実写版トランスフォーマー2007編
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町に着くと、すでにミサイルが撃ち込まれた。
刀夜はジャズの窓から身を乗り出して仲間を探す。大きな瓦礫のほうにバンブルビーとサムが、反対側にアイアンハイドがいた。
「《アイアンハイド!》」
刀夜はジャズから降りて駆け寄る。ジャズはアイアンハイドが立ち上がるのを手伝う。
『俺は大丈夫だ。バンブルビーのほうに行ってやれ』
「《わかった》」
アイアンハイドをジャズに任せて、刀夜はバンブルビーのもとに走った。
「刀夜…バンブルビーの足が…ど、どうしよう?」
サムは混乱している。
「サム!落ち着け。今一番大事なのはキューブを守ることだろっ」
「で、でも…」
バンブルビーがキューブをサムに渡す。キューブを持って行かなければならない。
「一緒にいるよ…っ」
「サム、行け!バンブルビーは大丈夫だ!」
刀夜はサムの背を押す。バンブルビーの目もそう言っている。彼らの上空をブラックホークが何機も飛んでいる。
レノックスは顔を上げ、ビルを素早く見渡す。目に止まったのは天辺に像が何体もあるビルだ。
サムの元へ走って、発煙筒を渡して作戦を説明する。
『サム、おれたちが守る!』
アイアンハイドが自慢のキャノン砲を構えて言った。ラチェットもやる気らしい。
「《お前は…ベルキアだな。ジャズのこと守ってやってくれ》」
宝刀は刀夜の手の中でその巨大になる。
ジャズがそれを拾い、構えた。
『よろしく、ベルキア』
そう声をかける。
「でもバンブルビーを置いてはいけない!」
サムがまだ渋っている。刀夜はサムの胸ぐらを掴んだ。
「何度も言わせるな!今大事なのはキューブを守ることだ!このまま、メガトロンに奪われたら沢山の人が死ぬぞ!バンブルビーは、絶対大丈夫だから信じてやれ!」
サムは目が覚めたのかキューブを握りしめて強く頷いた。
サムはミカエラと目が合う。彼女はサムに近づいて、小声で言った。
「どんなことになっても私貴方の車に乗ったこと後悔しないっ」
「ああ…」
笑顔で答え、サムはミカエラに背を向けて走り出した。
アイアンハイドとラチェットが背後から走ってついてくる。刀夜もサムについて走る。肩にはiPadのトランスフォーマーがしっかりと乗っていて、インカムに変形したトランスフォーマーも耳についていて、色々なところの通信が流れてくる。
敵の攻撃が飛んできてアイアンハイドが道の反対側のビルに叩きつけられる。
前方からスタースクリームがトランスフォームして、地上に降りてきた。
「《『スタースクリーム!!』》」
ジャズと刀夜の声が重なる。
『…ベルキア、ブラックアウトの報告は確かだったのか』
スタースクリームは刀夜を掴もうと手を伸ばすがジャズが斬りかかり、スタースクリームは回避した。態勢を立て直したアイアンハイドとラチェットが撃ち、その場は銃撃戦になる。
スタースクリームが先にトランスフォームして飛び去った。
刀夜はサムの背を押して走る。他の通りからは戦車が放置された車を踏み潰してサムのほうへ向かってくる。
「《ジャズ!ブロウルだ》」
刀夜が戦車を示して叫んだ。
『乗れ!刀夜!』
ジャズはトランスフォームして、ドアを開けた。刀夜がその中へ飛び込と、ジャズはドアを開けたまま、猛スピードでブロウルに向かっていく。宝刀…ベルキアはジャズの車体についたままだ。
敵だと判断したブロウルは、トランスフォームしてジャズを撃つが、彼はうまく避ける。
トランスフォームして、体の大きいブロウルに飛び付く。
刀夜はジャズの肩の部分にしがみつく。
『おい!ディセプティコンの野郎!』
ジャズがベルキアの刀でブロウルの肩を切り落とした。
「《食らえ!ディセプティコンの野郎!》」
ブロウルの固めに刀を突き刺した。ブロウルも黙っているわけはなく、ジャズを掴んで投げた。刀夜は必死にしがみついたがビルに叩きつけられた衝撃が体に響いた。
『ぐっ…!』
「《…っ!!》」
どこかの骨が折れるグロい音がした。痛みを押さえてジャズに駆け寄る。
「《ジャズ!!無事か!》」
刀夜の背後に大きな影が差して、太陽を遮った。
振り返り、顔を上げると赤くするどい目が刀夜をじっと見た。
「《メガトロン…!?》」
『その目は…ベルキアか。その脆弱な下等生物の姿はなんだ。お前のスパークがその下等生物の体に入っているのか』
メガトロンが見下して言った。刀夜はベルキアとして生きていた時のことが走馬灯のように蘇った。特に死んだ時の記憶が…。恐怖よりも怒りが彼を支配した。
「《メガトロン…よくも…よくも…ビーの声を奪いやがったなッ!!》」
刀夜の手に力が籠る。
『そうか、あの小さい奴はまだ生きていたか』
怒りで震える手にジャズの指先が触れた。
『下がってろ、刀夜!こいつは俺がやる!』
ジャズがメガトロンに斬りかかり、また戦闘が始まった。
刀夜はジャズとメガトロンを必死に追いながら、インカムのトランスフォーマーに叫んだ。
「《オプティマスは何やってる!どこにいる!ジャズがメガトロンと交戦してるんだ!》」
“今向かっている!それまで耐えてくれ!”
そうオプティマスからインカムを通して聞こえてきた。
「《iPadのトランスフォーマー!オプティマス到着までどれくらいだ!距離を教えろ!》」
『一キロ!一キロ!一キロはアル!』
繰り返して答えた。
「《1㎞か…早く来てくれ!オプティマスぅ…!》」
文句を言っても仕方ないが、ついついで出てしまう。
「《お前!メガトロンに効く武器に変形しろ!ブロウルで刀無くしちまったし、宝刀はジャズが持ってるし!》」
『メガトロンに効く武器!検索チュー!検索チュー!』
iPadのトランスフォーマーはそう繰り返す。
その時、宝刀が弾き飛ばされたのか反対のビルに突き刺さった。
刀夜が見上げると、ジャズが真っ二つに引き裂かれた状態で目の前に落ちてきた。
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