少女椿
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それから2回ほど冬を越したころ。
ジャンニは名無し2の部屋に恰幅のいい小男を連れてくる。
「ジャンニさん。ほんとにいいんですかい?」
「ああ。お前には世話になってるからな」
好きにしてくれ。その言葉に小男は興奮したようにいやらしく顔を綻ばせる。
気分の悪い笑みだった。
2人を残してジャンニは部屋を去る。扉が閉まるその瞬間、名無し2は冷えきった目と合ったような気がした。
ジャンニはこれまで名無し2を誰かと2人きりにしたことはなかった。人と会うこと自体ほとんどないのだが、そんな機会があるとなれば必ずその場に立ち会い、名無し2に指一本触れさせない。
徹底した独占欲。
それがこの清潔感に欠けた小男には許されたというのか。
ジャンニがいないことに戦慄する。かつて逃走を図った相手に縋ってしまうほどの姦悪さが小男にはあった。そんな名無し2をよそに小男はべらべらと喋り出す。
「俺は本当は幼子になんて興味はないんだ。その年齢の人間なんて男も女も同じようなもんだろ?
だがジャンニさんの特別とありゃ別だ。それに…」
小男はそこで一旦言葉を切ると、ベッドの上で呆然とジャンニが消えた方向を見ていた名無し2に近寄る。両側から名無し2の頭をはさみ、顔を覗き込んだ。
「あの女そっくりだ」
ニヤニヤとした顔が眼前に広がる。あの女?そっくり?自分に似ている女性なんて名無し2には一人しか思い当たらない。
「…っ」
声にならない息が漏れる。身体が震え出すのはどの感情の所為なのか。小男はニィッと口角をさらにつり上げた。
「東洋でもジャポネーゼは手に入らないからな」
ジャンニは名無し2の部屋に恰幅のいい小男を連れてくる。
「ジャンニさん。ほんとにいいんですかい?」
「ああ。お前には世話になってるからな」
好きにしてくれ。その言葉に小男は興奮したようにいやらしく顔を綻ばせる。
気分の悪い笑みだった。
2人を残してジャンニは部屋を去る。扉が閉まるその瞬間、名無し2は冷えきった目と合ったような気がした。
ジャンニはこれまで名無し2を誰かと2人きりにしたことはなかった。人と会うこと自体ほとんどないのだが、そんな機会があるとなれば必ずその場に立ち会い、名無し2に指一本触れさせない。
徹底した独占欲。
それがこの清潔感に欠けた小男には許されたというのか。
ジャンニがいないことに戦慄する。かつて逃走を図った相手に縋ってしまうほどの姦悪さが小男にはあった。そんな名無し2をよそに小男はべらべらと喋り出す。
「俺は本当は幼子になんて興味はないんだ。その年齢の人間なんて男も女も同じようなもんだろ?
だがジャンニさんの特別とありゃ別だ。それに…」
小男はそこで一旦言葉を切ると、ベッドの上で呆然とジャンニが消えた方向を見ていた名無し2に近寄る。両側から名無し2の頭をはさみ、顔を覗き込んだ。
「あの女そっくりだ」
ニヤニヤとした顔が眼前に広がる。あの女?そっくり?自分に似ている女性なんて名無し2には一人しか思い当たらない。
「…っ」
声にならない息が漏れる。身体が震え出すのはどの感情の所為なのか。小男はニィッと口角をさらにつり上げた。
「東洋でもジャポネーゼは手に入らないからな」