お菓子大好き丸井くん
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カップルというものは長い間付き合ってると色々とマンネリ化してくるらしい。そしてわたしとブン太も多分その内の一組だろう。特に最近は喧嘩ばっかりだし、だからこそお互い休みである日曜日くらいは穏やかにいこうと思っていた、のに。
「…え?」
「だから…来週の土曜、練習試合入っちまった」
「訳分かんない…ずっと前からしてた約束じゃない」
見慣れた彼の部屋にいる見慣れた彼の姿。付き合い始めた頃の初々しい雰囲気はどこへ行ってしまったのだろう。最近では彼を傷付けるような言葉しか出て来ない。今だってそうだ。部活の練習試合が入ったくらいで怒るわたしは相当おかしい。でもその日限定の遊園地のフリーパスを友達がくれたからって、一緒に行こうって言ってブン太とずっと前から約束してたのに。
「ごめんって」
「……」
「んなキレたって仕方ねえだろぃ?」
呆れたように溜息を吐かれて、少しだけ惨めな気持ちになった。こんなに楽しみにしていたのはわたしだけなのだろうか。あーもう。いつからこんな風になってしまったんだろう。いつもどちらかが一方的に怒って喧嘩して、毎回その繰り返し。ブン太は面倒臭くなったのか、手元に置いてあったお菓子に手を伸ばしてぼりぼりと食べ始めた。
「もういいよ。ブン太なんか大っ嫌い!」
「何でそんな怒んだよぃ」
「うるさい!もう帰る!」
「あーもう、ほら」
「触んないでっ…」
ブン太に背を向けて立ち上がろうとすると、後ろから伸びてきた彼の両腕によって簡単に阻まれてしまった。彼の腕から抜け出そうと抵抗してみたものの、やっぱり男の子の力には敵わないようだ。彼の体温はこんなにも温かいのに、心だけが遠くに在るような気がして悲しくなる。
「…なんかわたし達、最近合わないと思う」
ぽつりと言葉を漏らすと、わたしを抱きしめる腕の力が少し弱くなった気がした。もしかしてブン太も同じこと思ってたのかなって嫌な考えに走ってしまう。ブン太にだけは違うって言って欲しかったのに。
「なんで?」
「何でって…わたし達最近喧嘩ばっかりするでしょ」
「ふーん」
「ふーんって…!」
「何で喧嘩すんの?」
「はい…?」
何を言い出すのかと思って思わずブン太の方に振り返ると同時に自身の唇が塞がれた。こんな話をしてるときに何をしてるんだと思いながらも押し返してみても、ブン太はぴくりとも反応しなかった。
「…っ…な、何すんのよ、バカ!」
「だってはなってキスしたら大人しくなるだろぃ?」
大人しくなるというよりは力が抜けるんです。もちろんブン太のキスが巧 いせいで。悔しいから意地でも口にはしないけど。そんな考えが過 ぎる自分をごまかしたくて、わざとらしく深く溜息を吐いた。
「こないだ喧嘩した時の原因って何だった?」
「この間って…ブン太が一方的にうじうじ言ってたやつ?」
「うるせ。原因はお前だろぃ」
「え…そうだった?」
確かその時はわたしが作ったお菓子を赤也に分けてあげたんだっけ。それでブン太がカンカンに怒っちゃったんだ。あれ…そういえばあの時は仲直りしたくて、原因も考えずに必死に謝ってたけれど。
「あの時なんであんなに怒ってたの?」
「考えてみろぃ」
「んー…赤也にあげた分、自分の分が減ったから?」
「お前はバカか」
「あ、分かった、やきもち!なんだ、ブン太かわっ…!」
全力で可愛いって言おうと思ったのに、言葉が途切れたのは間違いなくブン太のせいだ。わたしの肩越しに彼の顔が近付いてきたから。あと少しで唇が触れそうな距離で止まったブン太に思わず口を紡いだ。
「あん時はな、俺の為に作ったモンを赤也なんかにあげんなって言いたかったんだよ」
「うっ…ち、近い」
「ごめんなさいは?」
「ご、ごめん…」
素直に謝ったわたしに満足したのか、ブン太はにっこり笑ってわたしの背中に体重を任せた。重い、なんて思いながらも何も言わなかったのは嬉しかったから。最近こんな風に触れ合うことなんてなかったんだもん。
「はなだってさっき俺と遊べなくて寂しいからキレたんじゃねえの?」
「だって…すっごく楽しみにしてたんだもん」
「それは俺もだって」
「本当に?」
「うん。へこんでんのにお前に嫌われてさらにへこんだ」
「だ…、だって…」
確かにわたしの機嫌が一気にどん底まで落ちたのは、ブン太と行けると思っていた遊園地が駄目になったから。なんだ、原因を辿ってみるとお互いがお互いを好きだから喧嘩に至っていただけで。
「とりあえず試合の応援は来いよな。絶対」
「うん!いっぱいお菓子作っていくから頑張ってね!」
