お菓子大好き丸井くん
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※大学生設定
今のわたしはきっと変質者と思われているに違いありません。大学の広いキャンパスに恐れるかのように、廊下の角から顔を覗かせているんですから。視線の先にいるのは目立つほどの赤い髪。また女の子と話してる!なんで毎回毎回あんなにかわいい子とばかり話してるんだろう。彼女であるわたしに対する嫌がらせなのか何なのか、わたしには彼の考えていることはまったくわからなかった。自分が本当に、ちゃんと彼と付き合っているのかさえたまによくわからなくなる。だけど大丈夫。焦る必要はない。なんてったって彼の誕生日はもう目の前なんだから。彼を目一杯祝うことが出来るのは彼女であるわたししかいないはず。いや、多分ブン太をすきな子たちも色々するんだろうな。それをやめてっていう資格もわたしにはないんだけど。落ち込んで前向きになって、また落ち込んで。ブン太と付き合うようになってからこんなことばっかりだ。
*
待ちに待ったブン太の誕生日。わたしがこの日をどれだけ楽しみにしていたことか。今日こそは彼女であるわたしだけがブン太を独り占め出来るんだ。なのに、なのに。今日こうやってブン太に頭を下げたのは何回目だろう。
「ほんとにごめん!」
「……」
「ブン太が何欲しいかわからなくて、結局お菓子ばっかになっちゃって…」
みんなが帰宅していく中、テニスコートの前で必死にブン太に向けて手を合わせるわたし。彼氏の欲しいものがわからないなんて最低だ。それに独り占めって、どこが。これからブン太にはテニスという名の部活が待っているというのに。心なしか眉が下がっているように見えるブン太にわたしは必死になって言葉を繋げた。
「あ、でも種類と数はいっぱいだよ?ほら、チョコケーキにクッキーに…」
紙袋の中身を確認しながらそう言っていると、突然ブン太の男らしい腕に引き寄せられた。
「な、ななな、何してるの!?」
「何ってハグ」
「そそ、それはされてる本人が1番よく分かって…!ひ、人が…!」
わけがわからずにしばらく彼の腕の中でじたばたしていたけど、そんな抵抗も無駄だと悟って大人しくしていた。うう、恥ずかしい…。仮にもテニスコートの前だというのに。
「なあ、キスしろぃ」
「な、何言ってんの!」
「いいだろぃ、誕生日ぐらい」
「だだ、だめだめ、絶対だめ!お預け!」
「俺は犬か」
まあ今は我慢すっか、と諦めた様子のブン太の腕の中はものすごく心地よかった。抱きしめられるだけでもこんなにどきどきするのに、キスなんかしたら心臓が止まってしまうんじゃないかと心配してしまう。いつまで経っても彼とのキスは慣れないのだ。ブン太の腕に包まれたまま、わたしの口は勝手に開いていた。
「あの、ブン太の誕生日にこんなこと言うの、ちょっとあれなんだけど…」
「何だよい」
「あんまり女の子とばっかり話さないで欲しいっていうか…。あ、えっと、や、やっぱいい!忘れて!」
勢いをつけてブン太から離れると、顔を真っ赤にして両手を振るわたしを見て、彼は可笑しそうに笑った。やっぱり笑うとかわいい。…じゃなくて。言いたいこと言っておいて撤回したらなんか損な気がしてきた。だって言ってみれば自分の気持ちを伝えただけってことで…。
「ごめん、あれわざと」
「…え」
「だって俺が他の奴と話してるときのお前かわいいんだもん」
「な…!」
「だからついわざとやっちまった、ごめんな」
そんなこと言われてそんな風に謝られたら許さざるを得ないっていうか、いや元々彼を許すかどうかとか、そんな選択肢はわたしには備わってないけど。でも確信犯だったのは少し悔しい。女の子に嫉妬してるときの彼女がかわいいって、どんな趣味なんだ。そんなことを考えながらも口元が自然と緩むのは仕方のないことだと思う。
「隙あり!」
え、と顔をあげた瞬間、ほんの一瞬だけ唇に柔らかい何かを感じた。ちゅっと音を立てて離れたそれは間違いなくブン太の…!彼はぼんっと顔が真っ赤になったわたしの耳元で部活終わるの待っとけよ、と告げると、わたしを置き去りにしてコートの中へ入っていってしまった。そんな彼が真田くんから鉄拳を喰らったのは言うまでもない。
┈┈┈┈┈┈┈┈
丸井誕生日企画
