汗も滴る王子様たち
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少しだけ曇っている空が今にも泣きだしそうな、そんな土曜日の午後三時。だけど、どうやら悲しい気持ちなのは空だけではなかったみたいで。
「別れよう、って…」
誰にも邪魔されない、心地の良い昼寝から目が覚めて、なにげなく開いた携帯の画面は新着メールを知らせていた。今は部活中のはずのジローからで、メールが届いていたのは13時前だった。別れようというたった四文字の本文を目にしただけで、昼寝の余韻なんて一気に吹っ飛んでしまった。居ても立ってもいられなくなったわたしは、ジローが部活中だと知っていながらも急いで学校へと向かった。
学校の校門をくぐって早足でテニスコートへと向かうと、水道場の隣に座っている宍戸と鳳くんが目に飛び込んだ。タイミングがよかったみたいで、今はちょうど休憩中らしい。
「お前、何で土曜だってのにここにいんだよ」
「っろう…」
「何慌てて…」
「ジロー、どこ…!?」
「ジロー先輩なら、部室で寝てますよ」
鳳くんにお礼を言って、すぐにその場を後にした。部室に向かうまでは色んな部員に不思議そうに見られたけど、今はそんなことも言ってられない。部室のドアを開けると、奥にあるソファーに横たわっているジローが目に飛び込んだ。だけどどうやら、いつもとは違って目がぱっちり開いて、天井を見つめていた。ドアの開く音に反応して、ジローは視線だけをこちらに向けた。
「…はな?」
「ジロー、あのメール…」
わたしは思わずそこで言葉を詰まらせてしまった。なんであんなメール送ったの、って、悪い冗談でしょ?って責めてやりたかった、のに。ジローの悲しそうな表情を見ると、なにも言えなくなった。ジローはわたしの言いたいことが分かったようで、わずかに口元を結んだ。
「…跡部が」
「跡部?」
「お前は寝てばっかりだからはなを退屈させてるんじゃないかって」
「そんなの…」
「跡部の言ってることは当たってるよ」
ジローはそう言うとぐるりと身体を回転させてわたしに背中を向けた。どうしよう、泣きそう。だけど、ジローを不安にさせているのはわたしにも原因があるのかもしれない。ジローはいつもストレートにわたしに気持ちを伝えてくれる。だけどわたしはというと、恥ずかしくてそんなジローに背 いていたから。
「ジロー、こっち向いてよ…」
「……」
「ジロー」
「……はな?」
泣きそうになってしまったことで、思わず声が震えた。それに気付いたのか、ジローはわたしに向けていた背中から顔を覗かせた。なんて言ったらいいのかわからない。跡部の言うことなんて関係ない?別れたくない?どれも軽く感じてしまえて、何も言葉が出てこない。
「ジロー」
「どうしたの?」
「…好き。すっごく好き!わたしジローがいないと生きていけない…っ」
言い終わったあとに我慢していた涙が溢れ出したのとどうし同時に、自分の言ったことの恥ずかしさから体中に熱が走った。でも、本当のことだから。ジローはそんなわたしをぽかんと眺めると、少ししてから嬉しそうに頬を緩めた。
「へへ、やった~」
「…ば、か」
「もうこんなこと言わないから、泣かないで、はな」
嬉しそうに笑いながら私の涙を拭ってくれるジローを見ていると肩の力が抜けて、わたしも泣きながらつられて笑った。
「俺、そんなに愛されてたなんて知らなかったC~」
そうだよ、本当に、心の底から愛してる。わたしはいつもより幼く見えたジローの薄い唇に、そっと触れるだけのキスをした。
「だいすき」
有頂天、君に夢中
もし君がいなくなったら、なんて考えたくもないほど
「別れよう、って…」
誰にも邪魔されない、心地の良い昼寝から目が覚めて、なにげなく開いた携帯の画面は新着メールを知らせていた。今は部活中のはずのジローからで、メールが届いていたのは13時前だった。別れようというたった四文字の本文を目にしただけで、昼寝の余韻なんて一気に吹っ飛んでしまった。居ても立ってもいられなくなったわたしは、ジローが部活中だと知っていながらも急いで学校へと向かった。
学校の校門をくぐって早足でテニスコートへと向かうと、水道場の隣に座っている宍戸と鳳くんが目に飛び込んだ。タイミングがよかったみたいで、今はちょうど休憩中らしい。
「お前、何で土曜だってのにここにいんだよ」
「っろう…」
「何慌てて…」
「ジロー、どこ…!?」
「ジロー先輩なら、部室で寝てますよ」
鳳くんにお礼を言って、すぐにその場を後にした。部室に向かうまでは色んな部員に不思議そうに見られたけど、今はそんなことも言ってられない。部室のドアを開けると、奥にあるソファーに横たわっているジローが目に飛び込んだ。だけどどうやら、いつもとは違って目がぱっちり開いて、天井を見つめていた。ドアの開く音に反応して、ジローは視線だけをこちらに向けた。
「…はな?」
「ジロー、あのメール…」
わたしは思わずそこで言葉を詰まらせてしまった。なんであんなメール送ったの、って、悪い冗談でしょ?って責めてやりたかった、のに。ジローの悲しそうな表情を見ると、なにも言えなくなった。ジローはわたしの言いたいことが分かったようで、わずかに口元を結んだ。
「…跡部が」
「跡部?」
「お前は寝てばっかりだからはなを退屈させてるんじゃないかって」
「そんなの…」
「跡部の言ってることは当たってるよ」
ジローはそう言うとぐるりと身体を回転させてわたしに背中を向けた。どうしよう、泣きそう。だけど、ジローを不安にさせているのはわたしにも原因があるのかもしれない。ジローはいつもストレートにわたしに気持ちを伝えてくれる。だけどわたしはというと、恥ずかしくてそんなジローに
「ジロー、こっち向いてよ…」
「……」
「ジロー」
「……はな?」
泣きそうになってしまったことで、思わず声が震えた。それに気付いたのか、ジローはわたしに向けていた背中から顔を覗かせた。なんて言ったらいいのかわからない。跡部の言うことなんて関係ない?別れたくない?どれも軽く感じてしまえて、何も言葉が出てこない。
「ジロー」
「どうしたの?」
「…好き。すっごく好き!わたしジローがいないと生きていけない…っ」
言い終わったあとに我慢していた涙が溢れ出したのとどうし同時に、自分の言ったことの恥ずかしさから体中に熱が走った。でも、本当のことだから。ジローはそんなわたしをぽかんと眺めると、少ししてから嬉しそうに頬を緩めた。
「へへ、やった~」
「…ば、か」
「もうこんなこと言わないから、泣かないで、はな」
嬉しそうに笑いながら私の涙を拭ってくれるジローを見ていると肩の力が抜けて、わたしも泣きながらつられて笑った。
「俺、そんなに愛されてたなんて知らなかったC~」
そうだよ、本当に、心の底から愛してる。わたしはいつもより幼く見えたジローの薄い唇に、そっと触れるだけのキスをした。
「だいすき」
有頂天、君に夢中
もし君がいなくなったら、なんて考えたくもないほど
