※ほとんど出てきません
初めまして僕。
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
目覚めたら今度は見たことのある部屋の一室で寝ていた。
身体が凄く軋んで起き上がるのは少しばかり難しい。
脳内をフル回転させて此処が何処か、これからどうするべきか考えていればがさがさと音がした。
音の方を見れば見たことのある棚と人…いや、宝石。
彼はルチルと言ってみんなの治療を…って
『そうだ、医務室だ』
「そうです、医務室です」
俺…いや、僕の独り言に対して作業をしながら答えるルチルは何処か怒ってそうに見える。
軋む身体をなんとか起き上がらせ、彼の方を見れば作業が終わったのかこちらに近付いてきた。
「貴方、本当に馬鹿ですね。あんな所で寝てしまえば身体が割れるに決まってるでしょう」
『ぁ、ごめんなさい。なんかうとうとしちゃって』
ルチルの目が見開かれた。
きっと僕が本物 の様に愛らしく笑えていないからだろう。
正気に戻ったのか、ルチルは目を瞑って溜息をついた。
「フォス、どうかしたのですか。貴方が素直に謝るなんてどうかしたに決まってます」
『あはは、酷いよルチル。僕だってちゃんと謝れるよ』
「…それもそうですね」
これまた驚いた様に目を見開けば返事を返したルチルは器を持って何処かへと出かけた。
きっと白粉花の実を探しに行ったのだろう。
このまま勝手に動いて、ルチルの仕事を増やすのは宜しくないと判断した僕はその場でずっと待機することにした。
「フォス、身体は大丈夫か?」
『ぁ、イエロー。うん、まだ身体が軋むけれど大丈夫だと思うよ、ありがとう』
ぼーっと遠くを眺めていたらいつの間にかイエローが僕の横に来ていた。
イエローは軽く僕の頭を撫でると、微笑みながら僕の隣へ腰掛けた。
「フォスの雰囲気、なんか変わったよな。なんかあったのか?お兄様が相談乗るぞ?」
『ううん、なんでもない。ただ、何もしてないのにこのままで良いのかなぁって思えてさ。それで先ずは大人しくしてみようかと』
「成程なぁ。フォス、無理はしちゃ駄目だぞ。いくら大きくなったとはいえ、俺からしたらまだまだ小さい子だ」
『解ってるよ、イエロー。無理はしない、本当だよ?』
「それなら良いんだけどな。さて、俺も見回りに戻らなきゃな。ゆっくり休めよ、フォス」
そう言うとイエローは立ち上がり、手を振って医務室を後にした。
これでなんとか誤魔化せれたなら良いんだけど。
イエローのことだから直ぐに解ると思われる。
最年少が最年長に勝てるとは到底思えない。
本物 達の言う補正によっては可能かもしれないけれど。
イエローが医務室を後にしてから幾らか経った後、器いっぱいに白粉花の実を持ってルチルが戻ってきた。
帰ってきて早々、また目を見開いて驚くルチル。
今日限りでも三度見た気がする。
「貴方、今までずっと待っていたんですか!?」
『ぇ…だって何も言われていないし。迂闊に動いてルチルの仕事増やすよりもマシかなぁと』
「貴方、本当にどうしました?昨日まではしゃいでいた貴方は何処なんです?取り敢えず、制服に着替えなさい」
『ん、そうするよ』
ゆっくりと起き上がり、近くにあった僕のものであろう制服を手に取り着替えようと着ていた服を脱いだ。
脱いだ服はちゃんと畳んでベッドの方に置き、雑に着ないように制服もゆっくりと時間を掛けて着た。
この間、ルチルは僕の着替える所をじーっと見ている。
正直言ってとてつもなく恥ずかしい。
『あのー…ルチルさん?その、僕はとても恥ずかしいんですが』
「貴方、いつもそんな丁寧に着替えてましたっけ」
『ぇ…いや、丁寧にする心掛けって大事だなって』
「…そうですか、良い心掛けです。嗚呼、もう戻って結構ですよ」
