久しぶりに真島吾朗は歩いて神室町を闊歩していた。

パイソンジャケット、黒の革パンツ
いつもの格好で歩いていた。


ぼーっとしていたのだろうか。。。
ふと足を止めて、ある女に似ている後姿を目で追っていた…


そこに後ろから赤い軽の車が、真島めがけて
突っ込んできた。


クラクションを鳴らしていたのだが、真島は気づかない


真島はぎりぎりの所で車を避けたが、その車は慌てて止まり、慌てて中から女が降りてきた。


「だ…大丈夫ですか! ?」
と大きな声で真島に駆け寄る。
女は真島の傍まで行き、頭を下げた


「すみません　お怪我はありませんか?
……あぁぁ! !手に怪我が! !
どうしょう…
すぐ! !病院いきましょう! !
でも、その前に警察?」
その慌てた姿を見ていた真島は

「大丈夫やねーちゃん　この怪我は別に今できたもんやない」


そうこの手の怪我は、さっきまで真島が道で絡まれ?わざと絡まわれてケンカして出来た
擦り傷だった。


「……でも! !やっぱり病院へいくべきです。私車まわしますから、乗ってください。
あっ…でも、やっぱり警察?」


さっきから同じ事を言って目に涙を溜めて
真島に聞いてきた。


「……ほな、ワシの知ってる病院でええか?」

いつもなら軽くあしらって、帰るのにこの時はその必死な女の慌てた姿を見たら
気の毒になってきて病院には、連れて行ってもらおうと思ったのだ。