沫系
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「先輩、今日は機嫌いっスね」
「そ、そうかな?」
ブン太が好き。昨日あんなことがあったからか、今は素直にそう思うことができる。きっと今まで私は認めるのが怖くて、意地を張ってたんだと思う。そんな私の様子はどうやら赤也くんにもお見通しのようで。悟られないように何でもないよと流すと、赤也くんは頭の上に疑問符を浮かべて手に持っていたパンにかじりついた。私と「元彼」のことを気にかけてくれていた赤也くんにも、昨日あったことと気持ちがはっきりしたことを伝えようと思ったけど、何だか恥ずかしく思えたからそれはやめておいた。だって、赤也くんもテニス部で、れっきとしたブン太の後輩なんだから。
「…元彼となんかあったんスか?」
「うえっ、な、なん…」
「先輩分かりやすいっス」
「…う、」
赤也くんは残りのパンを全部口に含んで、空の袋をごみ箱に投げ捨てると、隣に座るわたしの目をじっと見つめた。私も無意識に座り直すと、ごくりと息を飲む。この雰囲気は一体何なんだろうか。
「一つ聞きたいんスけど」
「え、な、何?」
「先輩の元彼って誰なんスか?」
そんな赤也くんの言葉を私は一瞬理解できなかった。きっとすごく間抜けな顔をしてたんじゃないかと思う。だってだって、赤也くんはブン太の後輩で。
「え…?」
「だーかーら。元彼って誰っスか?」
「う、嘘。知らないの?」
「だってまだ聞いてないっスよね、俺」
「ブン太だよ…?赤也くんの先輩の」
「ま、まじっスか!?」
赤也くんはしばらくぱちくりと目を見開いて私を凝視していた。相当驚いてるんだろうけど、どうして知らなかったんだろう?その答えもわからないままにしばらく沈黙が続くと、タイミング良く予鈴が鳴って、赤也くんは「じゃあ、また」と行って教室へ向かって行った。
教室に入ると、友達と楽しそうに盛り上がっているブン太が視界に入った。満面の笑みを映す彼の顔を見ると、思わずどきっとしてしまう。だけど、きっと昨日のことなんて、彼にとってはこれっぽっちの小さいことだったんだろうと思う。渋々席に着くと、自然と視界の端に入ってきたのは、隣で机に顔を伏せて、完全に寝ている様子の仁王。私はそんな彼を横目に見ながら、わずかにため息を吐いた。仁王は色々と完璧だから、悩みなんてなさそうだな。そんなことを考えていると、いきなり仁王がむくりと起き上がって大きなあくびをしながら伸びをした。
「…昨日部活さぼったんでしょ。体鈍ってるんじゃない?」
昨日ブン太から手に入れた情報で厭味でも言ってやろうと思ったのに、仁王の顔色は一つも変わらなかった。この余裕っぷりが羨ましくて憎らしくてたまらない。
「さぼるわけなか。ちゃんと行ったぜよ」
「え、そうなの?」
昨日はブン太、仁王が休んだから家に行くって言ってなかったっけ…?仁王はぽかんとしたままの私を見てふっと笑うと、教師が教室に入ってきたのを合図にまた机に伏せてしまった。
はっきりと見えない
謎は増えていくばかり
「そ、そうかな?」
ブン太が好き。昨日あんなことがあったからか、今は素直にそう思うことができる。きっと今まで私は認めるのが怖くて、意地を張ってたんだと思う。そんな私の様子はどうやら赤也くんにもお見通しのようで。悟られないように何でもないよと流すと、赤也くんは頭の上に疑問符を浮かべて手に持っていたパンにかじりついた。私と「元彼」のことを気にかけてくれていた赤也くんにも、昨日あったことと気持ちがはっきりしたことを伝えようと思ったけど、何だか恥ずかしく思えたからそれはやめておいた。だって、赤也くんもテニス部で、れっきとしたブン太の後輩なんだから。
「…元彼となんかあったんスか?」
「うえっ、な、なん…」
「先輩分かりやすいっス」
「…う、」
赤也くんは残りのパンを全部口に含んで、空の袋をごみ箱に投げ捨てると、隣に座るわたしの目をじっと見つめた。私も無意識に座り直すと、ごくりと息を飲む。この雰囲気は一体何なんだろうか。
「一つ聞きたいんスけど」
「え、な、何?」
「先輩の元彼って誰なんスか?」
そんな赤也くんの言葉を私は一瞬理解できなかった。きっとすごく間抜けな顔をしてたんじゃないかと思う。だってだって、赤也くんはブン太の後輩で。
「え…?」
「だーかーら。元彼って誰っスか?」
「う、嘘。知らないの?」
「だってまだ聞いてないっスよね、俺」
「ブン太だよ…?赤也くんの先輩の」
「ま、まじっスか!?」
赤也くんはしばらくぱちくりと目を見開いて私を凝視していた。相当驚いてるんだろうけど、どうして知らなかったんだろう?その答えもわからないままにしばらく沈黙が続くと、タイミング良く予鈴が鳴って、赤也くんは「じゃあ、また」と行って教室へ向かって行った。
教室に入ると、友達と楽しそうに盛り上がっているブン太が視界に入った。満面の笑みを映す彼の顔を見ると、思わずどきっとしてしまう。だけど、きっと昨日のことなんて、彼にとってはこれっぽっちの小さいことだったんだろうと思う。渋々席に着くと、自然と視界の端に入ってきたのは、隣で机に顔を伏せて、完全に寝ている様子の仁王。私はそんな彼を横目に見ながら、わずかにため息を吐いた。仁王は色々と完璧だから、悩みなんてなさそうだな。そんなことを考えていると、いきなり仁王がむくりと起き上がって大きなあくびをしながら伸びをした。
「…昨日部活さぼったんでしょ。体鈍ってるんじゃない?」
昨日ブン太から手に入れた情報で厭味でも言ってやろうと思ったのに、仁王の顔色は一つも変わらなかった。この余裕っぷりが羨ましくて憎らしくてたまらない。
「さぼるわけなか。ちゃんと行ったぜよ」
「え、そうなの?」
昨日はブン太、仁王が休んだから家に行くって言ってなかったっけ…?仁王はぽかんとしたままの私を見てふっと笑うと、教師が教室に入ってきたのを合図にまた机に伏せてしまった。
はっきりと見えない
謎は増えていくばかり
