エピソード2 オアシスからグランコクマまで
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ダアトの教会前に到着する。
『アニスはどこへ行っただろう…』
ノルンは出来る限り周りを見渡す。すると、横からアニスが走ってくる。彼女が到着すると同時にガイは飛び上がり、ルークの後ろへ避難する。
「アニス!?」
「うわ!アッシュ⁈髪切った?」
アニスとルークはお互いに驚く。アッシュと間違われたルークは口ごもる。
「お、俺は…」
数秒ほど不思議そうにルークを見ていたアニスは我に帰り、ルークがいることに驚いた。
「あ、違った。ルークだ。えええ?なんでおぼっちゃまがこんなところにいるの!?てか、後ろにいるのは大佐たち?わっは♡これってローレライの思召し?」
そんなアニスの様子にジェイドとノルン以外は呆れ、ガイは「けたたましいな」と一言。
「アニス、とりあえずイオン様奪回のための戦力は揃えました。お二人はどうされています?」
「イオン様とナタリアは教会の地下にあるオラクル本部に連れて行かれました!」
『本部か…』
ジェイドの背中でノルンがそう零す。
「勝手に入っていいモンなのか?」
ルークがティアのほうを見て聞いた。
「教会の中だけならね。でも地下のオラクル本部はオラクルの人間しか入れないわ…」
そうなると侵入することは困難だ、宗教自治区で争いを起こすのは得策ではない。
「侵入方法はないのか?なんとしてでも二人を助け出さないと、本当に戦争が始まっちまう」
「ていうかもう始まりそうだけど…」
『手詰まりか…このままではニッドと合流できないぞ…』
流石のノルンにも焦りが見えてきた。
「ノルン、まだ手はありますよ。…ティア、第七譜石が偽物だったという報告はまだしていませんよね。私たちを第七譜石発見の証人として、本部へ連れて行くことはできませんか?」
ジェイドの言葉にノルンにも希望の光が見えた。少々大袈裟なのはノルンがニッドに対して過保護であるためだ。
「わかりました。自治省の詠師トリトハイムに願い出てみます」
皆はティアに続いて教会の中へ入っていった。
詠師トリトハイムに神託の盾本部へ入るための通行証の木札をもらって、一行は本部へ侵入することに成功した。
「ここからどこへ行けばいいんだ?」
広く殺風景な本部を眺めてルークが聞いた。
「わからないよ、しらみ潰しに探さないと…」
「んなことしてたら見つかっちまう」
『そうは言っても、ここは広い。手分けするのも得策ではない』
「そうだけど…」
ルークは困ったように唸る。
「なるべく目立たないようにするしかないわ」
「そうですね。見つかったら新手を呼ばれないように確実に息の根を止めなくてはなりません」
「気が重いな…」
「仕方がない。ぐすぐすしてれば戦争が始まる。そしたら…もっとたくさんの人が死ぬ」
ルークは浮かない顔をしたが、皆に続いて神託の盾本部の通路を歩いて行った。
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
一方のニッドは神託の盾本部の監獄から何とか出て兵士たちを倒しつつ、ナタリアとイオンを探していた。
「見つけたぞ!」
「捕まえろ!」
「やば…!」
巡回している兵士が追いかけてくる。思わず背中のノルンに手をかけるが、ノルンはいない。
「くっ…」
仕方なくナイフを構える。
ノルンがなくても戦えるように訓練はしてきた、できるはず。
そう自分に言い聞かせる。
だが、攻撃を受け流すのに精一杯で詠唱する隙がない。
ついには弾き飛ばされてしまう。
「こんなんじゃ…皆の足引っ張てるだけじゃないか…俺がしっかりしなきゃいけないんだ…!」
神託の盾兵の剣をナイフで押し返すと、新たな譜術が思い浮かぶ。
「火山の恩恵よ!吹き上げろ!カイザーマウンテン!」
敵の足元に現れた譜陣から間欠泉が吹き出し、そこにいた敵を全て巻き込み扉を破壊して外へ吹き出していった。
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
ノルンたちはとある部屋の前に来ていた。巡回していた兵士を倒して辺りを見渡す。
「ここは…扉がたくさんあるな。この中のどれかにナタリアとイオンがいるのかぁ…」
ルークが困ったように呟きつつ、一方踏み出そうとするのをノルンが止めた。
『…ルーク!止まれ!そして伏せろ!』
「…へ?」
ジェイドの背中のノルンをルークは振り返る。そんな彼の後ろの扉が轟音を立てて、吹き飛んだ。
「おわ!」
「な、何?」
ルークが飛びのき、ジェイドとノルン以外の面々は敵襲かと武器を構える。
「おい、吐け!2人はどこにいる!」
瓦礫の上に影が見える。この声には皆、聞き覚えがある。
「ナタリアとイオンはどこにいるって聞いてるんだ!」
ニッドが現れた。神託の盾兵の首根っこを掴んで尋問している。
「ニッド、派手にやりましたね」
ジェイドが眼鏡を押し上げて言った。
「な、なんだニッドか。それにしてすごい威力の譜術だな」
そう言ってガイは武器を仕舞う。
「おお!皆居たのか!待ってな、今2人の居場所吐かせるから」
皆に気づいたニッドが瓦礫から飛び降りる。
「おい、だから寝るな。ナタリアとイオンの居場所を吐け!」
首根っこを掴まれたままの神託の盾兵にさっきとは違う迫力で問いただす。その姿にルークは思わず息を飲んだ。
「この…通路の、左奥の部屋ぁ…」
神託の盾兵はそれだけを答えて動かなくなった。ニッドは兵士を床に投げた。
「だ、そうだ。行こう」
爽やかに言ってニッドは奥へ歩き出す。
「なんつうか…ギャップが激しいな」
ニッドの様子を見たガイが苦笑いする。皆も後に続いた。歩きながらジェイドからノルンをもらい、背中にかけ直した。
兵士の言う通り奥の部屋へ行くと、ナタリアとイオンを見つけた。ルークが一番に駆け込む。
「イオン!ナタリア!無事か!」
ベッドに座っていた2人はルークたちを見て立ち上がる。
「ルーク…ですわよね…?」
「アッシュじゃなくて悪かったな」
「誰もそんなこと言ってませんわ!」
『彼は随分卑屈になってしまったんだな…』
ノルンが小さく呟き、ニッドは静かにナタリアとルークの様子を見ていた。
アニスはイオンのそばに駆け寄る。
「イオン様!大丈夫ですか?怪我は?」
「平気です。皆さんもわざわざ来てくださってありがとうございます」
イオンが皆を見渡して言った。ティアが前に出る。
「今回の軟禁事件に兄は関わっていましたか?」
「ヴァンの姿は見てません。ただ、六神将が僕を連れ出す許可を取ろうとしていました。モースは一蹴していましたが…」
『セフィロトツリーを消すためにダアト式封咒を解かせようとしてるんだな…』
ノルンは考え深げに言い、ティアがイオンからニッドに視線を移す。
「俺も見ていない。けど、ここを早く出たほうがいい」
「…ってことは、本部に居たら総長がイオン様を連れ去りに来る…?」
アニスにガイが頷く。
「そういうこった。ささっと逃げちまおうぜ。一先ず街外れでで大丈夫だろう。その後のことは逃げ切ってから決めればいい」
「なら第四石碑だっけ?あれがあった丘まで逃げようぜ」
一行は互いに頷き、急いでダアトの街を離れた。
.
