8話 不協和音
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街の出口で向こうから以前遊園地で会ったあいつが現れる。
「やあ、また会ったね」
Nだ…ポケモンと話せる変わった奴。
プラズマ団の王様だと言っていたな。
「どうも…」
正直プラズマ団とはあんまり、関わりたくない。
「君のエーフィは本当に変わったことを言うね」
Nはライチを見て言った。
こいつは本当に儚い感じがする。
「イズリ、君はボールの中のポケモンの理想…トレーナーと言う在り方の真実。ポケモンが完全となった姿。見たくないかい?」
Nの問いに俺は聞き返した。
「ポケモンは完全になった姿ってなんだ?」
「それは、人からポケモンが解き放たれた時さ」
「何故この世にポケモンと人が存在するか、考えないのか。それにポケモンと人が助け合う姿が完全なんじゃないのかよ」
「それはボクたち人間側の主張だろう、イズリ」
Nがそう切り返してきた。話し合っててもキリがないかもしれない。
「ボクはポケモンが完全となった姿を見たい」
へぇ…そうですか。
完全になった姿ってなんだ。
「俺は見たいとは思わない。この世に完全なものなどないんじゃないか、完全ではないからこの世に生まれ、それに近づくために経験を積むものだ」
「…ふうん期待はずれだな。それよりもボクとボクのトモダチで、未来が見えるか、イズリ試させてもらうよ」
俺は実験台か!
心の中でツッコミ、モンスターボールを取り出す。
Nが繰り出したのはマメパト。
「ライフル!」
ボールから出てきたのはアーマルド。
正攻法だ。
「マメパト、“でんこうせっか”」
マメパトが先制攻撃を仕掛けてくる。
「ライフル、“メタルクロー”で受け流せ」
“でんこうせっか”をライフルはうまく受け流した。
「“みずてっぽう”!」
ライフルは“みずてっぽう”でマメパトを飛ばす。
「“かぜおこし”」
Nの指示にマメパトは起き上がり、次の攻撃がライフルに当たる。
だが岩タイプも持つライフルにはほとんど効果はない。
「ライフル!舞い上がる砂塵を利用して飛び上がれ!」
ライフルは砂塵に隠れる。マメパトは砂塵を払おうとしていた。
させるか!
「“げんしのちから”!」
ライフルの回りから無数の岩が浮き、マメパトに命中。
Nは次にドッコラーを繰り出す。
ライフルを戻すとライチが透かさず入ってくる。
「ライチ!“アイアンテール”」
「ドッコラー、“がまん”」
ライチの“アイアンテール”をドッコラーはひたすら“がまん”する。
まずい、“がまん”が解かれると溜まったエネルギーが爆発する。その前に倒す!
「“サイコキネシス”」
ドッコラーには効果はバツグンだ。だがそれでも立ち上がる。
すげーなあいつ…。
「“けたぐり”」
“けたぐり”がライチに当たり、飛ばされる。ライチはすぐに立ち上がる。
「決めるぞ“かみつく”」
もう体力はない。大技で決めなくても大丈夫だ。
ライチが“かみつく”とドッコラーは今度こそ倒れた。
Nが出したポケモン、三匹目はオタマロ。え、ちょ…オタマロ!?
意外だ、あんな面白い顔のやつを…ゲットだなんて…。
「オタマロ、“ちょうおんぱ”!」
や、やばい…!当たった!
「ライチ!」
混乱してる!
すると、向こうのオタマロも混乱した。
「なるほどシンクロか、中々やるね」
Nがそう言うが、俺はライチを抱き抱える。幸い、雨は降っていない…オタマロの特性潤いボディはまず、回避した。
オタマロに有効なポケモンはいない。
ウルはダメだし、クロナも…地面も持ってる…残るはあいつ。
ダメだダメだ、あいつは出てきてくれない。
仕方ない…。
「クロナ!出動だ!」
「オタマロ、もう一度“ちょうおんぱ”だ」
「“ドラゴンダイブ”!」
クロナの威圧にオタマロは“ちょうおんぱ”を出せない。その上、混乱してるからチャンス!クロナの強烈なダイブでオタマロは戦闘不能。
「まだ未来は見えない…世界は未確定…」
Nはオタマロを戻す。
「今のボクとボクのトモダチでは全てのポケモンを救い出せない…。世界を変える数式は解けない…。ボクには力が必要だ…誰もが納得する力…」
誰もが納得する力?
それは…?
「必要な力はわかっている。英雄とともにイッシュを建国した伝説のポケモンレシラム。ボクは英雄になり、キミとトモダチになる」
おーい、Nさん?独り言?
Nはそのままどこかへ姿を消した。
「何だか、知らないが…英雄はなろうと思ってなれるものじゃないだろ」
俺はNを見送り、ポケモンセンターへ向かうため方向を変えた。
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