかって賭けてやがったんだぜぃ、ひでえよな。でも柳は別れる確率0%だって言ってくれたんだ。まあ、当たり前だけどよ。なあ、お前はこれからもずっとーー
「…ん」
ベッドに預けていただるい体を起こして窓に目をやると、空はすでに真っ暗で、街灯が眩しく光っていた。いつの間にか寝ちゃってたんだ。ふう、とため息を吐くと、なかなか焦点の合わない視界に床に落ちていた携帯のランプが着信を知らせていた。あ、りなちゃんだ。
「もしもし」
『あ、はな?その声、あんた寝てたでしょ』
「うん、ぐっすり寝ちゃってた…」
『疲れてるんだろうね、ゆっくり休みなよ』
「ありがとう。それで、何かあったの?」
りなちゃんはあまり電話を好まない子だから、やりとりはいつもメールだった。わざわざ電話が掛かってくるってことは、何か大事なことでもあるのかもしれない。それと同時に少しだけ感じる、嫌な予感。
『あ、そうそう。もう少ししたら切原から電話掛かってくると思うから、出てあげてね?』
「え…」
『どうしてもあんたと電話したいって言うからさ』
切原くんって、確かお昼に男テニの後輩だって紹介してくれた子だよね?電話したいって、私と?内容をはっきりと理解して我に帰ると、携帯を握る手に思わず力が入った。
「なんで急に?無理だって!」
『あたしの顔立てると思って、ね?じゃ、頼んだよー』
「待っ、あ…」
ブツ、と通話を切られた音が耳に虚しく響いた。今日会ったばかりの切原くんが私と話したいって、何を?すっかり目が冴えてベッドであたふたしていると、手に握りしめていたままの携帯が再び震えた。発信者は不明、これ、絶対切原くんだ。駄目だとは言ったけれど、このまま出ないのもそれはそれで良心が痛む。恐る恐る通話ボタンを押すと、電話越しに昼間と同じ明るい声が聞こえた。
「あ、ども、切原っス」
「は、はい!」
早くもそこで途切れた会話に、頭の中から必死に話題を探していると、しばらくの沈黙の後に切原くんが口を開いた。
「俺こういうの苦手っスけど…その、元気出して下さいよ」
「え…何のこと?」
「いや、りな先輩にあの子振られたから慰めてあげてって言われたんスけど…」
「な、なにそれ!私には切原くんが私と話したいって言ってたんだけど…」
「んなこと言ってたんスか!?」
やられた。そうだよね、りなちゃんがわざわざ電話掛けてくるなんて、そこでおかしいって気付いておけばよかった。私は恥ずかしさで真っ赤になった顔を隠すように枕をぎゅっと抱きしめた。
「はは、やられましたね」
「ほんとに…」
気が抜けて呆れたような声しか出なかった。だけどこれも彼女の優しさなんだって受け取っておいても、罰は当たらない、よね?
「えーっと…、先輩、振られたんスか?」
「あ…、うん」
「そっスか…、元気出して下さいよ!」
「あ、ありがとう」
「ま、これも何かの縁だしこれからよろしくっス!」
「ふふ、そうだね」
切原くんの純粋な気持ちに思わず頬が緩んだ。切原くんって何だか人懐っこくて可愛い…かも。ブン太の声とかしぐさとか癖とか、抱きしめられた時の温もりとか、忘れることはまだ出来ないけれど、少しくらい前に進んでも良いのかな。
わすれたい、体温ごと
ずっと、俺の傍にいてくれるか?
「…ん」
ベッドに預けていただるい体を起こして窓に目をやると、空はすでに真っ暗で、街灯が眩しく光っていた。いつの間にか寝ちゃってたんだ。ふう、とため息を吐くと、なかなか焦点の合わない視界に床に落ちていた携帯のランプが着信を知らせていた。あ、りなちゃんだ。
「もしもし」
『あ、はな?その声、あんた寝てたでしょ』
「うん、ぐっすり寝ちゃってた…」
『疲れてるんだろうね、ゆっくり休みなよ』
「ありがとう。それで、何かあったの?」
りなちゃんはあまり電話を好まない子だから、やりとりはいつもメールだった。わざわざ電話が掛かってくるってことは、何か大事なことでもあるのかもしれない。それと同時に少しだけ感じる、嫌な予感。
『あ、そうそう。もう少ししたら切原から電話掛かってくると思うから、出てあげてね?』
「え…」
『どうしてもあんたと電話したいって言うからさ』
切原くんって、確かお昼に男テニの後輩だって紹介してくれた子だよね?電話したいって、私と?内容をはっきりと理解して我に帰ると、携帯を握る手に思わず力が入った。
「なんで急に?無理だって!」
『あたしの顔立てると思って、ね?じゃ、頼んだよー』
「待っ、あ…」
ブツ、と通話を切られた音が耳に虚しく響いた。今日会ったばかりの切原くんが私と話したいって、何を?すっかり目が冴えてベッドであたふたしていると、手に握りしめていたままの携帯が再び震えた。発信者は不明、これ、絶対切原くんだ。駄目だとは言ったけれど、このまま出ないのもそれはそれで良心が痛む。恐る恐る通話ボタンを押すと、電話越しに昼間と同じ明るい声が聞こえた。
「あ、ども、切原っス」
「は、はい!」
早くもそこで途切れた会話に、頭の中から必死に話題を探していると、しばらくの沈黙の後に切原くんが口を開いた。
「俺こういうの苦手っスけど…その、元気出して下さいよ」
「え…何のこと?」
「いや、りな先輩にあの子振られたから慰めてあげてって言われたんスけど…」
「な、なにそれ!私には切原くんが私と話したいって言ってたんだけど…」
「んなこと言ってたんスか!?」
やられた。そうだよね、りなちゃんがわざわざ電話掛けてくるなんて、そこでおかしいって気付いておけばよかった。私は恥ずかしさで真っ赤になった顔を隠すように枕をぎゅっと抱きしめた。
「はは、やられましたね」
「ほんとに…」
気が抜けて呆れたような声しか出なかった。だけどこれも彼女の優しさなんだって受け取っておいても、罰は当たらない、よね?
「えーっと…、先輩、振られたんスか?」
「あ…、うん」
「そっスか…、元気出して下さいよ!」
「あ、ありがとう」
「ま、これも何かの縁だしこれからよろしくっス!」
「ふふ、そうだね」
切原くんの純粋な気持ちに思わず頬が緩んだ。切原くんって何だか人懐っこくて可愛い…かも。ブン太の声とかしぐさとか癖とか、抱きしめられた時の温もりとか、忘れることはまだ出来ないけれど、少しくらい前に進んでも良いのかな。
わすれたい、体温ごと
ずっと、俺の傍にいてくれるか?
