汗も滴る王子様たち
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何度も来ているうちに見慣れた光の部屋。今日も当たり前のように部屋に遊びに来ているけれど、今日は少しだけ違っていた。彼の手には初めて見るピアッサー。
「ほんまに良いんすか?体に穴なんか開けて」
「良いの、決めたから!私大人になるの」
「…何の儀式やねん」
「ていうか、光も開けてるでしょ」
今日は光に耳に穴を開けて貰おうと思い、学校とテニス部の練習が休みの日に約束をしていた。一緒にピアッサーを買って、光の家に遊びに来たところだ。
私は怖いというのもあり、縮こまって正座をしていて、それを挟むように向かいに光が胡座をかいて座ってる。
いつもならこの距離だと心臓の音が静まらない筈なのに、今はこれから味わうであろう痛みに対する恐怖が勝ち、それどころではなかった。
「ほないきますよ」
「あぁ!ちょっと待って!」
「…何すか?」
覚悟を決めたものの、ひんやりとした針の先端が耳に添えられ、反射的に光の手を払い退けてしまった。
光は少し呆れた顔をしてピアッサーを耳から離した。
「ご、ごめん…」
「やっぱやめときます?」
「駄目!…開けさせて」
「ま、そう言うと思ってましたわ。せやから…」
光はそう呟いて、机の引き出しからガサ、と音を立てて物凄く小さな、可愛くラッピングされた袋を取り出した。本当に小さい。
手渡されたそれを何だろう、と思い開けてみると、そこにはお花の形をした小さなピアス。ばっ、と光を見上げると少しだけ顔が赤い。
「こ、これ…」
「さっき先輩がぼけっとしてる間に買ったんすよ」
「ぼけって…でも、ありがとう…」
「それ付けたりますから、少し我慢して下さい。な?」
「うん!」
光のたまにしか見せない素直な優しさに対して、あまりの嬉しさに恐怖なんか吹っ飛んでしまった。光は再びピアッサーに力を加えた。
「う、うう…」
カチン!
そう耳元で派手に音が鳴って、よう頑張りましたね。そう言って光の手が私の頭を優しく撫ぜた。痛みが少し、引いた気がした。
「…はな先輩」
「ひか…ん…っ」
かと思うと、性急に唇を塞がれる。一瞬で終わるだろうという考えは外れ、何の躊躇もなく舌が侵入してきた。このような深いキスは中々慣れなくて、ただ必死に光に身を預けた。
「はっ…光…!」
苦しそうな言葉が口端から漏れると、ゆっくりと唇が離された。長いキスに酔ってしまった私は、少し朦朧とした意識の中光の服の裾をぎゅっと掴んだ。
「大丈夫っすか?」
「い、いきなり…光の馬鹿…」
「先輩の痛みに耐えてる顔がエロいから悪いんすわ」
「何、それ…」
口でそう言いながら光にもたれ掛かるようにして体を預けた。そんな私を光は優しく受け止めてくれた。
「馴染んできたら、お揃いのモン付けんのも良いんちゃいます?」
「光がそんなこと言ってくれるなんて、意外…」
「はな先輩の喜ぶ言葉はよう分かってますからね」
なんだか今日の光は優しい気がする。彼の鼓動を聞いているとだんだん眠気が襲って来る。無事に穴を開けられた安心感もあるのかもしれない。ぽんぽんと背中を撫ぜてくれる優しさとは裏腹に、光の発した言葉は私をあっけなく地獄へと落とした。
「で、何ホッとしてんすか」
「え」
「もう片方、まだやってませんよ」
「あ、そうだった…!」
にやにやと意地の悪い表情を浮かべながら、ピアッサーを片手に迫って来る姿に先程の恐怖が蘇る。
「はよ開けんと、俺のあげたピアス一生付けれませんよ?時間経ったらまた恐怖心も増すし」
「わ、分かった…」
先程のようにピアッサーによって開けられた穴には、きっといつか光がくれたお花のピアスと、光とお揃いのピアスを付けられる。そう思うと自然と笑みが溢れて、今度は「先輩マゾなんすか」と冷たいお言葉を頂いたのだった。
