汗も滴る王子様たち
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
みんなが帰った放課後の教室で切原とふたりっきり。こんな偶然は滅多にない。というのは嘘で、切原がまったく帰る気配がなかったから、わたしも何か用のあるふりをして教室に留まってみた。切原は椅子に座ったままなんにもしないし、わたしも椅子に座ったままなんにもしない。少しだけ離れている席に座る切原にもどかしさを感じた。
「帰らねえの?」
「…切原こそ、部活は?」
「今日は珍しく休み」
先に沈黙を破ったのは切原で、声が聞こえた瞬間にどきりとした。わたしより前の席の切原が振り返って目が合うと、わたしの考えてることがぜんぶ見透かされてるみたいな、変な感じがした。喉の奥からなかなか言葉が出てこなくて、そんなわたしを切原はきっと変な目で見てる。
「あ…」
「は、何だよ?」
「アイスティー」
「あ?」
「冷たいアイスティー飲みたいな、切原奢ってよ」
そんな静かな空気に堪えられなくて、おもわず発した言葉はあまりにも真抜けだった。当然のように切原はぽかんと口を開けてわたしを見遣った。当然だよね。
「いきなり何…つーか何で俺が」
「お、お願い」
「じゃあじゃんけんで3回勝ったら奢ってやるよ」
「ほんと?」
「おう」
赤也がじゃんけんって言うなんて、なんかかわいいかも。教室にはわたしたちのじゃんけんの掛け声だけが響いて、でも何故か少しだけ虚しくて。自分から言い出したくせに言うのもあれだけど、わたし、何でこんなことやってんだろ。
「あ」
「よっしゃ俺の勝ち!」
「え、赤也勝っても何もないよ」
「んなこと、一言も言ってない」
「嘘!お金持ってないのに…」
「金はかかんねえよ」
「奢りじゃないの?」
「おう、じゃあ…」
「え?聞こえな…」
「キ、ス」
「え、な、何で…!」
「いーじゃん、俺が勝ったんだから」
え、状況が理解できないんですけど。どうしてじゃんけんで勝ったからキスなんだろう。って、そんなことじゃなくって。
「え、切原って誰にでもそういうことするの?」
「なんでだよ!俺お前のこと好きだし」
「え、ええ…?」
「返事聞くのに調度いいや、さ、どーぞ」
そう言って切原は嬉しそうに目を閉じた。ちょ、それ絶対立場逆、だから。本当にまったくわけがわからない。わたしの顔はきっとりんごみたいに真っ赤になっていて、切原はそれを見てわたしの返事なんて分かっちゃったかもしれない。恐る恐る触れた赤也のくちびるは、少しだけ震えていた。
なんていうか、すき
そんな言葉しか思いつかないよ
「帰らねえの?」
「…切原こそ、部活は?」
「今日は珍しく休み」
先に沈黙を破ったのは切原で、声が聞こえた瞬間にどきりとした。わたしより前の席の切原が振り返って目が合うと、わたしの考えてることがぜんぶ見透かされてるみたいな、変な感じがした。喉の奥からなかなか言葉が出てこなくて、そんなわたしを切原はきっと変な目で見てる。
「あ…」
「は、何だよ?」
「アイスティー」
「あ?」
「冷たいアイスティー飲みたいな、切原奢ってよ」
そんな静かな空気に堪えられなくて、おもわず発した言葉はあまりにも真抜けだった。当然のように切原はぽかんと口を開けてわたしを見遣った。当然だよね。
「いきなり何…つーか何で俺が」
「お、お願い」
「じゃあじゃんけんで3回勝ったら奢ってやるよ」
「ほんと?」
「おう」
赤也がじゃんけんって言うなんて、なんかかわいいかも。教室にはわたしたちのじゃんけんの掛け声だけが響いて、でも何故か少しだけ虚しくて。自分から言い出したくせに言うのもあれだけど、わたし、何でこんなことやってんだろ。
「あ」
「よっしゃ俺の勝ち!」
「え、赤也勝っても何もないよ」
「んなこと、一言も言ってない」
「嘘!お金持ってないのに…」
「金はかかんねえよ」
「奢りじゃないの?」
「おう、じゃあ…」
「え?聞こえな…」
「キ、ス」
「え、な、何で…!」
「いーじゃん、俺が勝ったんだから」
え、状況が理解できないんですけど。どうしてじゃんけんで勝ったからキスなんだろう。って、そんなことじゃなくって。
「え、切原って誰にでもそういうことするの?」
「なんでだよ!俺お前のこと好きだし」
「え、ええ…?」
「返事聞くのに調度いいや、さ、どーぞ」
そう言って切原は嬉しそうに目を閉じた。ちょ、それ絶対立場逆、だから。本当にまったくわけがわからない。わたしの顔はきっとりんごみたいに真っ赤になっていて、切原はそれを見てわたしの返事なんて分かっちゃったかもしれない。恐る恐る触れた赤也のくちびるは、少しだけ震えていた。
なんていうか、すき
そんな言葉しか思いつかないよ
