汗も滴る王子様たち
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部員数が多いからか他よりは広めの部室で、誰のものかもわからないロッカーに凭れて座り込み、足を伸ばしながら昨日買ったばかりの雑誌を食い入るように見ていた。マネージャーとしての仕事を終えて、今はみんなも部活後の柔軟やストレッチをしているところだ。わたしはというと、疲れからか着替えることも疲労に感じ、ジャージ姿で首からタオルをかけたまんま。
「いいなー」
雑誌の中面にある恋愛の記事では、自分の好きな人について話していたり、仲良さ気なカップルが自分たちの経験談を話していたり。わたしも好きな人欲しいなー、なんて思いながら食い入るように雑誌を眺めていると、ふと暗い影ができた。
「何スか、それ」
「あ、赤也」
「なになに、モテる女の、秘訣…?」
「ちょ、返し…」
情けなくも雑誌に集中していたわたしは、いつの間にか隣に座り込んでいた後輩である赤也の気配に気付けないでいた。雑誌を奪った赤也はぱらぱらとページをめくって楽しそうに眺めていた。時折わたしに目をやっては馬鹿にするように口角をあげる。
「あー、駄目っスね、先輩は」
「…何だって?」
「こんなん見たって男は寄ってこないっスよ」
どうしてこうもストレートにずばっと言えるのか。こんなにも無神経な彼がある意味羨ましくも思えた。
「あのねぇ、あか…」
一つ文句を言ってやろうと赤也の方を向くと、唇に触れた柔らかい感触がそれを阻止した。キスされたんだと理解するまで相当な時間がかかって、ふと視界に入った赤也がぷっと吹き出したところで我に帰った。
「先輩、すげー間抜けな顔」
「な、な…!?」
「もしかして初めてだったっスか?」
そりゃあすんません、とか言いながらも赤也は笑い続けたけれど、わたしの顔の熱は上がる一方だった。赤也の言うとおり、キスなんて初めてだったから、未だに唇にさっきの感触が染み付いていた。くやしい、赤也より年上なのに、こういうことでは赤也の方がずっと大人。…あれ。ということは、赤也は今までにもこういうことしたことあるの、かな。
「先輩の貰い手って、いるんスかね?」
「……」
「あ、なんなら俺が先輩、貰ってやってもいいっスよ」
「……なっ、」
こんなだからわたしも大人へと成長できないのかもしれない、と、赤也に目を向けると、わたしの考えてることなんてなんにも知らないでへらっと笑っていた。
ああ、やっぱり憎めないや。
┈┈┈┈┈┈┈┈
企画「生意気!」さまへ
「いいなー」
雑誌の中面にある恋愛の記事では、自分の好きな人について話していたり、仲良さ気なカップルが自分たちの経験談を話していたり。わたしも好きな人欲しいなー、なんて思いながら食い入るように雑誌を眺めていると、ふと暗い影ができた。
「何スか、それ」
「あ、赤也」
「なになに、モテる女の、秘訣…?」
「ちょ、返し…」
情けなくも雑誌に集中していたわたしは、いつの間にか隣に座り込んでいた後輩である赤也の気配に気付けないでいた。雑誌を奪った赤也はぱらぱらとページをめくって楽しそうに眺めていた。時折わたしに目をやっては馬鹿にするように口角をあげる。
「あー、駄目っスね、先輩は」
「…何だって?」
「こんなん見たって男は寄ってこないっスよ」
どうしてこうもストレートにずばっと言えるのか。こんなにも無神経な彼がある意味羨ましくも思えた。
「あのねぇ、あか…」
一つ文句を言ってやろうと赤也の方を向くと、唇に触れた柔らかい感触がそれを阻止した。キスされたんだと理解するまで相当な時間がかかって、ふと視界に入った赤也がぷっと吹き出したところで我に帰った。
「先輩、すげー間抜けな顔」
「な、な…!?」
「もしかして初めてだったっスか?」
そりゃあすんません、とか言いながらも赤也は笑い続けたけれど、わたしの顔の熱は上がる一方だった。赤也の言うとおり、キスなんて初めてだったから、未だに唇にさっきの感触が染み付いていた。くやしい、赤也より年上なのに、こういうことでは赤也の方がずっと大人。…あれ。ということは、赤也は今までにもこういうことしたことあるの、かな。
「先輩の貰い手って、いるんスかね?」
「……」
「あ、なんなら俺が先輩、貰ってやってもいいっスよ」
「……なっ、」
こんなだからわたしも大人へと成長できないのかもしれない、と、赤也に目を向けると、わたしの考えてることなんてなんにも知らないでへらっと笑っていた。
ああ、やっぱり憎めないや。
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