一瞬の痛み、永遠の輝き
(早く、貴方からのプレゼントを付けられる日が来ますように)
「ほんまに良いんすか?体に穴なんか開けて」
「良いの、決めたから!私大人になるの」
「…何の儀式やねん」
「ていうか、光も開けてるでしょ」
今日は光に耳に穴を開けて貰おうと思い、学校とテニス部の練習が休みの日に約束をしていた。一緒にピアッサーを買って、光の家に遊びに来たところだ。
私は怖いというのもあり、縮こまって正座をしていて、それを挟むように向かいに光が胡座をかいて座ってる。
いつもならこの距離だと心臓の音が静まらない筈なのに、今はこれから味わうであろう痛みに対する恐怖が勝ち、それどころではなかった。
「ほないきますよ」
「あぁ!ちょっと待って!」
「…何すか?」
覚悟を決めたものの、ひんやりとした針の先端が耳に添えられ、反射的に光の手を払い退けてしまった。
光は少し呆れた顔をしてピアッサーを耳から離した。
「ご、ごめん…」
「やっぱやめときます?」
「駄目!…開けさせて」
「ま、そう言うと思ってましたわ。せやから…」
光はそう呟いて、机の引き出しからガサ、と音を立てて物凄く小さな、可愛くラッピングされた袋を取り出した。本当に小さい。
手渡されたそれを何だろう、と思い開けてみると、そこにはお花の形をした小さなピアス。ばっ、と光を見上げると少しだけ顔が赤い。
「こ、これ…」
「さっき先輩がぼけっとしてる間に買ったんすよ」
「ぼけって…でも、ありがとう…」
「それ付けたりますから、少し我慢して下さい。な?」
「うん!」
光のたまにしか見せない素直な優しさに対して、あまりの嬉しさに恐怖なんか吹っ飛んでしまった。光は再びピアッサーに力を加えた。
「う、うう…」
カチン!
そう耳元で派手に音が鳴って、よう頑張りましたね。そう言って光の手が私の頭を優しく撫ぜた。痛みが少し、引いた気がした。
「…はな先輩」
「ひか…ん…っ」
かと思うと、性急に唇を塞がれる。一瞬で終わるだろうという考えは外れ、何の躊躇もなく舌が侵入してきた。このような深いキスは中々慣れなくて、ただ必死に光に身を預けた。
「はっ…光…!」
苦しそうな言葉が口端から漏れると、ゆっくりと唇が離された。長いキスに酔ってしまった私は、少し朦朧とした意識の中光の服の裾をぎゅっと掴んだ。
「大丈夫っすか?」
「い、いきなり…光の馬鹿…」
「先輩の痛みに耐えてる顔がエロいから悪いんすわ」
「何、それ…」
口でそう言いながら光にもたれ掛かるようにして体を預けた。そんな私を光は優しく受け止めてくれた。
「馴染んできたら、お揃いのモン付けんのも良いんちゃいます?」
「光がそんなこと言ってくれるなんて、意外…」
「はな先輩の喜ぶ言葉はよう分かってますからね」
なんだか今日の光は優しい気がする。彼の鼓動を聞いているとだんだん眠気が襲って来る。無事に穴を開けられた安心感もあるのかもしれない。ぽんぽんと背中を撫ぜてくれる優しさとは裏腹に、光の発した言葉は私をあっけなく地獄へと落とした。
「で、何ホッとしてんすか」
「え」
「もう片方、まだやってませんよ」
「あ、そうだった…!」
にやにやと意地の悪い表情を浮かべながら、ピアッサーを片手に迫って来る姿に先程の恐怖が蘇る。
「はよ開けんと、俺のあげたピアス一生付けれませんよ?時間経ったらまた恐怖心も増すし」
「わ、分かった…」
先程のようにピアッサーによって開けられた穴には、きっといつか光がくれたお花のピアスと、光とお揃いのピアスを付けられる。そう思うと自然と笑みが溢れて、今度は「先輩マゾなんすか」と冷たいお言葉を頂いたのだった。
一瞬の痛み、永遠の輝き
(早く、貴方からのプレゼントを付けられる日が来ますように)