今のわたしはきっと変質者と思われているに違いありません。大学の広いキャンパスに恐れるかのように、廊下の角から顔を覗かせているんですから。視線の先にいるのは目立つほどの赤い髪。また女の子と話してる!なんで毎回毎回あんなにかわいい子とばかり話してるんだろう。彼女であるわたしに対する嫌がらせなのか何なのか、わたしには彼の考えていることはまったくわからなかった。自分が本当に、ちゃんと彼と付き合っているのかさえたまによくわからなくなる。だけど大丈夫。焦る必要はない。なんてったって彼の誕生日はもう目の前なんだから。彼を目一杯祝うことが出来るのは彼女であるわたししかいないはず。いや、多分ブン太をすきな子たちも色々するんだろうな。それをやめてっていう資格もわたしにはないんだけど。落ち込んで前向きになって、また落ち込んで。ブン太と付き合うようになってからこんなことばっかりだ。
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待ちに待ったブン太の誕生日。わたしがこの日をどれだけ楽しみにしていたことか。今日こそは彼女であるわたしだけがブン太を独り占め出来るんだ。なのに、なのに。今日こうやってブン太に頭を下げたのは何回目だろう。
「ほんとにごめん!」
「……」
「ブン太が何欲しいかわからなくて、結局お菓子ばっかになっちゃって…」
みんなが帰宅していく中、テニスコートの前で必死にブン太に向けて手を合わせるわたし。彼氏の欲しいものがわからないなんて最低だ。それに独り占めって、どこが。これからブン太にはテニスという名の部活が待っているというのに。心なしか眉が下がっているように見えるブン太にわたしは必死になって言葉を繋げた。
「あ、でも種類と数はいっぱいだよ?ほら、チョコケーキにクッキーに…」
紙袋の中身を確認しながらそう言っていると、突然ブン太の男らしい腕に引き寄せられた。
「な、ななな、何してるの!?」
「何ってハグ」
「そそ、それはされてる本人が1番よく分かって…!ひ、人が…!」
わけがわからずにしばらく彼の腕の中でじたばたしていたけど、そんな抵抗も無駄だと悟って大人しくしていた。うう、恥ずかしい…。仮にもテニスコートの前だというのに。
「なあ、キスしろぃ」
「な、何言ってんの!」
「いいだろぃ、誕生日ぐらい」
「だだ、だめだめ、絶対だめ!お預け!」
「俺は犬か」
まあ今は我慢すっか、と諦めた様子のブン太の腕の中はものすごく心地よかった。抱きしめられるだけでもこんなにどきどきするのに、キスなんかしたら心臓が止まってしまうんじゃないかと心配してしまう。いつまで経っても彼とのキスは慣れないのだ。ブン太の腕に包まれたまま、わたしの口は勝手に開いていた。
「あの、ブン太の誕生日にこんなこと言うの、ちょっとあれなんだけど…」
「何だよい」
「あんまり女の子とばっかり話さないで欲しいっていうか…。あ、えっと、や、やっぱいい!忘れて!」
勢いをつけてブン太から離れると、顔を真っ赤にして両手を振るわたしを見て、彼は可笑しそうに笑った。やっぱり笑うとかわいい。…じゃなくて。言いたいこと言っておいて撤回したらなんか損な気がしてきた。だって言ってみれば自分の気持ちを伝えただけってことで…。
「ごめん、あれわざと」
「…え」
「だって俺が他の奴と話してるときのお前かわいいんだもん」
「な…!」
「だからついわざとやっちまった、ごめんな」
そんなこと言われてそんな風に謝られたら許さざるを得ないっていうか、いや元々彼を許すかどうかとか、そんな選択肢はわたしには備わってないけど。でも確信犯だったのは少し悔しい。女の子に嫉妬してるときの彼女がかわいいって、どんな趣味なんだ。そんなことを考えながらも口元が自然と緩むのは仕方のないことだと思う。
「隙あり!」
え、と顔をあげた瞬間、ほんの一瞬だけ唇に柔らかい何かを感じた。ちゅっと音を立てて離れたそれは間違いなくブン太の…!彼はぼんっと顔が真っ赤になったわたしの耳元で部活終わるの待っとけよ、と告げると、わたしを置き去りにしてコートの中へ入っていってしまった。そんな彼が真田くんから鉄拳を喰らったのは言うまでもない。
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丸井誕生日企画