『はい。ありがとう、ごめんねルチル』
名医からのお墨付きを貰って僕は医務室を後にした。
廊下を歩く度に靴の独特とした音がこつこつと響く。
何気に僕はこの音が好きだったりする。
適当にふらついていればいつの間にか部屋の前に来ていた。
『…まさかね。そんな筈は無いよ』
「なにがだ?お前、自分の部屋の前で何やってんだよ」
『ぁ、何でもないよ』
独り言をこぼした僕に返答をしたのは硬度7のモルガ。
そしてモルガの一言で僕の脳内ではある仮説が建てられてしまった。
モルガのジト目かは逃れるようにそそくさと部屋に入り、ベッドに腰掛けた。
仮説の内容は【大体の場所の位置など、必要最低限の知識が既に脳内にインプットされている】ということ。
〈仮説じゃなくて当たり、ノア〉
『…!?今、何処から声が…』
〈精神世界から話しかけてる。補正の一つだよ〉
まさかの補正に戸惑いながらも、本物 に尊敬の念を抱いた。
本当に此処までの補正をかけるなんて思わなかった。
〈君の補正は全部で四つ。一つ目は君の仮説の通り。
二つ目は精神世界への行き来。これに関しては僕達からも君に接触できるし、脳内へ直接語り掛けることもできる。また、君も僕達に語り掛けることができるし、精神世界に来ることもできる。但し、これに関しては君の思ってることが僕達には筒抜けになってしまうデメリットが発生する。
三つ目にこの世界での君の干渉。この世界は僕達の世界の平行世界。だから君が何をしても元々の世界には何も影響がない。つまり君の自由に出来るってこと。
最後に君の記憶は割れても無くなったりしない。例えば足がアゲートになったとしよう。通常は三分の一の記憶が無くなってしまうけれど、精神世界に僕達が居る限り元の記憶は僕達にも共有されて、また君の記憶として還元される。……理解出来た?〉
《うん、解りやすくて助かる。それにしても大それた補正だね》
〈引き摺り込んだのは僕達だからね。…後はお願い〉
《解った。わざわざありがとう》
本物 を尊敬どころじゃなくて崇めた方が良い気がしてきた。
どうやら僕は空前絶後の最強スペック補正を貰ったみたい。
身体が凄く軋んで起き上がるのは少しばかり難しい。
脳内をフル回転させて此処が何処か、これからどうするべきか考えていればがさがさと音がした。
音の方を見れば見たことのある棚と人…いや、宝石。
彼はルチルと言ってみんなの治療を…って
『そうだ、医務室だ』
「そうです、医務室です」
俺…いや、僕の独り言に対して作業をしながら答えるルチルは何処か怒ってそうに見える。
軋む身体をなんとか起き上がらせ、彼の方を見れば作業が終わったのかこちらに近付いてきた。
「貴方、本当に馬鹿ですね。あんな所で寝てしまえば身体が割れるに決まってるでしょう」
『ぁ、ごめんなさい。なんかうとうとしちゃって』
ルチルの目が見開かれた。
きっと僕が
正気に戻ったのか、ルチルは目を瞑って溜息をついた。
「フォス、どうかしたのですか。貴方が素直に謝るなんてどうかしたに決まってます」
『あはは、酷いよルチル。僕だってちゃんと謝れるよ』
「…それもそうですね」
これまた驚いた様に目を見開けば返事を返したルチルは器を持って何処かへと出かけた。
きっと白粉花の実を探しに行ったのだろう。
このまま勝手に動いて、ルチルの仕事を増やすのは宜しくないと判断した僕はその場でずっと待機することにした。
「フォス、身体は大丈夫か?」
『ぁ、イエロー。うん、まだ身体が軋むけれど大丈夫だと思うよ、ありがとう』
ぼーっと遠くを眺めていたらいつの間にかイエローが僕の横に来ていた。
イエローは軽く僕の頭を撫でると、微笑みながら僕の隣へ腰掛けた。
「フォスの雰囲気、なんか変わったよな。なんかあったのか?お兄様が相談乗るぞ?」
