1話 始まりの朝
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ライモンシティまで“そらをとぶ”を使う。
あともう少しだな!
と…景色を楽しみたかったのだがライチとクロナが喧嘩を始めた。何かを言い合っているようだ。
この二匹はいっても喧嘩するんだよなぁ…。ため息が出る。
………なんか体がすうすうしてる。
しかもどんどん地上が近くなってるな。これは落下してるな、うん。
え…落下ぁぁぁぁぁ!?
「ちょ!ライチ!クロナは!?」
図上から二匹が追いかけてくる。
地上の人たちも俺が落ちてくるのを見て驚いている。
ああ、間に合わねえ…あいつらに会えないまま死ぬのかぁ…災難。
「シャンデラ!“サイコキネシス”です!」
誰かの声が微かに聞こえ、体が浮いて落下が止まり、ゆっくりと地上に降りてきた。
後からクロナが降りてきて、ライチが俺の腕に収まった。
「大丈夫ですか、イズリ」
黒いコートと白いコートを着た青年が駆け寄ってきた。
「あ、ああ…ありがとう…ってクダリとノボリ!?」
「はい!お久し振りでこざいます!イズリ」
「久しぶり!イズリ」
幼馴染みの二人が笑顔で迎えてくれた。ノボリはシャンデラをボールに戻す。
「おう!久しぶり!」
「ねえ、旅の話聞かせてよ」
「ああ、もちろん!」
「立ち話も何ですし、駅の中へいきましょう」
「そうだな。クロナ、ありがとう」
クロナを戻してノボリとクダリとともに駅の職員の休憩室に向かう。
「さっきのってガブリアスだよね!」
クダリが珍しいと続けた。
「クロナだ、シンオウでゲットしたんだ。こいつはライチ、もらったイーブイが進化した」
「イッシュリーグに出場してチャンピオンになったことはお母様たちから聞きました」
うお、情報早い…。
あれ実は、ちょっと苦戦したんだよねぇ。
「修行の総仕上げにと思ってね」
「おめでとうございます。イズリにプレゼントしたいものがありまして」
ノボリが切り出し、クダリが紙をくれた。
「…“ローテーションバトルトレイン”?」
俺は二人を見る。
「イズリにも参加してもらおうと思って、兄さんと計画してたんだ」
クダリが笑顔で答える。
「イズリはローテーションバトルがお好きですから。まだ完成はしていませんが」
「ありがとう…二人とも」
あ、嬉しくって涙出そう。
あの後、ノボリとクダリは仕事に行った。
俺はライチと駅を散策していた。駅は旅立つ前と変わってないな。
「ふぅ…」
ベンチで休憩する。ライチにポケモンフードをあげる。俺がローテーションバトル得意なの覚えててくれたんだな。
今のうちに手持ち変えてこよう。ライチがおやつを食べるのを待って、ポケモンセンターへ向かう。
一度預け、ポケモンを回復してパソコンに向かう。
手持ちを慎重に選び、再び駅に戻る。
掲示板をチラッと見る。
「“ポケモンを解放せよ”?」
ポスターにはそう書かれている。
下のほうに小さく“プラズマ団”とも書いてある。
いかにも怪しそうな感じの団体だ。
しかも掲示するには許可がいる。ポスターをとってくしゃくしゃにして捨ててやった。ポケモン解放だと?人聞きのわりぃ言い方するな。
ライチが俺のジーパンの裾を引っ張る。
相棒が示す先には先程、ノボリたちがみせてくれたポスターが張ってある。その前に怪しげな風貌をした二人組。
「新しいトレインができるのか」「これはまずい、まずいぞ。更にたくさんのポケモンが傷つくぞ」
何やらぼそぼそと話している。
「おい」
俺が声をかけると尋常じゃないくらい驚いていた。
「な!なんだ!」
「何か怪しいぞ、お前ら」
「くっ…引くぞ」
一人が走りだし、もう一人は「今日はこれくらいにしてやる」と捨て台詞を残して去っていった。
まだ何もしてないんだけど。まあいいか、何だったんだあいつら?
…ポケモン解放かぁ…何かが変わろうとしているのか…?
