エピソード1 タタル渓谷からバチカル
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コーラル城に到着したが、ルークは七年前の記憶を思い出せないらしい。
ひとまず城内に入るが、廃墟のはずなのに人の手が入っている痕跡がある、警戒しながら城内を進む。侵入者避けの石像が動き出すが、それらを倒してまず地下から捜索する。地下室の仕掛けを解いて通路を進むと広い地下空間に出た。
目に飛び込んできたのは巨大な機械。
「これは…」
ジェイドが動揺するのを見てニッドもこの機械がどんなものかすぐにわかった。
ガイは機械のそばに行って調べていている。ニッドはルークと機械を交互に見ていた、その時悲鳴が上がる。
「きゃー!」
「ご主人様!ネズミですの!怖いですの!」
アニスの悲鳴とミュウの声が響いた。アニスは驚いてガイの背中に張り付く。
次の瞬間…
「うわあああ!や、やめろぉ!」
ガイの大声に2人の悲鳴は飲み込まれ、アニスは引きはがされて尻餅をつく。
「な、何?」
「わ、悪い…」
「アニス、平気か」
ニッドはアニスに手を出して、彼女はその手を取って立ち上がる。
「あ、ありがとうございます…准将ぅ…」
アニスに頷くとニッドは、ガイを見る。
「ガイ、大丈夫か?」
『今のは尋常じゃない驚き方だったぞ』
「そうですねぇ、ガイ。貴方の女性嫌いというのは何が原因なんですか?」
「悪い、わからねぇんだ。ガキの頃はこうじゃなかったし、ただ、すっぽり抜けてる記憶があるからもしかしたらそれが原因かもしれない」
「ガイも記憶障害なのか?」
ルークの質問にガイはいやと答える。
「違うと思う。一瞬だけなんだ、抜けてんのは」
「どうして一瞬だとわかるの?」
ティアが聞く。
「わかるさ、抜けてんのは俺の家族が死んだ時の記憶だけだからな」
ガイがジェイドを振り返ろうとしたのをニッドが話を変えて止める。
「ところで、ここにはアリエッタも整備隊長もいないようだが」
ニッドの言葉を聞いてジェイドが言った。
「先へ進みましょう」
ニッドとルーク、ティアが先を歩きジェイドとガイとアニスは後方を歩いている。その後方でアニスたちがふざけあっているのをニッドの背中のノルンは眺めていた。
『緊張感がないというか…緊張をほぐすためなのかあれはどちらなのだ…』
「うおっ」
ニッドの前を歩いていたルークが突然立ち止まり、ルークにぶつかってしまう。
「押すなよ!」
「急に立ち止まるからだろ、それより何かあったのか」
ため息混じりにニッドが言い、ルークは文句を言おうとしたら魔物の鳴き声がした。
『あれはライガだな、クイーンの娘のライガだろうか』
ノルンが呟く。ライガはこちらをちらりと見てアーチの先へ消えた。
「待て!」
「ルーク様!追いかけましょう!」
「明らかに罠だと思うぞー」
ニッドの声も2人の耳には入らないようで、ルークとアニスが走っていく。
仕方なく他の皆んなもルークたちを追い、#ニッドは#屋上の入り口へ先にたどり着く。
ニッドより先に出たイオン目掛けて大きな怪鳥の足が目に入る。アニスがイオンを庇って怪鳥に捕まる。
「ルーク!」
見上げるとアニスの他にルークも怪鳥に捕まり、頭上を旋回していた。屋上の端にはアリエッタとライガ、そして人質の整備隊長。ニッドは後から来たイオンの前に出てノルンを構える。
ティアとガイ、ジェイドも警戒する。
アニスは必要ないと言わんばかりに怪鳥はアリエッタの合図で彼女を落とした。
「いったーい!ひどいアリエッタ!痛いじゃん」
「ひどいのアニスだもん!アリエッタの…アリエッタのイオン様をとっちゃったくせにぃ!」
泣きそうな顔でアリエッタはアニスを睨んでいる。
「アリエッタ!違うんです、あなたを導師守護役から遠ざけたのは…!」
イオンの叫びは謎の笑い声に掻き消される。
「ハーハッハッハ!」
空飛ぶソファに座った死神ディストが怪鳥からルークを受け取り、あっという間に城の中に飛び込んで見えなくなる。
それを見ている間にアリエッタも城の中へ消えた。
「やれやれ、ディストまで絡んでいましたか」
ジェイドはうんざりして言った。
「大丈夫かなぁ…もう…」
ティアの呟きはノルンにはしっかり聞こえていた。
『何だかんだ言ってても坊やのことが心配なのだな』
「そ、そんなことないわ。それより整備隊長とルークを助けましょう」
ニッドたちは再び地下空間へ急いだ。