『ううん、なんでもない。ただ、何もしてないのにこのままで良いのかなぁって思えてさ。それで先ずは大人しくしてみようかと』
「成程なぁ。フォス、無理はしちゃ駄目だぞ。いくら大きくなったとはいえ、俺からしたらまだまだ小さい子だ」
『解ってるよ、イエロー。無理はしない、本当だよ?』
「それなら良いんだけどな。さて、俺も見回りに戻らなきゃな。ゆっくり休めよ、フォス」
そう言うとイエローは立ち上がり、手を振って医務室を後にした。
これでなんとか誤魔化せれたなら良いんだけど。
イエローのことだから直ぐに解ると思われる。
最年少が最年長に勝てるとは到底思えない。
イエローが医務室を後にしてから幾らか経った後、器いっぱいに白粉花の実を持ってルチルが戻ってきた。
帰ってきて早々、また目を見開いて驚くルチル。
今日限りでも三度見た気がする。
「貴方、今までずっと待っていたんですか!?」
『ぇ…だって何も言われていないし。迂闊に動いてルチルの仕事増やすよりもマシかなぁと』
「貴方、本当にどうしました?昨日まではしゃいでいた貴方は何処なんです?取り敢えず、制服に着替えなさい」
『ん、そうするよ』
ゆっくりと起き上がり、近くにあった僕のものであろう制服を手に取り着替えようと着ていた服を脱いだ。
脱いだ服はちゃんと畳んでベッドの方に置き、雑に着ないように制服もゆっくりと時間を掛けて着た。
この間、ルチルは僕の着替える所をじーっと見ている。
正直言ってとてつもなく恥ずかしい。
『あのー…ルチルさん?その、僕はとても恥ずかしいんですが』
「貴方、いつもそんな丁寧に着替えてましたっけ」
『ぇ…いや、丁寧にする心掛けって大事だなって』
「…そうですか、良い心掛けです。嗚呼、もう戻って結構ですよ」
『はい。ありがとう、ごめんねルチル』
名医からのお墨付きを貰って僕は医務室を後にした。
廊下を歩く度に靴の独特とした音がこつこつと響く。
何気に僕はこの音が好きだったりする。
適当にふらついていればいつの間にか部屋の前に来ていた。
『…まさかね。そんな筈は無いよ』
「なにがだ?お前、自分の部屋の前で何やってんだよ」
『ぁ、何でもないよ』
独り言をこぼした僕に返答をしたのは硬度7のモルガ。
そしてモルガの一言で僕の脳内ではある仮説が建てられてしまった。
モルガのジト目かは逃れるようにそそくさと部屋に入り、ベッドに腰掛けた。
仮説の内容は【大体の場所の位置など、必要最低限の知識が既に脳内にインプットされている】ということ。
〈仮説じゃなくて当たり、ノア〉
『…!?今、何処から声が…』
〈精神世界から話しかけてる。補正の一つだよ〉
まさかの補正に戸惑いながらも、
本当に此処までの補正をかけるなんて思わなかった。
〈君の補正は全部で四つ。一つ目は君の仮説の通り。
二つ目は精神世界への行き来。これに関しては僕達からも君に接触できるし、脳内へ直接語り掛けることもできる。また、君も僕達に語り掛けることができるし、精神世界に来ることもできる。但し、これに関しては君の思ってることが僕達には筒抜けになってしまうデメリットが発生する。
三つ目にこの世界での君の干渉。この世界は僕達の世界の平行世界。だから君が何をしても元々の世界には何も影響がない。つまり君の自由に出来るってこと。
最後に君の記憶は割れても無くなったりしない。例えば足がアゲートになったとしよう。通常は三分の一の記憶が無くなってしまうけれど、精神世界に僕達が居る限り元の記憶は僕達にも共有されて、また君の記憶として還元される。……理解出来た?〉
《うん、解りやすくて助かる。それにしても大それた補正だね》
〈引き摺り込んだのは僕達だからね。…後はお願い〉
《解った。わざわざありがとう》
どうやら僕は空前絶後の最強スペック補正を貰ったみたい。