「まじで!?うっしゃ楽しみ!」
本当に嬉しそうに笑ったブン太を見て、さっきまでと違って心がぽかぽかした。あ、そっか。一番大事なことを忘れていた気がする。
一緒に居すぎて、しあわせが当たり前になってしまっていただけなんだね。
「…え?」
「だから…来週の土曜、練習試合入っちまった」
「訳分かんない…ずっと前からしてた約束じゃない」
見慣れた彼の部屋にいる見慣れた彼の姿。付き合い始めた頃の初々しい雰囲気はどこへ行ってしまったのだろう。最近では彼を傷付けるような言葉しか出て来ない。今だってそうだ。部活の練習試合が入ったくらいで怒るわたしは相当おかしい。でもその日限定の遊園地のフリーパスを友達がくれたからって、一緒に行こうって言ってブン太とずっと前から約束してたのに。
「ごめんって」
「……」
「んなキレたって仕方ねえだろぃ?」
呆れたように溜息を吐かれて、少しだけ惨めな気持ちになった。こんなに楽しみにしていたのはわたしだけなのだろうか。あーもう。いつからこんな風になってしまったんだろう。いつもどちらかが一方的に怒って喧嘩して、毎回その繰り返し。ブン太は面倒臭くなったのか、手元に置いてあったお菓子に手を伸ばしてぼりぼりと食べ始めた。
「もういいよ。ブン太なんか大っ嫌い!」
「何でそんな怒んだよぃ」
「うるさい!もう帰る!」
「あーもう、ほら」
「触んないでっ…」
ブン太に背を向けて立ち上がろうとすると、後ろから伸びてきた彼の両腕によって簡単に阻まれてしまった。彼の腕から抜け出そうと抵抗してみたものの、やっぱり男の子の力には敵わないようだ。彼の体温はこんなにも温かいのに、心だけが遠くに在るような気がして悲しくなる。
「…なんかわたし達、最近合わないと思う」
ぽつりと言葉を漏らすと、わたしを抱きしめる腕の力が少し弱くなった気がした。もしかしてブン太も同じこと思ってたのかなって嫌な考えに走ってしまう。ブン太にだけは違うって言って欲しかったのに。
「なんで?」
「何でって…わたし達最近喧嘩ばっかりするでしょ」
「ふーん」
「ふーんって…!」
「何で喧嘩すんの?」
「はい…?」
何を言い出すのかと思って思わずブン太の方に振り返ると同時に自身の唇が塞がれた。こんな話をしてるときに何をしてるんだと思いながらも押し返してみても、ブン太はぴくりとも反応しなかった。
「…っ…な、何すんのよ、バカ!」
「だってはなってキスしたら大人しくなるだろぃ?」
大人しくなるというよりは力が抜けるんです。もちろんブン太のキスが
「こないだ喧嘩した時の原因って何だった?」
「この間って…ブン太が一方的にうじうじ言ってたやつ?」
「うるせ。原因はお前だろぃ」
「え…そうだった?」
確かその時はわたしが作ったお菓子を赤也に分けてあげたんだっけ。それでブン太がカンカンに怒っちゃったんだ。あれ…そういえばあの時は仲直りしたくて、原因も考えずに必死に謝ってたけれど。
「あの時なんであんなに怒ってたの?」
「考えてみろぃ」
「んー…赤也にあげた分、自分の分が減ったから?」
「お前はバカか」
「あ、分かった、やきもち!なんだ、ブン太かわっ…!」
全力で可愛いって言おうと思ったのに、言葉が途切れたのは間違いなくブン太のせいだ。わたしの肩越しに彼の顔が近付いてきたから。あと少しで唇が触れそうな距離で止まったブン太に思わず口を紡いだ。
「あん時はな、俺の為に作ったモンを赤也なんかにあげんなって言いたかったんだよ」
「うっ…ち、近い」
「ごめんなさいは?」
「ご、ごめん…」
素直に謝ったわたしに満足したのか、ブン太はにっこり笑ってわたしの背中に体重を任せた。重い、なんて思いながらも何も言わなかったのは嬉しかったから。最近こんな風に触れ合うことなんてなかったんだもん。
「はなだってさっき俺と遊べなくて寂しいからキレたんじゃねえの?」
「だって…すっごく楽しみにしてたんだもん」
「それは俺もだって」
「本当に?」
「うん。へこんでんのにお前に嫌われてさらにへこんだ」
「だ…、だって…」
確かにわたしの機嫌が一気にどん底まで落ちたのは、ブン太と行けると思っていた遊園地が駄目になったから。なんだ、原因を辿ってみるとお互いがお互いを好きだから喧嘩に至っていただけで。
「とりあえず試合の応援は来いよな。絶対」
「うん!いっぱいお菓子作っていくから頑張ってね!」
「まじで!?うっしゃ楽しみ!」
本当に嬉しそうに笑ったブン太を見て、さっきまでと違って心がぽかぽかした。あ、そっか。一番大事なことを忘れていた気がする。
一緒に居すぎて、しあわせが当たり前になってしまっていただけなんだね。
