エピソード1 タタル渓谷からバチカル
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彼の者はカイツールまでやって来た。そこまでは良かったが、国境を渡るための旅券を持っていない。どうした者かと道を通る行商人の馬車を影から眺めていた。
ワイヨン鏡窟の鉱石を見て思いつく。この鉱石を売って行商人から旅券と交換してもらおうことにした。
「すまない。旅券がないのだが、この鉱石と交換してもらうことは可能か」
「こ、この鉱石は…!もちろんいいとも!」
たまたま声をかけた行商人が鉱石を売りにしていたのかはわからないが、快く交換してくれ更にはお釣りまでくれた。この鉱石はかなり高価なものらしい。
その旅券で国境を越え、連絡線に乗り情報にあったベルケンド港へと急いだ。
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