沫系
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付き合いが長くなればなるほど、だんだんとお互いに汚い気持ちが見えてきたりして、自分を抑えることを忘れて、相手の気持ちなんか考えなくなっていった。そうしてる内にわたしたちの間の溝は深くなっていって、気がつけば壁ができていて。仕方のないことなのかもしれないと、お互いに割り切っていた気さえする。このままじゃいけないと思って話し合った結果が、これ。一年も付き合ってきた割に、別れはあまりにも呆気なかった。
ブン太も同じように考えてたいたなら、それでもいいのかなってあの時は思えたけど、私は本当に、あれで良かったのかな?私はブン太とちゃんと向き合うことが怖くて、逃げてしまっただけなんだと、今となってはそう思う。
だからこんなことになったのは私のせい、仕方のないことなのに。ブン太なんかいなくたって大丈夫、そう思わないと悔しくて仕方なかっただけ。ブン太を必要としてたのは私だけって、惨めな気がしてならなかったから。今の気持ちを一言では表せられなくて、だからと言って他にいい表現もなかった。ああ、私、今きっと笑えてない。
「…あんたたちが決めたことならあたしは何も言わないけどさ」
「うん」
「本当にそれで良かったの?」
そう言うとりなちゃんは後味が悪そうに、食堂のおばちゃんが作ったオムライスを口に運んだ。他に食事をしている生徒たちも相変わらず騒がしくて、だけど私の居るこの空間だけはやけに静かで、気味が悪くも感じた。ブン太と別れて何日か経ってから、友達であるりなちゃんに別れたことを伝えた。思っていたよりも傷ついていて、別れた直後に話すと泣いてしまいそうだったから。悲しいままのはずなのに、日が経つにつれて涙はあんまり出なくなった。私の気持ちってこの程度のものだったのかな。時間って、本当に怖い。
「あ、切原」
「うっす、先輩」
顔をあげたりなちゃんが声をかけた方に目をやると、切原と呼ばれた男の子はこっちに向かって歩いてきた。ぱちっと目が合ったのと同時にぺこっと頭を下げると、私はまたブン太のことを思い出してしまって、俯いた。二人の話し声と、他の生徒たちの楽しそうな話し声が聞こえてきて、私は一人なんだな、って思い知らされた気がした。
「じゃあ、また」
話が終わったのか、切原くんは手を振りながら食堂を後にした。絶対、態度悪い女だなって思われただろうな。だけどブン太以外の人になら、なんて思われたって良いって、自暴自棄になってる自分がいた。情けないにも程がある。
「今の男テニの後輩なの、可愛いでしょ?」
「うん、可愛いね」
「切原も言ってたよ、はなのこと可愛いって」
「…うん、って、え?何で!」
「だってあんた切原の好みっぽいし。せっかくだし紹介しようか?」
ちょっとは傷が癒されるかもしれないし、そう言いながらにたにたと笑うりなちゃんは、本当に私のためを思ってそう言ってくれてるって、わかってた。
「ありがとう…でも、いいや。まだ別れて間もないのに、ブン太に当て付けしてるみたいだし」
「そう?まあ男なんていっぱいいるんだから。元気だしなよ、ね?」
「うん、ありがとう」
たしかに、ブン太以外にも男の子はたくさんいるのかもしれない。だからこそ、その中でブン太の彼女になったのは奇跡に近かったんじゃないかと思う。それにもう、しばらくはブン太のこと忘れられないよ。誰にも知られないように、心の中で少しだけ泣いた。
ああ、消えていく
ブン太も同じように考えてたいたなら、それでもいいのかなってあの時は思えたけど、私は本当に、あれで良かったのかな?私はブン太とちゃんと向き合うことが怖くて、逃げてしまっただけなんだと、今となってはそう思う。
だからこんなことになったのは私のせい、仕方のないことなのに。ブン太なんかいなくたって大丈夫、そう思わないと悔しくて仕方なかっただけ。ブン太を必要としてたのは私だけって、惨めな気がしてならなかったから。今の気持ちを一言では表せられなくて、だからと言って他にいい表現もなかった。ああ、私、今きっと笑えてない。
「…あんたたちが決めたことならあたしは何も言わないけどさ」
「うん」
「本当にそれで良かったの?」
そう言うとりなちゃんは後味が悪そうに、食堂のおばちゃんが作ったオムライスを口に運んだ。他に食事をしている生徒たちも相変わらず騒がしくて、だけど私の居るこの空間だけはやけに静かで、気味が悪くも感じた。ブン太と別れて何日か経ってから、友達であるりなちゃんに別れたことを伝えた。思っていたよりも傷ついていて、別れた直後に話すと泣いてしまいそうだったから。悲しいままのはずなのに、日が経つにつれて涙はあんまり出なくなった。私の気持ちってこの程度のものだったのかな。時間って、本当に怖い。
「あ、切原」
「うっす、先輩」
顔をあげたりなちゃんが声をかけた方に目をやると、切原と呼ばれた男の子はこっちに向かって歩いてきた。ぱちっと目が合ったのと同時にぺこっと頭を下げると、私はまたブン太のことを思い出してしまって、俯いた。二人の話し声と、他の生徒たちの楽しそうな話し声が聞こえてきて、私は一人なんだな、って思い知らされた気がした。
「じゃあ、また」
話が終わったのか、切原くんは手を振りながら食堂を後にした。絶対、態度悪い女だなって思われただろうな。だけどブン太以外の人になら、なんて思われたって良いって、自暴自棄になってる自分がいた。情けないにも程がある。
「今の男テニの後輩なの、可愛いでしょ?」
「うん、可愛いね」
「切原も言ってたよ、はなのこと可愛いって」
「…うん、って、え?何で!」
「だってあんた切原の好みっぽいし。せっかくだし紹介しようか?」
ちょっとは傷が癒されるかもしれないし、そう言いながらにたにたと笑うりなちゃんは、本当に私のためを思ってそう言ってくれてるって、わかってた。
「ありがとう…でも、いいや。まだ別れて間もないのに、ブン太に当て付けしてるみたいだし」
「そう?まあ男なんていっぱいいるんだから。元気だしなよ、ね?」
「うん、ありがとう」
たしかに、ブン太以外にも男の子はたくさんいるのかもしれない。だからこそ、その中でブン太の彼女になったのは奇跡に近かったんじゃないかと思う。それにもう、しばらくはブン太のこと忘れられないよ。誰にも知られないように、心の中で少しだけ泣いた。
ああ、消えていく
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